コロナ禍のもと苦境に立つ文化芸術活動
人の心を満たす ”生の演技”
退職後、5年前からカミサンに誘われて演劇鑑賞会に入会しました。
この会は、年6回(2ケ月に一度)演劇を楽しむ会としての団体です。数年前は800人を超える会員が在籍していたようですが、徐々に減り続け、更にコロナの影響から今では500人台になったそうです。
一般的にこうした演劇を鑑賞する劇場では、その内容や出演する役者さんにもよりますがチケット料金は1万円前後します。
演劇に関わらず音楽コンサートなども同程度の費用がかかります。
このような演劇鑑賞会は、日本全国数多くあると聞いています。
会員制という組織であることから、人気のある劇団を招いて独自に主催することができるため、そのチケット料金が低く抑えられる利点があります。
しかし、これはあくまでその会員組織の規模がある程度大きくないと難しい面があります。昨今のような状況から会員数が減少すれば、その維持さえ厳しくなってくるようです。
特にコロナ禍では、多くの鑑賞会が閉鎖に追い込まれたと聞きました。
これは招く側(観る側)の鑑賞会のことですが、実際に運営する劇団自体の方がより厳しさがあるでしょう。
コロナ感染の影響に伴い、文化・芸術活動の公演やイベントが自粛を余儀なくされています。劇場、ホール、ライブハウスや映画館など営業・興行を行っても赤字が続いていると聞きます。
日本でも最大規模の演劇集団「劇団四季」でさえも、かつてない経営危機に直面しているという報道がありました。
こうした文化・芸術分野の活動が立ち直ることを願うばかりです。
ブログ:演劇鑑賞会「演劇の魅力」
ブログ:演劇鑑賞会「ら・ら・ら」
こうした厳しい社会状況の中、数か月ぶりに演劇鑑賞会が再開されました。
コロナ禍で自粛自粛が続いていたことから気分転換に行って来ました。
題目は「終われない男たち」
劇団は、佐藤B作主宰の東京ヴォードヴィルショー
テレビ番組でもお馴染みの佐藤B作はじめ、あめくみちこ(B作の奥さん)、石倉三郎、齋藤清六などの俳優陣も出演していました。
物語は、新宿の小さな飲み屋が集まるセントラル街。そこで働き生活する人たちに地上げ・立ち退き問題が起き、それに対抗しようとするストーリーでした。
スナックのママ、ゲイバーの主人、映像プロダクションの客たち、はたまた地元のヤクザまで出て、町の住人と客が入り乱れて思わぬ事態に発展していく物語でした。
久しぶりに観た演劇は、映像とは違いやっぱり臨場感あふれるものでした。
演劇者と客が対峙する緊張感はリアル性があって引き込まれていく感じでした。
又、普段テレビでしか見ない俳優陣たちの演技は実に上手ですね。まさにプロの演技といったものなんでしょうか。
開演中は写真撮影禁止でしたが、休憩の時の余興や閉幕で撮りました。
20人ほどの出演者でかなり大掛かりな演劇でしたね。
「演劇は コロナなんかに 負けません」佐藤B作
長引くコロナ禍で、文化芸術関係者が苦境に立たされ続けています。
昨年、自粛による損失補てんを求める映画・演劇・音楽の3団体が共同して「文化芸術復興基金」を政府・文科相に要請したそうです。
第2次補正予算で文化庁の「文化芸術活動の継続支援事業」として509億円で始まったようですが・・・。
新しい制度ができたことは良いことだと思いますが、まだまだ支援金としては低いもののように思えます。
そもそも日本の文化予算は総予算の0.1%程度ということですから、他国と比較すれば少ないのではないでしょうか。
今回開演の時、演劇鑑賞会の会長さんがあいさつしました。
「演劇はお腹は満たさないが、心を満たすもの」と話していました。
まさにその通りだな~と思いました。
これからもこうした素晴らしい文化が続けばと思います。
今晩は~嬉しい話題です。
演劇鑑賞会とは懐かしいです。私も若かりし頃会員でした。労音にも入って
いましたよ。
今でもよく覚えています。
杉村春子さんの「女の一生」主人公布引けいさんは「おしん」のような生き
方でしたね。最後のシーンで、焼野原の場で北村和夫さんと話すシーンを今
でも思い出します。最後のセリフが心に残りました。
滝沢修さんの「炎の人ゴッホ」、誰が演じたか忘れてしまいましたが
イプセンの「人形の家」・・・などもところどころ覚えています。
>「演劇はお腹は満たさないが、心を満たすもの」
この方のおっしゃる通りですね。
演劇だけでなく音楽、絵画、建造物など芸術的なものは魂を揺さぶるものが
ありますね。
このコロナ禍でどれだけ大変な思いをしている方たちがいるのだろう・・・
と思うと悲しくなります。
早く収束して欲しいと強く願うのみです。
Roseさん
Roseさんも若い頃、演劇鑑賞会の会員だったんですね。
私は定年退職後に入ったので、こうした演劇鑑賞会の歴史みたいなものはよくわかりませんが、労音など盛んだったことは聞いていました。
会員の年齢層は70代~の方々が多いです。
こうした人たちは若い頃から長年親しんできたのでしょう。
会の事務局からコロナ禍で会員減が続いていると報告されていましたが、一方で高齢になって外出することさえままならない身体的状況から減っているようにも思えます。
もっと若い世代の人たちが入会されればと願うばかりです。
今ではネットを通じて映画や書籍さえもスマホで見れる時代になりました。
とはいっても、生の演技や音楽(ライブ)はやっぱり違うものがありますよね。
こうした鑑賞会は、年間を通してスケジュールが決まっているため、”出かける、外出する動機”につながると思います。
コロナ禍に関わらず、家に閉じこもっているより元気を保つ方法の一つかもしれません。
コメントありがとうございました。