読者参加型のイベント
望月衣塑子記者のトークライブ
現在私は東京新聞を購読しています。
数年前、東京新聞社会部の望月記者が執筆した書籍「新聞記者」を読んでからです。それまでは朝日、毎日などの新聞を読んでいましたが、この著書がきっかけで東京新聞に切り替えました。
先月、東京新聞パートナーズ(読者交流Line)に140周年感謝月間イベント「望月衣塑子記者スペシャルトークライブ」の案内がきました。
東京新聞を購読するきっかけになった望月記者のトークライブであればぜひ参加してみたいと思い応募しました。
多くの読者が応募された中、運よく抽選の結果当選しました。
そんなことで、9月21日会場となった霞ヶ関の東京新聞本社に行って来ました。
「望月衣塑子記者スペシャルトークライブ」
約30人ほどの読者の方々が参加されていました。
飯田編集局次長が聞き手となり、望月さんが記者になった経緯や取材中の失敗談や秘話が披露され、とても楽しい時間を過ごすことができました。
私たちがよくテレビ番組(刑事物)などで観る記者の取材現場の様子が本当にそのままだったことを改めて感じました。取材を取るために何度も何度も足を運び、一言二言でも聞き取る取材を積み重ねる苦労がわかりました。
話の中で、望月記者が東京地検特捜部を担当していたころのエピソードが紹介されました。
編集局次長の話では、張り込みがばれないようカツラとサングラスで変装していた望月記者が「逆に目立っていた」と笑いを誘っていました。
望月記者の著書「新聞記者」を読んだ時の本人のイメージとは違っていました。
当初のイメージでは落ち着いた感じの印象を持っていましたが、実際にはよく話をして切れ目のないトークで「弁が立つ」といった感じでした。
以前、菅首相にするどい質問を諦めずに何度も何度も投げかける様子そのままの印象で、頭の回転が速い人なんだな~という感想です。
確かにそこまでやる記者ですから、読者からも人気があることがよくわかります。
最近の他社の記者質問でも最初から返答がわかっているような質問をしたり、忖度したような質問が多い中、読者や国民がもっと知りたいことをするどく切り込む記者は数少なくなってきています。
そうした中での望月記者は貴重な存在だと改めて思いました。
翌日朝刊のトークライブ記事
トークライブの終了後、読者からの質問時間がありました。
私も質問を用意していきましたが、最初に質問された方がまったく同じ質問内容だったので少し驚きました。
内容は、最近の新聞・テレビが自民党総裁選の情報であふれ、自民党によるメディアジャックという感じがあり、本来のジャーナリズム、メディアの役割に疑問があるということでした。
その他の質問では、少子高齢化が進む中での「税のあり方」で法人税の見直しや消費税減税の方向性について意見が出されました。
又、神宮外苑の開発問題などを例に挙げ「答えありきの問題が多い。記事で変えられないか」という質問に対して、「読んだ人たちが声を上げれば皆が望む方向に社会を動かすことができる」と答えていました。
こうした参加者の質問や意見を聞いてみると、東京新聞を読んでいる読者は問題意識が高い人が多いな~という感じを受けました。
今の政治や社会のあり方において、現状のままではダメなんだという認識とそれを変え見直しすることを求めている読者が多いという現れなんでしょう。
それは、東京新聞の読者欄でもはっきりわかるものでもあります。
今回のトークライブに参加して、政権や財界に対して忖度せずにありのままの事実を正確に報道し、更に追及していく姿勢ことが本来のジャーナリズムの使命だということを改めて考える機会になりました。