六本木EXシアター
「クミコ」コンサート
コロナ感染が減少し、町では少しづつ賑わいを取り戻しつつあります。
コロナ禍の中では多く飲食店や文化芸術に関わる事業の縮小、自粛が続き大きなダメージになりました。
定期的に参加しているスポーツイベントも自粛を余儀なくされ、こうした事業にたずさわる人たちをはじめその参加者や観客もまた何とも言えない気持ちがあったでしょう。
こうした中、様々なイベントが回復しつつあります。
その中のひとつにライブコンサートもあります。
11月7日、クミコのライブコンサートに行って来ました。
クミコ?
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、私はつい最近まで知りませんでした。
一般的にはシャンソン歌手としてその道では有名な方のようです。シャンソンの枠にとどまらず、ジャンルを問わない歌い手として活動されています。
そんなクミコさんの存在を知ったのがTV歌謡番組の中島みゆき特集でした。
中島みゆきの歌は多くの有名歌手が歌ったり、又、曲の提供を受けている歌手も多数います。
この歌謡番組でクミコさんが中島みゆきの「世情」を歌ったことがキッカケで関心を持ちました。圧倒的な歌唱力に驚き、こんな素晴らしい歌手がいるんだと思ったことからでした。
インターネットで調べたところ定期的にライブコンサートを実施しているようで、いつかは行ってみようと思っていました。
先日カミサンが、「11月にクミココンサートあるみたいだよ。チケット残り4枚みたい」と知らせてくれました。
早速ネットで検索してみたところ、チケット締め切り2日前でした。すぐに予約購入してギリギリゲット
60代のオヤジがこうしたコンサートに行く機会はほとんどないことから、カード支払いは済ませたもののチケット入手はどうするの? 調べたところ電子チケットのようです。
今ではスマホの時代なのでこうしたチケットも紙ではなく、スマホに表示されたチケットを受付でスキャンするだけで入場できるようです。時代はどんどん進化していますね。
会場は「EXシアター六本木」
開演30前、多くのお客さんが会場入口に詰めかけていました。よく見るとその年齢層は60~70代のシニアの方々でした。
クミコさんは若い頃シャンソン歌手としてデビューしたことから、年齢を重ねると共に同世代のお客さんが多いことに頷きます。
現在67歳ということでなのでやはりその前後の観客・ファンが多いんですね。
受付でクミコさんのCDをいただきました。CDに収められている曲はオリジナル2曲を新録したシングル版。
「十年」
十年一日と言います。長いような短いような。こんな内容の歌を中島みゆきさんが作ってくださったのは2007年。アルバム「十年」の中の1曲として収録されました。
「人生のメリーゴーランド」
宮崎駿監督とのご縁から「ハウルの動く城」の試写に伺い、冒頭からのテーマに心を奪われました・・・美しいメロディ。この歌を歌いたいと強く思いました。そうお願いすると監督は快く「クミコさんの『人生のメリーゴーランド』にしてください」と。
この2曲は今回のコンサートで歌われました。
席は全席指定席でした。
ギリギリで予約したにもかかわらず、なんと真ん中の席で隣は空席でしたからラッキー。
ほぼ満席の状態で約500人ほどの観客で埋め尽くされました。
隣席したご婦人と話す機会がありました。昔からのファンのようで、普段は小スペースのライブがほとんどのようです。これだけ大きな会場でのコンサートは珍しいと話していました。
私の席の3列前に「どこかで見たことがあるような人?」と。よく見るとなんと女優の渡辺えりでした。
劇団を主宰する渡辺えりさんは歌手としての活動も広げていると聞いていました。特にシャンソンという音楽ジャンルということで熱心に勉強されているようです。
今回のコンサートでは俳優の篠井英介がゲストとして出演しました。
篠井英介といえば、最近刑事ドラマやバラエティ番組などにも出演され、又、舞台俳優としても活躍されている人です。特に舞台では女形ということから、今回のコンサートではドレス姿の女装で3曲ほど歌いました。
会場は撮影禁止でしたが、フィナーレの時にだけパチリ。
シャンソンというジャンルには特に興味を持っていませんでしたが、今回のコンサートではその良さというものがわかりました。
一つ一つの曲の歌詞が「物語」になっていることから ”語りかける歌” に面白さがあります。
又、心地よいメロディーはピアノ、ドラム、ベースが主体となり ”聴かせるリズム” があります。
エレキギターなどの激しいサウンドよりこうした楽器の方が大人の音楽としての落ち着きがありますね。
私の好きなジャズの音色にも似た感じがあり好感が持てました。
なんといってもクミコさんの歌唱力に圧倒されました。
かなり音量のある演奏に負けない声量がありましたね。
一般的なポップスなどの歌手と違った ”幅や奥行きのある声” はなんとも言えない心地よさと共にその迫力が伝わってきます。
ライブコンサートでは、シャンソンのみに関わらず「百万本のバラ」「ケ・サラ」、中島みゆき歌集なども交えた曲が歌われました。
こうした幅広い音楽活動がシニア世代を中心にしたファンがいると思いました。
また機会があれば、今度はカミサンを誘って行こうと思います。