山深い秘境の里~ ”奥祖谷” を訪ねて
突然現れた数十体の人形にびっくり!
徳島・鳴門を後にして剣山に向かう途中、祖谷峡を観光しながらの旅になりました。
祖谷川は古くから名前が聞こえているだけに、一ぺん行ってみたい所であった。
わが国の人里離れた山の中に入ると、平家の子孫と称する部落があちこちにある。日本歴史で平家没落ほどロマンチックな色彩を帯びたものはない・・・。
壇之浦に近いこの深い谷筋に、平家の落人が住みついたであろうことは、他の山里の平家伝説に比べて、遥かに真実性がありそうである。
深田久弥「日本百名山:剣山」より
確かに深い深い谷筋を縫うように約40Kmの狭い道路沿いには、所々に小さな集落と山の斜面に張り付くような家屋が見られ、深田氏が言うように平家の落人が住み着いた真実味があるように思いました。
吉野川上流の「大歩危」(おおぼけ)
巨岩奇石が5Kmも続くダイナミックな渓谷が続きます。
ラフティングツアーの拠点ということもあって、2017年に世界大会が開催された場所だそうです。
モンベルショップがあり、ここで体験ができるようでした。
祖谷のかずら橋 300円
吉野川から祖谷峡に入り、祖谷川に架かる「かずら橋」
日本三奇橋として有名な観光スポットだそうです。平家の落人が追っ手から逃れるために、切り落とせるようカズラで編んだ吊り橋。
長さ45m、幅2m、高さ14mもあり、意外と広い橋床の木の間から河原が覗けました。
GW期間ということもあって観光客が大勢押しかけていました。
こんなに乗って大丈夫かな?と思っていましたが、カズラの中にワイヤーが通されているので落ちることはないようです。
人形村 ”かかしの里” と限界集落
かずら橋から更に奥祖谷に進んでいくと車の往来はほとんどありません。
観光客が来るのはかずら橋までなのでしょう。ここから先に進む車は住民と剣山に向かう人だけのようです。
祖谷川に沿って次第に切り立っていく様子が走っていても分かりました。
薄っすらと雪をかぶった剣山方面の山並みが見え始めた時、「桃源郷祖谷の山里」の看板が目に入りました。
以前、テレビで紹介されていた落合集落の茅葺きの古民家ステイがここにあるんですね~。
海外からも観光客が来ると放映していました。
落合集落
山の斜面に張り付くように点在している山村集落。
まさにこれが日本の原風景なのでしょうか。
後で調べたところ、こうした歴史的景観の希少性が評価されて、2005年に集落全体が重要伝統的建造物群保存地区に選定されたそうです。
落合集落を過ぎて進んでいくと、突然大勢の村民?の姿が現れました!
エッ、なんだ~
よ~く見ると人形なんですね。びっくりしました(笑)
車を沿道に停めて見学したところ、畑や民家、材木工場、公民館などにいるわいるわ!、いったい何人、何体いるの?
クイズ
上の左写真で赤い服着た4人が農作業しています。
この中に本物の人間一人が実際に農作業していました。さてどの人が本物でしょうか?
答えは最後にあります(笑)
公民館には大勢の村民?お人形さんが集まってお茶会してました(笑)
「住民は30人ですが、かかしは200体」ですか!
ここでも限界集落の現実を見ることができました。
そういえば、昨年九州くるま旅に行った時、天草半島の宮地で300体以上のかかし祭りに出くわしたことを思い出しました。
二重かずら橋
今回の四国くるま旅にあたって、四国在住のブログの読者から「二重かずら橋」についてメッセージがありました。
「徳島で剣山の東に奥祖谷 ”二重かずら橋” があります。観光化された祖谷かずら橋より断然素晴らしいです」
このようなメッセージをいただいたことから、ぜひ二重かずら橋に立ち寄ってみたいと思っていました。
落合集落、かかし村を過ぎて更に奥に進んだ渓谷にありました。
観光客の姿はほとんどありません。ライダーの人たちが何人か来ていました。
男橋と女橋の二つのかずら橋があることから二重と言われているようです。
二重かずら橋 300円
西かずら橋に比べ秘境度満点ですね~。
おおっと!足を踏み外しそうです。
四国在住の読者の方が言われたように、こちらの二重かずら橋の方が大自然に溶け込んだようで良かったです。
この後、剣山の見ノ越登山口に向かいました。
GWに入ったことから登山口駐車場には、多くの前泊車両(車中泊)で埋まっていました。
クイズの答え=一番左側の赤い服の人です。
最初私たちも分かりませんでした。私たちが人形を見ていると左側の人が振り返って話しかけてきたので驚きました(笑)
演技ではなく実際に農作業していました。
「四国くるま旅」 つづく