四国くるま旅 (6)

日本百名山「剣山」へ

”剣” という険しいイメージが・・・

 

四国には日本百名山が2座あります。石鎚山と剣山です。
今まで北海道から九州まで百名山86座登ってきましたが、四国の山は初めてです。
そんなことから四国への想いはつのる一方、どんな山岳地帯なのかという不安もありました。

わが国の山名で駒についで多いのは剣である。有名なのは立山連峰の剱岳、木曽駒の宝剣岳、それから富士山の最高点は剣ケ峰であり、御岳や白山の頂上にも同名の峰がある。もし各地方にあるもっと低い剣山を探したら、まだまだあるだろう。
前記の剣はすべて山の形から名前が来ている。たいてい岩が剣のように屹立しているからである。
ところが四国の剣山だけは違う。これは頂上はなだらかな草地で、少しも剣らしいところがない。もっとも頂に近い所に大剣と呼ぶ巨岩が立っている。しかしそれをもって山全体の名とするわけにはいかない。厖大な山容から見るとそれはほんの一点景にすぎない。
深田久弥著「日本百名山:剣山」より

こうして「日本百名山」の本を読んでみると、なぜ ”剣” という名にしたのか不可解です。
深田氏はその後の文で ”剣” の由来について説明していました。

 

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祖谷峡に入り40Kmの狭い道路を走り続け、ようやく剣山登山口の見ノ越に着きました。
GW期間ということもあって、すでに駐車場は満車に近い状態でした。
明日早朝から登る登山者は、このように前日夕方までに着いて車中泊します。

ナンバーを見ると案の定、四国を除く他県からの車ばかりです。
東北、北陸、関東、中京、関西、山陰山陽、九州などほぼ全国からの登山者のようです。
私たちもそうですが、百名山詣での姿が登山前日からこうした山深き登山口駐車場に集結しています(笑)

駐車場でお会いした長野県から来たシニアのご夫妻は、剣山に登った後に石鎚山(愛媛)と大山(鳥取)に登ると話していました。
はるばる遠くから来るわけですから、まとめて踏破したいという思いは皆さん同じですね。

 

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早朝に来る車のほとんどは地元徳島をはじめ四国ナンバーです。
写真の駐車場の他に立体の大駐車場があります。約200台ほどの駐車場ですが満車状態でした。
他県車は前日車中泊、地元車は当日早朝というパターンは全国百名山登山口の光景のようです。

地元つるぎ高校のワンダーフォーゲル部?と思われる学生パーティーも来ていました。

 

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登山口から中腹までのリフトを利用しました。往復1860円

 

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この時期にしては珍しく2日前に降った雪が残っていました。
山仲間の友人からのメールでは、関東の丹沢でもこの日降雪があったそうです。地球の気象状況が変化してきているのでしょうか。

 

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山頂直下の宝蔵石神社            平家ノ馬場 写真中央が頂上

伝えによれば、安徳天皇の御剣を山頂に埋め、これを御神体としたことから、剣山と呼ばれるようになったという。
深田久弥著「日本百名山」より

この宝蔵石神社の背後に安徳天皇の剣を納めたといわれる巨石がありました。
なるほど剣山と呼ばれる理由が、そうした歴史的背景があったのですね。

 

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剣山山頂 1955m

西日本第二位の高峰。※第一位は同じ四国の石鎚山1982m
それにしても山名から想像するイメージとは違うものですね。こんなにもゆったりとしたなだらかな頂上は、百名山の中でも珍しいと思います。
これからの季節にピッタリのハイキングコースではないでしょうか。

 

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剣山頂上から望む ”一ノ森” 1879m

この一ノ森までのトレッキングも人気コースだそうです。多くの登山者たちが向かっていました。

 

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頂上から望む四国の山並み

剣山からの展望は360度全て山だけでした。平地は全く見られないことから、剣山がいかに奥深い山であるかということですね。
肉眼では、かすかに小豆島と淡路島を見ることができました。

 

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大剣神社の巨岩

下山は、「大剣神社」経由でリフト乗り場に向かいました。
大剣神社付近まで下りてきた時、目の前に巨岩が現れました。
これが深田氏が著書「日本百名山」で ”大剣と呼ぶ巨岩が立っている” と書いている岩でした。

ようやく四国の一座に登ることができました。
GW期間ということもあってか地元のハイカーと思われる登山者が大勢いました。
登山道もしっかりしていて、眺望もいいことから昔から地元の人たちに親しまれている山のようでした。

剣山を後にして高知に向かいました。

 

「四国くるま旅」 つづく

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