初夏の丹沢主脈縦走の山旅 5月16日~17日
塔ノ岳~丹沢山~蛭ケ岳からの富士の眺望
ちょうど一年前の5月、雲取山頂上から丹沢山系を眺望した時、来年はぜひ登ってみようと思いました。首都圏随一の山塊として人気の高い丹沢にまだ行ったことがありませんでした。登山ルートは、網の目のようにはりめぐらされ、正直どこから登ってよいかわかりませんでした。手持ちの登山ガイド冊子に基づき、大倉尾根から塔ノ岳~丹沢山~蛭ケ岳の最高峰を目指す1泊2日の計画でスタート。 登山前日に麓の秦野戸川公園前の大倉有料駐車場に車中泊。朝5時出発も空模様はどんよりと曇り空。この時間、ほぼ同時に出発した若い登山者たちのほとんどは、丹沢山か蛭ケ岳の日帰りピストン組み。蛭ケ岳山荘泊予定の私は、ゆっくりのんびり片道8時間の行程です。 初日は、午後から晴れ、蛭ケ岳頂上からの夕日と翌日の朝焼けに染まる富士の眺望は圧巻!
丹沢最高峰・蛭ケ岳1673m 山頂に建つ蛭ケ岳山荘に宿泊
蛭ケ岳山頂から望む丹沢主脈。 目の前に檜洞丸(ヒノキボラマル)丹沢第2峰
夕焼けと富士山 南アルプスに沈む夕日
4時40分頃、ご来光 朝焼けの富士、中央下は山中湖
2日目、蛭ケ岳からの丹沢主脈は、延々と右手に富士を見ながら縦走。
丹沢山山頂1567m 塔ノ岳山頂1491m
塔ノ岳山頂の尊仏山荘 塔ノ岳から眼下に表尾根と後方は大山
鍋割山稜からの富士 鍋割山稜から蛭ケ岳を望む(写真中央)
鍋割山に建つ鍋割山荘。10時頃、名物鍋焼きうどんを食べました! 以前から登山者に超人気の鍋焼きうどん(千円)です。最近、TVで放映されたためか、ほとんどの登山者が注文していました。
鍋割山からは下山。最後に富士山をパチリ。後沢乗越から鍋割山に登る登山者、かなりの急登です。
下山後、林道から鍋割山方面を仰ぎ見る お疲れ様!ソフトクリームをペロリ
シニアは元気だ~!
登山のもう一つの楽しみは、山で知り合った登山者同士のコミュニケーションです。特に今回は、山小屋泊ということでどんな方々と山談義ができるか楽しみでした。蛭ケ岳に到着した早々、同年代の方と山の話に夢中になり、なんと夕食までの3時間景色を楽しみながらしゃべりっぱなしになっちゃいました。又、夕食では、偶然同じテーブルに定年退職者4人(一人は継続雇用)一緒になり、盛り上がりました。
Aさん61歳 学生時代登山部でかなりの山行をこなすが、社会人になってからは仕事と家庭で山からは遠ざかる。継続雇用で、ある程度時間的余裕があり、年間20回位の登山を楽しみ、百名山は60山登頂。カメラが趣味で山の草花や景観を撮るのが楽しみ。今まで撮った膨大な写真の整理に奮闘中とのこと。
Bさん64歳 定年退職後、山に目覚め単独登山中心。今回は奥相模湖の平丸から蛭ケ岳を目指し、丹沢山~塔ノ岳~鍋割山の主稜線を完全縦走の健脚。
Cさん65歳 定年退職者。北海道在住で北海道の主な山は走破。昨年、富士山登頂。その後、もう一度富士山を見たくて金時山に登る。今年また富士山を見たくなって丹沢に来た。奥多摩湖の東野から登り、大倉尾根下山の完全縦走。下山後、その日の内に北海道に帰りました。
先輩方の山への想いは尽きません。皆さん元気で笑顔がとても素敵でした。
更にシルバーの力に圧倒されちゃいました!
丹沢山で昼食のおにぎりを食べていたところ、隣にシルバー?と思われる登山者と一緒になりました。どちらまで行かれますか?と聞くと、蛭ケ岳まで行って、その後日帰りで大倉まで戻るよと返答がありビックリ! 私が8時間かけて蛭ケ岳まで行って泊まるのに、1日でそれを往復するの?ということです。下山時刻は夕方5時頃だね、と言っていましたが多分そんな時間じゃ着けないのではないかと心配しました。実は、この方なんと77歳で登山は72歳からはじめて、毎週1回大倉~蛭ケ岳を日帰り往復する方でした。標高差1300m、距離25Kmをなんと200回登ったそうです。 更に驚くことに、昨年、エベレストに登頂したということです! すごいですねとお話したところ、私の知り合いで毎日塔ノ岳まで累計3500回登ってるよ、とケタケタ笑ってお話してくれました。世の中すごい人がいるんですね。
健康寿命の年齢を考え直して修正しようと思う山旅でした。