静岡県志太系ラーメン
朝からラーメンを食べる「朝ラー」の食文化
日本全国どの地域でも昔からラーメン文化が根づいています。
最近では首都圏を中心につけ麺が流行ってきたり、魚介系のダブルスープや素材にこだわった麺・スープなどどんどん進化してきています。
こうした中、地方に行けば昔ながらの素朴なラーメンが地元の人たちに親しまれ、今でも多くの支持を得ています。 今年も東北地方のくるま旅にでかけた時、福島(会津、喜多方、白河)、山形(米沢、山形市内、庄内地方)、青森(弘前、青森市内)、秋田など、その土地ならではのラーメンに出会うことができました。進化し続けるラーメンもいいですが、地元民に愛された伝統的なラーメンは、ぜひとも守っていっていただきたい思います。
今回は、私が生まれ育った土地からのラーメンを紹介します。
静岡県中部の志太地区(焼津市、藤枝市、島田市などのエリア)では、昔から「朝ラーメン」が有名です。特にその中でも藤枝市は食文化として今でも根付いています。 「朝ラー」といえば、今では全国区になった喜多方ラーメンも、地元では朝からラーメンを食す地域として有名です。しかし、朝からラーメン食べるの?と言うかもしれませんが、昔からその土地独特の生活習慣から生まれてきた歴史があります。
藤枝は古くからお茶の生産地として有名で、お茶取引などでたいそう早くから仕事をはじめる働き者が多くおりました。藤枝のあるところに評判のラーメン屋がありました。
仕事帰りに腹ごしらえしようと毎日早くから行列ができていました。店主はその行列をみかねて、次第にお店の中に呼び入れるようになり、徐々に営業時間を早めていくようになりました。 つるりとした喉ごしと日本そばを思わせるさっぱりとしたスープの中華そばは「朝からたべても胃にもたれない」と評判になりました。 藤枝朝ラー文化軒究会HPより
藤枝朝ラーの特徴(志太系ラーメン店)
■かつおベースのあっさり醤油スープ
■麺は喉ごしのよい平打ちの中太~中細麺
■脂身の少ない豚ももチャーシュー
■レンゲがついていない
■メニューは「温(あつ)」と「冷(ひや)」の二種類
■ねぎは小ねぎ
■営業時間は、朝6:00~昼過ぎまで(ほとんどの店がこの時間帯の営業)
朝ラーの元祖「マルナカ」 朝からお客さんでいっぱいです。お昼頃になると行列ができます。一人で温と冷の二杯食べるお客さんは珍しくありません。
「池田屋」 隣も朝ラーのラーメン屋「虎徹」です。さらにこの並びに2軒のラーメン屋さんがあります。それでもやっていけるんですから、藤枝のラーメン文化はすごいです!
藤枝朝ラー文化軒究会ののぼり旗
関東のラーメンに比べるとちょっとあっさりし過ぎて、味的に物足りないと感じるかもしれません。かつおだし中心のスープですから。麺はつるりと喉ごしがいいです。
こってり後に残る味ではないので、また食べたくなります。
飽きない味の神髄がここにあるようです!
実家で一人暮らしの母の所に月1回通ってます。毎回、朝ラーを食べに行くのが楽しみです。
さて、次はどのラーメン屋にしようか。
福島の知人が、朝に野球をしてラーメン食べてから出勤すると言っていたのを思い出しました。朝からラーメン?と言ったら、ごく普通だとの事。
藤枝のさっぱりラーメン、美味しそうですね。
Taibunさん
コメントありがとうございます。
朝ラーは全国でも珍しいようです。昔からその地域で育てられてきた食文化を大事にしていきたいものです。
四国の讃岐うどんも地元の人たちに愛され一大文化圏になっていますが、そうした地方グルメも守られてきています。
旅に出かけたらその土地ならではの食べ物を食すのは楽しみの一つです。
これからもコメントお寄せください。