北アルプス9日間縦走の山旅 (2)薬師岳と薬師沢

富山からの北アルプス玄関口~折立登山口から

ロングトレイルのスタートは薬師岳

 

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入山4日目の早朝、雲ノ平から望む薬師岳2926m(日本百名山)
一昨日薬師岳を登頂したものの、雨と霧のためその全容を見ることができませんでしたが、雲ノ平からのその雄姿は驚くほど大きかった。

 

薬師岳は白馬や槍のような流行の山ではないが、その重量感のあるドッシリした山容は、北アルプス中随一である。ただのっそり大きいだけではない。厳とした気品もそなえている。・・・山の形が引き締まって、堂々とした貫禄のある山にみえる。そのボリュームの大きさを満喫するには、雲ノ平から望めばいい。ここからはその長大な尾根を、値打ち通り横から眺めることになる。全く呆れるくらい巨大な壁が眼路の正面を扼(やく)している。
深田久弥著「日本百名山 薬師岳」より

 

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初日と2日目の行動             タイムスケジュール表

 

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17日(金)23:50発深夜バスにて富山駅へ   富山地方電鉄で有峰口へ

 

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北アルプス入山の玄関 折立登山口     スタートから雨もようです。残念!

 

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1963年(昭和38年)愛知大学山岳部薬師岳遭難慰霊碑。1月の正月登山として山岳部13人のパーティが頂上を目指した。しかし、後に「サンパチ豪雪」と名付けられた豪雪吹雪の中で山頂を目前にして登頂断念。下山途中ルートを誤り13人全員が遭難死するという大事故。50年以上も前の遭難事故ですが、登山愛好者の中では薬師岳=大学生の大量遭難がかすかに頭をよぎるのではないでしょうか。

 

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ニッコウキスゲ              花の散ったチングルマの群生

 

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折立から5時間かけて今夜の宿泊地 太郎平小屋。この太郎平小屋は、北アルプス入山の登山基地になっています。ここから、左方向に薬師岳・立山方面、真っ直ぐ薬師沢に下りていけば雲ノ平方面、右方向に北ノ俣岳・黒部五郎岳方面へつながっています。
富山県側からのため主に関西や西日本方面からの登山客が多いです。小屋で同宿した登山者は、福井・滋賀・大阪・岡山から来られた方々でした。

 

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18日(土)3連休の初日とあって混雑していましたが、私の隣は空いていました。
宿泊する登山者はやはり天候が気になります。明日は曇りの予報でした。

 

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翌早朝、霧が立ち込める中、薬師岳へ。   小屋周辺の高山植物ミヤマダイコンソウ

 

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ザックは小屋に置き山頂往復        残雪でもトレースがあり迷いません

 

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ハクサンイチゲ              キヌガサソウ

 

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太郎平から2時間、中腹にある薬師岳山荘。曇り空のため見えませんね。

 

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頂上はこの先です。まだ見えません。    雲の切れ目から北ノ俣岳が眼下に。

 

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薬師岳頂上2926m。残念ながら何もみえません。この時、頂上には登山者が3人。

 

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眼下に太郎平               薬師平、登ってくる時見えなかった湿原

 

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薬師平                  雪解けのこの時期は注意しないと!

 

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下ってきた登山道を振り返って       小屋が見えてきました、往復5時間40分。

 

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太郎平の湿原               今朝霧で見えなかった太郎平小屋

 

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ランチは小屋のネパールカレー。なんでネパールなの? 太郎平小屋でアルバイトしているネパール人が作ったからです。とても美味しかったで~す!

 

太郎平から薬師沢へ

 

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薬師沢(雲ノ平方面)は左へ        コバイケイソウが咲く木道

 

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チングルマの群生             薬師沢へどんどん下っていきます

 

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樹林帯の中を下って薬師沢に出ました。ここから沢に沿って進んでいきます。

 

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沢沿いに咲くイワイチョウ         キヌガサソウ

 

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沢沿いの木道を進むと休憩スペースがあります。

 

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沢にかかる橋を何度も渡りすすんでいきます。

 

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雨の中、薬師沢小屋に到着。太郎平から2時間30分。橋を渡れば雲ノ平方面です。

 

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黒部源流周辺では、イワナのキャッチ&リリースが徹底されています。

 

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登山客の寝床               食堂兼ラウンジ

 

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ここが今夜の私の寝床です!        こんな奥深き場所でもバイオトイレです!

 

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登山者の夕食風景。この小屋に宿泊するお客さんの半数は「沢登り」です。近くに沢登りで有名な赤木沢があります。

夕食時、60代前半の4人組みパーティの方々と同席でした。
話をしていると言葉の語尾に懐かしいイントネーションがありました。又、着ているTシャツには「○○登山会」のネーミングが! もしかして私の生まれ故郷の隣町の方か?
やっぱりそうでした!
世間は広いようで狭いものですね。そんなことから登山や故郷の話で盛り上がり、翌日、皆さんと一緒に雲ノ平に向け即席パーティを組んで行きました。

 

「北アルプス9日間縦走の山旅」 つづく

次回第3編は、いよいよ「雲ノ平」です!

8 thoughts on “北アルプス9日間縦走の山旅 (2)薬師岳と薬師沢

  1. たくさんの写真でいいですね。
    山小屋がきれいなのと、料理がいいので、びっくりしました~
    楽しみに見ています。

    1. 家犬さん

      600枚も写真を撮っちゃったんで整理がたいへんで~す。
      新しいカメラで画像の容量設定しないで撮影したんで、ブログに添付する時容量オーバーのため一枚一枚サイズ縮小しながら作成しています。この作業がちょっとたいへんで時間がかかってしまいます。
      最近、山小屋の食事は格段に良くなっていますね。今回泊まった山小屋は、ほとんどがバイオトイレでたいへん清潔でした。臭いがしないのがいいですね。

  2. いつも些細な事ですが、ミヤマダイモンジソウでなく、イワイチョウではないでしょうか。

    1. 槌ケ崎さん

      ご指摘ありがとうございます。
      イワイチョウでした。訂正しました。
      いつもブログに訪れていただきありがとうございます。

  3. すーさん、
    雲ノ平を9日間お疲れ様でした。

    3年前折立から入り、雲ノ平、黒岳、烏
    帽子を経由して大町までの計画で太郎平
    小屋行きました。
    大雨で1泊で撤退、そのあと、雨の日の
    山行は行くのが億劫になりなかなか行け
    なくなっています。

    8年前にここを歩きました。
    室堂から薬師にでて黒部五郎経由で三叉
    蓮華、双六経由で新穂高でした。
    五色から薬師まで長くて苦労しました。

    1. northsnow20さん

      へ~、室堂から五色ケ原、薬師、黒部五郎のルートを行かれたんですか!
      ぜひチャレンジしてみたいルートなんですよ。

      昨年の北アルプス縦走では、黒部五郎だけ雨のため登頂できませんでした。
      そして次回行く時は、northsnow20さんと同じルートを行こうと思っていました。
      室堂から五色ケ原、北ノ俣岳を通って縦走してみたいルートです。
      いまのところいつになるかわかりませんが、ぜひ行ってみたいです。

      これからもいろいろ山のお話し聞かせてください。

      1. 室堂から五色で宿泊すると薬師のテン場
        までが長いです。途中のスゴ乗越し小屋
        で1泊していった方が安全ですね。
        私が行った時は五色とスゴ乗越し小屋の
        中間の尾根でテントを張っている人がい
        ました。

        黒部五郎から下って黒部五郎小舎につい
        て振り返った時に実にきれいなカールだ
        と思いました。

        最近はGPS(ガーミン)を持参します。電
        池単3を2本使いますが、2日は持たないの
        で毎日交換しています。スーさんの山行
        みて、同じように長い間山に入る場合電
        池どうしようか悩んでいます。

        1. northsnow20さん

          早々のコメントありがとうございます。

          縦走した時は、スゴ乗越小屋がいいみたいですね。
          昨年の薬師岳登山は、天気が悪く頂上からの景色が眺望できませんでした。次回はスゴ乗越から頂上を目指したいです。

          GPSは使っていませんが、長期の登山の時に携帯(スマホ)の充電に苦慮します。電波がつながらなくてもカメラ機能があるので重宝しますから。
          最近の山小屋では、ほとんどが充電可能です。時間制限で無料の所もあれば、有料(1回100円)で充電させてくれます。中には、他機種の充電コード付きの小屋もありました。
          一応、充電用のコードを持参していけばなんとかなると思います。

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