ハクサンイチゲ咲く天空の楽園へ

雲ノ平は山に包まれた美しい高原だった

 

雲ノ平　スイス庭園から望む水晶岳

黒岳（水晶岳）を立派に眺める場所が二つある。一つは縦走路中の赤岳と野口五郎岳との中間あたりから・・・。もう一つは雲ノ平からで、ここでは黒岳（水晶岳）はすぐ眼の前に仰ぐ位置にあるので、ドッシリした重量感をもって迫ってくる。雲ノ平は山に包まれた美しい高原であるが、そこから眺めて一番まとまりのある堂々とした山は黒岳（水晶岳）である。もしこれがなかったら、高原の値打ちの半分は減じるだろう。
深田久弥著「日本百名山　黒岳（水晶岳）」

 

雲ノ平　アラスカ庭園から望む薬師岳

 

雲ノ平　祖母岳アルプス庭園から望む黒部五郎岳

 

薬師沢からの急登2時間、憧れの雲ノ平へ

 

　　

入山3日目、薬師沢小屋からいよいよ雲ノ平へ。

 

　　

薬師沢小屋からいったん沢に下りて分岐を右に登っていきます。

 

　　

見上げるような急登が待ち構えていました。この沢のような登山道を2時間登りっぱなしです。

 

　　

急登を登りつめるといっきに視界が広がりました。いよいよ雲ノ平への入口です。

 

　　

雲ノ平は、標高2500～2700mの溶岩台地のため、大きなアップダウンはありません。
森林限界を抜けてハイマツの中を木道が延びています。

 

所々に池塘があり庭園の雰囲気が出てきました！

 

　　

薬師沢小屋で知り合った同郷の方々4人と共に即席パーティを組んで、おしゃべりしながらゆっくり景色を眺めながらの散策です。

 

　　

アラスカ庭園を進んで行きます。

 

　　

祖父岳2825mが見えてきました。更に進むと水晶岳の姿が現れてきます。

 

　　

水晶岳　　　　　　　　　　　　　　　　　　10:30　雲ノ平山荘に到着

 

　　

今日はこの山荘に宿泊です。ぜひ泊まってみたい山小屋でした。立て直しされたばかりなので木の香りのするきれいな山荘です。

 

　　

今夜の宿泊者一番乗りです。私の寝床は一番奥。ザックを置いて、これから一日ゆっくり雲ノ平を散策です。

 

　　

山荘前からは水晶岳がどっしり見えます。まずは祖母岳のアルプス庭園に向かいます。

 

　　

小高い祖母岳からは、薬師岳と水晶岳が望めます。

 

　　

山荘に戻りランチで～す。この時間はまだ一人も登山者が来ていません。ゆっくり景色を眺めながらのランチタイムです。

 

　　

午後からはスイス庭園に行ってみました。スイス庭園は、水晶岳を真近にみられる場所です。

 

　　

途中の祖父岳2825m。この祖父岳の下にテント場があり水場もあります。

 

　　

赤牛岳と岩苔小谷。水晶岳の真下に水晶池が見えます。明日は、高天原に行った後、この谷を登り水晶岳を目指します。

 

　　

スイス庭園から望む薬師岳　　　　　　　　　水晶岳を目の前にコーヒータイム

 

　　

この時期、雲ノ平にはハクサンイチゲが最も多く咲いていました。

 

翌朝、雲ノ平山荘から望む笠ケ岳2898m（日本百名山）

 

三俣蓮華岳2841m

 

雲ノ平山荘と黒部五郎岳

私も黒部五郎は大好きな山である。これほど独自の個性を持った山も稀である。雲ノ平から見た姿が中でも立派である。
深田久弥著「日本百名山　黒部五郎岳」

 

雲ノ平から望む三つの名峰　左：三俣蓮華岳、中央奥：笠ケ岳　右：黒部五郎岳

 

この2日後、三俣蓮華岳を越えて黒部五郎小舎に泊まりました。翌早朝から黒部五郎岳に登る予定でしたが、雨と霧のため断念。今回の山旅では、残念ながら黒部五郎岳に登ることができませんでしたが、次回チャレンジしたいと思います。

 

「北アルプス9日間縦走の山旅」　つづく

次回第4編は、「水晶岳と鷲羽岳」です。