ごぼうの香り漂う
皮もアクも取らない!?
きんぴらごぼうは我が家の定番料理です。
月に2回は必ず作ります。ごはんのおかずにピッタリです。
先日、あるTV番組でごぼうの生産者がきんぴらごぼうを作る様子が放映されていました。
この時の調理過程でちょっとビックリする場面に遭遇しました。
それは、①ごぼう・にんじんの皮は削らない、②ごぼうを水にさらしてアクはとらない。
つまり、カットしてそのまま調理なんです。「えッ!そんな調理方法なの?」と。
実は今までごぼうもにんじんも皮を削っていました。更に、ごぼうは水にさらしてアク取りしていました。衝撃的な出来事で驚きました。
特に、ごぼうは水にさらすと茶色く濁り、アクが取れると思っていましたが・・・。食べたらえぐみがあるんじゃないかと。
でも、ごぼう生産者の人が調理しているんだから意外といけるんじゃないかと思い、今回は番組で放映されたとおり作ってみました。
その前にちょっと話は変わりますが、関連として言葉の使い方・方言についてお話します。
例えば、みかんの外皮をむき、内皮をむかないでそのまま食べる時、一般的に「皮ごと食べる」と言います。
しかし、私の場合は「皮さら食べる」と言ってます。
その他の例として、台所で鍋料理を調理した時、食卓にそのまま鍋を持ってくる場合「鍋ごと」と言っていると思います。
しかし、私の場合「鍋さら」と言ってます。
つまり、「ごと」と「さら」の言葉の違いなんです。
今回、きんぴらごぼうを作る時に「ごぼうもにんじんも皮を削らないで、皮さら調理してみるよ」とカミサンに話したところ、「また言ってる!」。「皮ごと調理するんでしょ」と言われました。
実はこの「さら」という言葉は静岡の方言なんです。生まれ育った静岡を後にして半世紀経ちますが、この方言は今でも変わらず使っています。
きんぴらごぼうの調理の話に戻ります。
私はスーパーでごぼうを買う時はいつも「どろごぼう」を選びます。
というのも、ごぼうは鮮度を保つ意味で「どろ(泥)」の方がいいと思っているからです。更に、手に持ってできるだけ重い物を選びます。中がスカスカだと鮮度が落ちているかな?と。
「どろ」は台所の洗い場を汚すので敬遠されがちで、どちらかというと「洗いごぼう」の方が良く売れているようです。
ごぼうは、たわしで泥を落としました。シンクは泥だらけになっちゃいますが。
TV放映のとおり、ごぼうとにんじんは「皮さら(ごと)」切りました。ごぼうは水にさらさないままです。
「大丈夫かな~」とちょっと心配になりました。
調味料はきんぴらごぼう定番の醤油、砂糖、ミリン、酒、ごま油です。
よく言われる調味料の「黄金比」なるものがあるようです。レシピによってはいろいろですが、一般的に醤油と砂糖(ミリン)の割合が1:1です。
今回の調味料の割合は、大さじで「酒2:醤油3:砂糖2:ミリン1」で調理しました。
水分がなくなるまで炒め、最後にごま油をかけました。これも初めて試してみました。
TV放映では、「ごま油は熱を加えると香りが飛んでしまう」と話していました。そうなのかな~と半信半疑でやってみました。
出来上がり!
見た目はいつもと変わりません。
しかし、味はいつもと違って、食べてみるとごぼうの香りが高く、えぐみは全くありませんでした。
①ごぼうとにんじんは皮さら(ごと)、②切ったごぼうは水にさらさない。この調理方法は抜群に美味しかったです!
ごぼうの生産者が言うだけあって、美味しく食べる方法をよく知っているんですね。
なるほどと思いました。
これからは、我が家のきんぴらごぼうはこの調理で作っていきます。