キャンピングカーとのお別れ

退職後10年という節目

これからの旅のスタイルは?

 

先日、「キャンピングカー白書2023」が出ました。
白書によると、キャンピングカーの販売総額は増加傾向にあり、2022年の販売売上合計(新車・中古車)が過去最高の762億円(対前年比120%)だったそうです。
一般車の売れ行きが厳しい中、120%の伸びには驚きます。

ここ最近のコロナ禍でアウトドアの人気が高まっていることもその要因になっているのでしょう。
又、旅行やレジャーの多様化も進み、よりプライベートな楽しみ方に拍車がかかっているのでしょうか。
キャンピングカーは車全体の分母からみればまだまだ小さいこともあります。こうした時代の変化によって2ケタの伸びはそれほど大騒ぎするほどでもないのか?ということもありますが・・・。

ただ、現在の保有台数(145000台)でみたところ、17年前に比べ約3倍。私が購入した2013年に比べ1.7倍ですから、やっぱりかなり増えているよな~という感じです。

普段車を走らせていてもキャンピングカーを見かける頻度は少ないです。大型のキャブコンなどは一目見ればすぐわかりますが、今ではバンコンや軽キャンなどが主流になりつつあることからわかりづらいかもしれません。
狭い日本の土地柄に合った車様式ですから、これも日本独特のキャンピングカー文化?かもしれません。

 

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「キャンピングカー白書2023」資料

 

退職後と同時に購入したキャンピングカーは10年経ちました。
当初は登山が趣味だったことから、登山口までのアクセスや前泊(車中泊)するための目的で利用していました。
その後、カミサンも定年退職したのをキッカケに本格的なくるま旅に出かける機会が増えました。
北は北海道から南は九州まで、その走行距離は76000km

 

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そんなくるま旅もここ最近のコロナ禍や日本百名山達成、更に日々の生活パターンの変化に伴いキャンピングカーを手放すことにしました。
特に大きな理由は、私もカミサンも地域とのつながりが増えたことでした。中・長期的に留守にするのが困難な状況となり、いわば生活サイクルが変化したことで旅のスタイルも変わっていくのでしょう。

今までの旅は、どちらかというと時間をかけた ”面の旅” だったのかもしれません。これからは ”点と線” を結ぶ旅になるでしょう。公共交通機関を使っての短期間の旅、これもまたプランを立てて楽しみたいと思っています。

 

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車内と常設ベットルーム

 

今まで10年間キャンピングカーを利用しての車中泊の旅を体験してきました。
そんな体験から、これからキャンピングカーを購入する予定、又、検討しているといった人に少しでもアドバイスできたらと思っています。
そして、そのアドバイスはあくまでも私たち夫婦の旅スタイルの価値観に基づいたものです。人それぞれ目的や考え方が異なっているので参考程度に目を通してもらえればと思います。

必要な設備・装備:常設ベット、冷蔵庫、収納庫

上記3点は必須ともいえます。ベットは折り畳みでなく、疲れた時すぐに横になれるタイプがいいです。冷蔵庫は簡易な食材や調味料、お土産などの保管に便利ということから、できるだけ大きなサイズが望まれます。収納庫はできたら複数。細かな日用品や雑貨を入れるのに便利で走行中の安全を考慮した散乱防止になります。

不必要な設備・装備:常設の給排水設備、常設コンロ(キッチン)、トイレ、シャワー、電子レンジ

日本全国コンビニ、スーパーはどこに行ってもあります。又、日本は温泉大国で日帰り入浴施設もあります。車内での煮炊きはカセットコンロで十分です。重量のある不要な設備を載せて走れば燃費にも影響します。特に水回りは汚れや臭いが付きやすいので車体劣化にもつながります。
なんといってもそれら設備類は、車体本体価格に大きく反映します。

キャンピングカーショーなどで立派なモデル車を目にしてすごいな~と憧れます。しかし、実際にくるま旅生活でその使用頻度はどうなのか?と考えれば必要でないことがよくわかります。
更に、それら装備のメンテナンス、給水と排水作業、トイレの汚物処理、掃除などの手間がかかります。

オートキャンプ場やRVパークを利用した場合、ここでも水道はもちろん洗い場やトイレ、ゴミ箱が常設されています。施設によってはシャワー、コインランドリーもあるので便利です。

その他の装備について

エアコン
夏季以外必要性は感じませんでした。夏季の場合、乾燥した湿度の低い北海道や標高の高い高原、山岳地帯では不必要ですが、その他のエリアではあれば便利だと思いました。冬季はガソリンヒーター(エンジンをかけない)があるので、それで十分対応できます。
ただ、キャンピングカーのエアコンはかなり高額になるので予算との兼ね合いでしょう。

ソーラーパネル
よくキャンピングカーの屋根に取り付けたソーラーパネルを見かけます。実際は走行充電バッテリーがあれば必要性はないと思います。車内でかなり電気を使うのであれば必要かもしれませんが、夜間の室内照明やテレビ、充電程度ならバッテリーで十分対応できます。

※ヒーターと走行充電バッテリー:一般的なキャンピングカーには常設されています。

 

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大型の冷蔵庫、室内以外にもベット下の収納設備

 

以上、キャンピングカーの装備について、私たちの体験からアドバイスしました。
少しでも参考になっていただければと思います。
キャンピングカーには多くの設備や装備品がありますが、一言でいえば ”必要最小限の設備があれば十分” 楽しめることがわかりました。
欲を言えばきりがありません。その分価格に跳ね返ってきます。ちょっと工夫と手間をかければ快適なくるま旅ができると思います。

私たち家族は以前猫を飼っていました。19年連れ添った猫は老衰のため10年前に亡くなりました。
キャンピングカーを購入した時、その猫の名前を付けて呼んでいました。お別れする時はやはり寂しさを感じました。今まで76000km走ってきましたが、無事故無違反で来れたのもその猫と車のおかげだと思っています。

今回、知り合いの自動車販売会社の人に頼んでオークションにかけるようにしました。新しいご主人が大事に使って育ててくれることを祈っています。

キャンピングカーの旅についてのブログアップは終了します。
今後の旅のお話は引き続き語っていきたいと思います。

6 thoughts on “キャンピングカーとのお別れ

  1. そうですか。もう少し報告をと思いましたが残念です。
    でも旅の方法手段が替わると今までとは違うものが見えてくるのではないですか?
    必要最小限のものを持って動き、動き回る線も変わるでしょうから、出会う人との関わりも違って
    くるでしょう。
    新たな旅の始まりですね。新たな報告を期待しています。

    1. 槌が崎さん

      こんにちは
      そうですね。くるま旅でまだ訪れていない地域や行ってみたい所もありました。ブログでその情報をアップしたかったんですが、やはり今の生活サイクルからみて難しいと判断しました。

      >旅の方法手段が替わると今までとは違うものが見えてくるのではないですか?

      確かにそうだと思います。また違った意味での発見や出会いがあるでしょう。
      そうした旅ができればいいな~と。
      そんな旅の様子や情報も含め、これからも引き続きアップしていきたいと思います。

      コメントありがとうございました。

  2. おはようございます。

    卒業おめでとうございます。
    また 新しい人生がはじまりますね。
    月日が流れ 考え方も変化してくることを私も感じます。
     
    今度は動き回る旅でわなく ゆっくりピザでも食べながら語りませんか。

    1. 山鯨笹蟹さん

      おはようございます。

      そうですね。一つのの区切りが終わり、また新しい過ごし方が始まるなと思ってます。
      今年は夏に北海道旅行を計画しています。キャンピングカーで何度も訪れた地ですが、やはり思い出深いものがあり、今回は友人夫妻を誘って行く予定です。
      飛行機とホテル、現地レンタカーをすでに予約しました。これも新しいスタイルの旅だと思います。

      そちら方面にも「また行ってみたい」とカミサン共々話しています。いつになるかわかりませんが、またピザを食べながら語り合いたいですね。

      コメントありがとうございました。

  3. しぶちんです。お久しぶりです。
    クルマ旅の記事を楽しみにしていました。キャンピングカーの旅も憧れではあります。
    しかし自営業者の私にはなかなかまとまった時間が持てずにいます。
    しかし最近、私の仕事に妻が就いてくることが多くなりました。孫育ての援助や母の面倒を見る
    ことが多くなり、パート保育士の仕事をリタイヤしたことに始まります。
    このコロナ禍の中で、全国へ行く仕事に付いてきて一寸だけ宿泊をした上でその土地の観光地を
    見てくることが多くなりました。
    妻曰く「この観光地は環境客が多いね、コロナ禍なのにねえ。私たちは仕事できてるんだよね」
    などと言って、自己弁護していますが。
    また私と妻の誕生月(3月と10月)にはどこかしらにています出掛けています。
    妻が町並みや歴史的な建物を見ることが好みだと言うことも新しい発見でした。
    今後の旅の投稿も期待しています。

    1. しぶちんさん

      お久しぶりです。
      お元気そうでなによりです。

      カミサンともいろいろ話し合った上で車を手放すことに決めました。特にコロナ禍以降、生活のパターンが変わったことが大きな理由です。

      奥さんも一緒に仕事をお手伝いするようになったんですね。それじゃいろいろな地域に出かける機会が増えたわけですか。そうした仕事のやり方もプラス観光で楽しむことができますね。
      一人だったらスルーしてしまう観光地や景勝地も二人だったら立ち寄ってみたいと思う気持ちが湧いてくるでしょう。
      私たちのくるま旅もそうでしたが、二人で共有することがやっぱり一番いいことなんだな~と思います。

      >妻が町並みや歴史的な建物を見ることが好みだと言うことも新しい発見。

      とてもいいと思います。今までお互い知らなかったこともわかり、又、実際に見聞きすることで新しい発見があると思います。
      これからも ”新たな仕事スタイル?” で仕事も観光も楽しんでください。

      埼玉方面に来ることがあったらぜひ立ち寄ってください。
      コメントありがとうございました。

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