演劇「炎の人」

生のリアルな演劇

「かたちに残らない」芸術作品!?

 

先日、恒例の演劇鑑賞会に行ってきました。
今年に入って「芸人と兵隊」、そして2回目は劇団文化座の「炎の人」でした。

「炎の人」といえばゴッホですよね。でもなぜ「炎の人」なの?と問えば、「う~ん」と唸ってしまいます。
一般的には、壮絶な人生を送った人、絵画に対する燃えるような情熱を持った人?などからこうした表現が使われるようになったのでしょうか。
学校の教科書にも掲載されるほど世界的に有名な画家だということは知っていましたが、その人生については全く無知でした。
ただ、作品として「ひまわり」や「アルルのはね橋」、そして耳を包帯した自画像ぐらいは、今まで何度か目にしたことはありました。
その程度の知識だけで演劇鑑賞?、大丈夫?な~んて思われそうですね。

今回の演劇は、上映時間3時間(休憩含む)という今までにないくらいの長い劇でした。
そんなことから、ゴッホがどのように人生を歩んできたかというストーリーがよくわかりました。
若い頃は福音伝道師だったんですね。そんな場面から物語が始まりました。

 

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ゴッホは福音伝道師として貧しい炭鉱町で坑夫達と生活を共にしていた。ある日、労働者のストライキが始まり、窮状を救おうと会社の幹部に訴える彼の盲目的な言動を、視察に来た伝道協会の派遣牧師から非難され職を解かれてしまう。
職を失い画家になる決心を固めたゴッホは、オランダの首都ハーグに移りモデルで娼婦のシィヌと知り合うが・・・。
その後パリに移り本格的な画家への道を志すも納得のいく絵が描けない日々が続く。都会生活に疲れたゴッホはパリを離れ、大自然に恵まれた南フランスのアルルに移り、パリ時代知り合ったゴーガンとアトリエの共同生活することになる。そして、とりつかれたように作品を次々と生み出していく・・・。
劇団文化座「あらすじ」より

 

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演劇の「炎の人」は、過去にもいくつかの劇団が上映していたようです。
ちょっと調べてみると、テレビでもお馴染みの無名塾の仲代達矢さんや俳優の市村正親さんがゴッホ役を演じていました。
今回の文化座では藤原章寛さんという方でした。

 

3時間という上映でしたが、時間的な長さは全く感じられませんでした。それだけこの作品に集中できたのでしょう。
一般的に天才的な芸術家というのは短命です。ゴッホも37歳という若さでこの世を後にしました。ある意味情熱的な密のある人生を送った物語だったことから、観客ものめり込むようにこの演劇に集中できたのかもしれません。

仲代達矢さんや市村正親さんが演じる劇もぜひ観たかったなと思いました。同じストーリーでも演じる役者によってまた違った感動が得られるものかもしれません。
映画やドラマは、DVD・録画などで観られますが、こと演劇はその一瞬が全てです。その時だけの芸術作品です。
言い換えれば「かたちに残らない芸術作品」とも言えます
演劇やライブコンサートなど生のリアル性ある作品はいつまでも心に残っています。

また次回どんな作品が観られるか楽しみです。

2 thoughts on “演劇「炎の人」

  1. こんにちは。

    「炎の人」の演劇を観られたのですね。
    私もかなり前、仲代達也さん、市村正親さんより前の
    「滝沢修」さんのものを観ました。40年以上前の頃ので
    確か劇団「民芸」でした。いまでもよく覚えています。
    滝沢修さん、宇野重吉さんは個人的に好きな俳優の一人でした。

    演劇は映画とは違ったもの・・・おっしゃる通り迫ってくるものが大きいと
    感じます。

    1. Roseさん

      こんにちは。

      最初の頃の演劇「炎の人」を観られたんですね。
      調べてみましたが、1976年10月公演とありました。確かに40年以上前になりますね。その頃私は学生でした。
      劇団民藝の滝沢修さん、宇野重吉さんも知っています。知っているといっても舞台ではなく、映画やTVドラマで観ていました。私もその演技を観て素晴らしい役者だな~と思っていました。

      演劇はやっぱり臨場感があって迫ってくるものがありますよね。だからこそいつまでも心の中に残っているのでしょう。
      演劇鑑賞会にはこれからも通ってみるつもりです。その時の感想をまたブログにアップしていきたいと思っています。

      コメントありがとうございました。

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