演劇「マクベス」

「劇団東演」~2時間45分

舞台装置は大きな扉4枚のみ!?

 

年6回の演劇鑑賞会の今年最後の公演は「マクベス」でした。

マクベスといえばシェークスピアの作品という位の知識しかありませんでした。
どんな物語なのかはほとんど知りません。 観る前に簡単なあらすじ程度は知っておきたいと思い調べてみました。

スコットランドの武将であるマクベスは森の中で3人の魔女出会い、彼女たちは彼が王になるという予言を残して姿を消す。 その後、実際にマクベスの昇進が決定し予言が本当になった。
野心にかられたマクベスは、次は国王になりたいと望むようになる。 自分の地位を失う恐怖から、次々と罪を重ねていく・・・。

この物語の内容というのは、「歴史は繰り返される」という格言のように、どこの国もいつの時代も同じようなことが繰り返されていますね。
だからこうしたストーリーは、現代においても色あせることなく通じるものなのでしょう。

 

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劇団東演「マクベス」のパンフレット

演出家は、ロシアのベリャコーヴィッチ氏(2016年死去)
この芝居は今は亡き彼の遺作となった作品で、死後5年を経て劇団東演で上映する運びとなったそうです。

 

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美術、舞台衣装など当時の雰囲気が表現されている感じでした。 別世界という感じの舞台です。
2時間45分という長い芝居の中で、場面が変わっても舞台装置が全く変わらないことに少し驚きました。

舞台には ”大きな扉4枚” あるだけでした。
巨大な扉がぐるぐる回転して、いろいろな場面に一瞬にして変わる。 照明と音響も効果的に作用して異次元の空間といった感じでした。
演劇ではよく舞台演出や衣装など凝ったものがありますが、これはこれで迫力のあるダイナミックな舞台でした。

 

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上演中の撮影はできませんが、フェィナーレの場面でパチリ。
原作では森の魔女というストーリーを、この舞台では上半身裸の男優が演じていました。

 

前回のライブコンサート(クミコライブ)でもお話しましたが、昨年からのコロナ禍でこうした文化芸術分野の事業が危機的な状況におかれています。
10月以降コロナ感染が減少する中、今回の会場では入場制限や座席規制はありませんでした。演劇の開催や観客も戻ってきた印象です。

日本の劇団の大多数が加盟する演劇界の統括団体として「日本劇団協議会」があります。
演劇文化の発展と演劇の社会的評価、地位向上を目的として活動されているようです。
昨年来のコロナ禍に対して、文化庁、政府、各政党、メディアへの働きかけによって補正予算の支援をかちとる成果があったそうです。
欧米諸国においても国が主導して文化芸術に関わる事業分野への支援が行われています。日本においても大事に育て守り続けてほしいと思います。

こうした演劇やライブコンサートなど今ではテレビやネットを通じその画像で見聞きすることができますが、やっぱり会場に足を運んで「生の舞台を鑑賞」するのは実にいいものです。
ちょっと大げさな言い方ですが、気持ちが満たされるものがあります。
これからもこうしたライブや舞台鑑賞を続けていきたいと思っています。

2 thoughts on “演劇「マクベス」

  1.  観劇をする人たちは高齢化で減少。コロナで更に減少。
     生の舞台を鑑賞するのは説明しがたいところもありますが、えもいわれぬ満足感を感じられる
    ものですね。私も約40年間会員として参加してきました。
     かつて私の200人余りの職場で多い時には30人余の職員が会員となっていました。田舎な
    ので会場まで一時間弱の時間がかかるのにです。帰りにはどこかでお茶を飲みながら合評会なる
    ものを開催し、感想を述べ合ったものです。そんな風に感じていたのとかそんな風に見ていたの
    とか人によって同じものを見たのにいろんな感じ方を聞いて、満足した気持になったりしていま
    した。
     若者にそういうゆとりが持てなくなったせいからか、私の職場も会員がどんどん減り、退職す
    るころには一けたになっていました。全体の会員もかつての1/4以下になりました。鑑賞会の
    数も年6回から5回になっています。カンパをしたりささえていますが運営維持するのが風前の
    灯火状態です。多くの劇団も存続の危機に立っているようです。
     こういうところにこそ、税金を投入してほしいものです。

    1. 槌が崎さん

      40年の期間、鑑賞会員だったんですか!それはすごいですね。
      数多くの観劇楽しまれたと思います。確かに生の舞台を鑑賞するのは説明したがいものがありますよね。演劇やライブコンサートなど、おっしゃるように「えもいわれぬ満足感」があります。

      >人によって同じものを見たのにいろんな感じ方を聞いて、満足した気持ち

      なるほど確かにありますよね。あ~そういう見方や感じ方があるんだな、と自分が感じなかったことや見方などとても勉強になり感心したりします。

      >観劇をする人たちは高齢化で減少。コロナで更に減少。

      私たち夫婦が属する鑑賞会もまったく同じ状況にあります。
      観劇前の会長さんからのあいさつや会報などで毎回このことが話題になっています。
      槌が崎さんのところと同じように「鑑賞会の数が年6回から5回」になる話も出ています。
      会の運営費もかかるため5回になっても赤字が出てしまうようです。対策としては会員を増やすことに尽きますが、このご時世では難しいのではないかと思っています。

      日本の文化芸術の育成・発展に向けた国の支援は、これからもぜひ継続してほしいものです。
      コメントありがとうございました。

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