その土地ならではの食文化
山形は「冷やし」が好きなの!?
昨年に続き今夏も東北登山に出かけました。
目指すは山形の「大朝日岳」(ブログアップ済)です。
登山+地方Bグルメは私の旅スタイルです。今回も行き帰りの途中に立ち寄りその土地ならではのグルメを楽しんできました。
今が旬!福島の桃
夏真っ盛りの時期、福島では「桃」が旬を迎えています。
関東地方のスーパーで販売されている桃は山梨県産が主流ですが、8月頃からは福島県産が販売されるようになります。
福島県は全国でも有数の桃の大産地なんです。
山形に行く途中、東北自動車道の福島ICで降りて桃の産地「伊達市」に向かいました。
周辺の桃農家から集荷される「伊達果実市場」と隣接した「だてかベジフル農産物直売所」
はじめて訪れた所でしたが、直売所の駐車場はほぼ満車状態でビックリ!
なんとか駐車場に車を停めることができ、直売所を見たらなんと30人ほどの長蛇の列!?
皆さん並んでいる所に行ったところ、箱売りの桃が山積み!その価格がなんと800円!
まさに産地ならではの光景でした。
それにしても激安です。玉も大きく揃っていてけっしてキズ物ではありません。採れたての桃そのものでした。
お一人様一箱限りなので地元の人たちは家族総出で並んでいました。一箱買ってもまた列に並べば買えます。
まさに飛ぶように売れていく感です。どんどん売れても隣が市場なので台車に載せた桃の箱が次から次へと補充されていました。
私もつられて列に並び一箱買っちゃいました(笑)買わなきゃ損という感じです。
これから3日間登山して帰ることになりますが多分大丈夫でしょう。帰宅して食べてみましたが、ちょうど食べごろでとても甘くジューシーな桃でした!
贈答用の特大の桃は親戚に郵送しました。
市場周辺は桃畑が広がっていました。ここで収獲してすぐに販売されるのですからまさに新鮮そのものですね。
その土地ならではの旅の面白さがありました。
それにしても「復興五輪」のキャッチフレーズはどこへいってしまったんでしょうか?
元祖山形「冷やしら~めん」
食の玉手箱「山形県」。その中でも他県に負けないものが「ラーメン」です。
総務省の年間一世帯当たりの中華そば(外食)の支出金額は、山形市で15622円で全国第一位。又、人口10万人当たりのラーメン店舗数も67.41軒で日本一です。
山形県HPより
ラーメン好きの愛好家は、山形県がラーメン王国ということは多分ご存知だと思います。
福島の喜多方、栃木の佐野といった全国ブランドは有名で皆さんも知っていると思いますが、山形県では「米沢ラーメン」「庄内ラーメン」「赤湯ラーメン」などのご当地ラーメンがあります。
そしてもう一つ有名なのが山形市の「冷やしら~めん」です!
「冷やしら~めん」? 一般的に言われる「冷やし中華」とは全く別物です。
通常の温かいラーメンのスープ・麺が冷たく氷が入っているんです!
夏限定のラーメンなの?とお思いになられるかもしれませんが、シーズンを通して食べられているラーメンなんです。
つまり、冬でも「冷やしら~めん」が当たり前のように食べられているんですね。
山形市の「冷やしら~めん」の元祖栄屋本店
昼過ぎに少し時間をずらして行ってみたところ、なんと店頭は長蛇の列!
え~、この炎天下で並ぶの~。そんなに人気があるの~?
待つこと20分、ようやく店内に入ってメニュー確認。
ほほ~、これが「冷やしら~めん」ですね。写真では一見して温かいラーメンのようですが、よ~く見ると氷が浮いていますね~。
メニューは全て冷やしなんだ!
もちろん通常の温かいラーメンもありましたが、ほとんどのお客さんは冷やしを注文していました。
「冷やしら~めん」880円
ゴロゴロと氷が浮いています。
確かに冷たいラーメンです。あっさりとしたスープで後を引くコクのある醤油味でした。ついついフーフーと言ってしまいそうですが、冷たいのでツルツルと食べやすいですね~。
チャーシューやしなちくも通常のラーメンの具と全く変わりません。食べ進めていくと氷が解けてスープの味が薄くなっていきました。
これも特徴なのかも?食べ終わった後もさっぱりとした後味なんですね。
これもまさにその土地ならではの食文化でした。
冷やし「肉そば」!?
冷やしら~めんがあれば「冷やしそば」もある?
今回の朝日岳登山の途中、地元の登山者(50代男性)と一緒に登る機会がありました。
同じ登山という趣味から親しくなるのは簡単です。その方と1時間ほど即席パーティを組んで登山しました。
登りながらの話題は、山形のご当地グルメになりました。
男性曰く、山形の代表的な食べ物は「肉そばだよな~」と。
肉そば? どんなお肉なの?豚肉、牛肉?
埼玉のB級グルメには「肉汁うどん」ってありますが、うどんがそばになったものかな~と思いましたが。
「山形の肉そばは、鶏肉で冷たいんですよ」
冷たいそば?
ざるそばのことかな~と聞いてみたところ、通常の温かい丼ぶりそば(かけそば)が冷たい汁だそうです。
へ~、山形人は「冷やしら~めん」といい、冷たい麵が好きなんですね~。
それも年間通してラーメンもそばも ”冷やしが主流” と言うことだそうです。
登山者に教えてもらった河北町にある「といや」食堂
「冷たい肉そば」「元祖かつ丼」と書かれた看板が!
そういえば、かつ丼も通常のかつ丼と違って、「山形のかつ丼も食べて行ってよ」と話していました。
メニューの最初に「肉そば」(温・冷)とあります。
かつ丼の写真も通常の卵とじとは違うカツだけのっている丼ぶりですね~。
肉そばとかつ丼のセット1100円があったので頼みました。
肉そばは鶏肉です。普通のかけそばが冷たい汁と麺ですね。
かつ丼は、福島、新潟、福井、長野などで食べてきたソースかつ丼(しょうゆかつ丼)と似ています。
しかし、味はカレー風味でした。ほんのりとカレーの味がただようカツで、意外といけますね!
周りのお客さんたちが頼んだメニューを覗き見ると、皆さん冷たい肉そばとかつ丼がほとんどでした。
ほ~、地方に来るとやっぱり違うよな~という実感でした。
ここにもその土地ならではの食文化を見つけました!
「東北B級グルメ旅」後編へつづく