食文化の境界線

「酢だこ」~知ってる、知らない

境界線は大井川!?

 

日本の東西の食文化については、以前何度かブログで発信してきました。

例えば、お雑煮の角餅と丸餅、うなぎの蒲焼の調理方法、そば・うどんの「きつねとたぬき」の呼称、又、だし巻き卵の定食や焼きそば、お好み焼き定食(粉ものとご飯の炭水化物)など・・・。
狭い日本の中でも地方によって食文化の違いに驚かされました。

ブログ:東西の食文化

ブログ:餅の形と食べ方

 

そして今回、またまたTV番組「秘密のケンミンショー」で「酢だこ」の話がありました。

酢だこ!?
関東人にとっては皆さんよくご存じだと思います。
お正月のおせち料理には欠かせない一品ですよね。
しかし、なんと関西地方ではまったく知らないとのことでした。えっ!知らないの?、これには驚きましたね。

そこでケンミンショーの調査隊が、いったいどのエリアまでが知っている、知らないの境界線なのか?調べたようです。
それがなんと私の生まれ故郷の静岡県島田市でした。

 

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静岡県中部に位置し、大井川と牧之原台地に面した島田市

静岡県は、食品メーカー新製品のマーケティング調査が行われるところです。
関東、関西の中間にあたり、両者の食文化(嗜好性)が交わることからその対象になるそうです。

生まれ育ったところでしたから、後になって思えばなるほどな~と感じるものがありました。
例えば、うどんやそばの「つゆの出汁と味付け」、薬味用のねぎ(青ねぎ。関東は長ねぎ)、ソースはカゴメソース(関東はブルドック)、刺身用まぐろの魚種は問わない(関東は赤身)など・・・。

 

そんなことで、「酢だこ」のボーダーラインはとなると。

 

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静岡県の中でも大井川がその境界線のようです。
島田市の酢だこ調査結果からもわかるように半々だったそうです。

私の場合、母が作ったお正月のおせち料理には必ず「酢だこ」があったのでよく知ってました。
そこですぐに田舎の同級生にラインで聞いたところ、やっぱり知らない人もいました。

 

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大井川は駿河国と遠江国の境界で様々な文化の境界線になっていたそうです。

例えば、江戸時代の頃はまだ交通の便が発達していないこともあり、川や山などにさえぎられて文化の交流がほとんどなかったと思います。
特に大井川は「箱根八里は馬でも越すが越すに越されぬ大井川」と言われたように、旅人や馬も一旦島田宿で足止めされる場所でした。
逆に関西・中京方面からは、大井川の対岸の金谷で足止めされたことや国の違いから文化交流が分断される場所だったんですね。

このような文化交流の境界線というのは、全国大なり小なり各地にあると思います。
そうしてみると各地方にまだ多くの文化の違いというものがあるのではないでしょうか。

 

「大判焼き」の呼称

同じケンミンショーで「大判焼き」の呼称の違いについて放映されていました。

関東では「大判焼き」や「今川焼き」と呼ばれています。

実は私の生まれ故郷島田市では、「黄金まんじゅう」と言ってました。東京に出て来た頃、今川焼きという言い方を知らず「黄金まんじゅう」と言ったら皆に鼻で笑われました。
最初、なんで笑われるのかと聞いたところ、「お前な~、これは今川焼きって言うんだよ!」「黄金まんじゅう?なんだそりゃ」と。
しかし、今でも私はかたくなに黄金まんじゅうと言っていますが。

 

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今川焼きは、江戸時代神田の今川橋付近で売りだされたお菓子が由来となっているそうです。

 

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青森県民は大判焼きを「おやき」と言うそうです。
おやきと言えば長野県の野沢菜が入ったおやきしか想像できませんが、青森ではおやきと言うんですね~。これもまた驚きです。

 

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大阪では「回転焼き」と言われています。

その他、山形は「あじまん」、兵庫「御座候」、広島「二十焼き」だそうです。
こうした呼称も地方によって様々ですね。

今回のケンミンショーを観た後、「黄金まんじゅう」の言い方にちょっと不安を抱きました。
そこでウィキペディアで調べたところ、やっぱりありました!

静岡中部地方:黄金まんじゅう

やれやれ良かったです。これからも声を大にして「黄金まんじゅう」って言い続けます!(笑)

2 thoughts on “食文化の境界線

  1. すーさん様

    >青森県民は大判焼きを「おやき」と言うそうです。

    宮城県でも「おやき」です。
    私は「大判焼き」や「今川焼き」の呼び名は地元の高校を卒業するまで、全く知りませんでし
    た。
    近所のお店の看板も「おやき屋」です。

    それと、祖母の年代まではニシン(生)の事を「かど」と呼んでいました。
    小学生の頃、よく浜から行商人の方が「かど」を売りに来ていたのを覚えています。
    その時の祖母の値切りが厳しかったですね~~!普段は優しいのに。

    1. 後輩さん

      え~、宮城県でも「おやき」ですか! これは驚きです。
      東北の山形は「あじまん」なのに宮城が青森と同じ「おやき」とは不思議ですね~。
      実に面白いです。今度宮城方面にくるま旅した時に「おやき屋」を探して立ち寄ってみます。

      ニシンのことを「かど」ですか!?
      これも不思議な言い方ですね。やっぱり地方によっていろいろな呼称がありますね。
      なぜそういう呼び方になったのか調べてみると面白いかもしれません。

      とても面白い情報ありがとうございました。

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