岳人たちの憧れ~北アルプスへ
黒部源流最深部の山旅
いよいよ夏山シーズンに入りました。
夏山といえば、多くの登山者たちが北アルプスを目指します。
そんな北アルプスへは、毎年山仲間たちと共に恒例登山を楽しんできました。
今まで立山、白馬岳(2回)、表銀座(常念岳)、奥穂高岳、槍ヶ岳など人気のある名峰に登ってきました。
そして今回は、北アルプスの中でも黒部峡谷の奥深く、ずしりと座す ”黒部五郎岳” を目指す4日間の山旅にオヤジ7人で行ってきました。
黒部五郎岳!
実は4年前の夏、北アルプス9日間の単独縦走登山の時にこの黒部五郎岳に登頂する予定でした。
しかし、天候悪化のため黒部五郎小舎から引き返した苦い思い出があります。
この時をもって日本百名山の北アルプス15座の内、黒部五郎岳1座を残すことになりました。
そして今回ようやく仲間たちと共に晴天の中、登頂することができました。
2015年7月、雲ノ平から望む黒部五郎岳
今回の山旅。弓折岳(花の百名山)のお花畑
2800m級の山岳地帯の更にその先へ
黒部五郎岳への登山は主に2つのルートがあります。
一つは岐阜県の新穂高温泉から、もう一つは富山県側の折立からのルートです。
今回は関東から車で上高地へのベース基地沢渡を経て新穂高温泉に入りました。
この新穂高温泉登山口からのルートは、日本百名山山頂までのコースタイムの長い順でいえばNO1に位置づけられる距離です。
登山口から山頂までの時間は、なんと13時間50分(山と高原地図コースタイム)かかります。
このため最も標準的な登山であれば3日目にしてようやく頂きに立つというほど北アルプス最深部に入り込むことになります。
そんな気の遠くなるような山旅は、3泊4日の行程で往復してきました。
2800m級の双六岳、三俣蓮華岳を経て更にその奥へ奥へ・・・。
池とお花畑、そして森林限界を超えた縦走路
初日は沢づたいに小池新道を進み鏡平山荘を目指しました。
新穂高温泉登山口からの林道歩きと左俣谷
残雪により登山道は遮断され、一度沢に下りる迂回路を慎重に進んでいきました。
何度も渡渉を繰り返し、標高を稼いでいきます。
鏡池に映る槍・穂高連峰
風のない時はくっきりと湖面に映る風景
鏡平山荘にてビールでカンパーイ!
鏡平山荘の夕食
山小屋ではご飯、味噌汁、お茶は自分たちで。片付けもセルフです。
最近の山小屋の食事は、おかずも豊富で美味しくなりました。
田中澄江さんの「花の百名山」に選定されている弓折岳のお花畑
この時期、高山植物の代表的なチングルマとハクサンイチゲが咲き乱れていました。
お花畑でライチョウ発見!
今回の山旅4日間でなんと5回もライチョウと遭遇。
ハクサンイチゲ クロユリ
双六山荘に向かう登山道 双六山荘と双六岳
双六山荘から望む鷲羽岳2924m(日本百名山)
北アルプス最深部の山並み
三俣蓮華岳、祖父岳、水晶岳、鷲羽岳などの名峰がずらり!
双六岳2860m
丸山から望む表銀座の稜線(燕岳~大天井岳までのアルプス銀座といわれる縦走路)
丸山の稜線上に一面に広がるお花畑
シナノキンバイ ミヤマダイコンソウ
三俣蓮華岳2841m
頂上で鏡平山荘で用意してもらったおにぎりをパクリ。
絶景を見ながらのランチは実に美味しいです!いいおかずになりました。
山旅2日目、今夜は黒部五郎小舎に泊り、明日はいよいよ五郎岳の頂へ。
「黒部五郎岳(後編)」につづく