セブ島 (1)

セブ島とセミロン島の4泊5日旅行

娘たちに囲まれたオヤジ二人旅     7月3日~7日

「お父さん、セブ島に来ない?」                          語学留学でセブ島に滞在している娘からお誘いがありました。昨年のアメリカ旅行以来、二度目の怪しい?お誘いです。退職祝いと称して娘がセットしてくれたロスとラスベガス・グランドキャニオンツアーは、娘とオヤジの二人旅として思い出深い旅行でした。しかし、個人旅行ということで旅慣れないオヤジにとっては、娘のすさまじいハードスケジュールについていくことがやっとという思いが頭をよぎります。               カミサンも以前、娘と二人で行った香港マカオの旅で体験しているのでよくわかっています。とはいっても、せっかくの娘からの誘いではあるし山登りばかりしている夫婦二人にとって南国の白い砂浜と透き通った真っ青な海を思い浮かべるだけで、その想いはすでにセブ島に飛んでいました。                                                     一般的なツアーでない個人旅行としては、ほとんど海外旅行の経験のない二人にとって不安が先行します。そこで25年来、家族ぐるみでお付き合いのある海外旅行経験豊かな友人ご夫妻にお誘いの声をかけてみました。すでに定年退職されているご主人は二つ返事。奥様は仕事の都合上、日程の調整ができず。そうこうしているうちにカミサンも職場のスケジュール上困難になり断念。                                                   というわけで、完全リタイア組のサンデー毎日オヤジ二人でレッツゴー!               娘による、航空便とホテルの予約、現地でのお遊びツアーの企画済みということで、成田からセブマクダン空港まで直行便に乗るだけの楽ちん旅行です。

セブ島というと南国のリゾート地として有名です。私もそのイメージで何ら知識もなく飛び立ちましたが、実際には島の人口は330万人。マニラ、ダバオに次ぐフィリピン第3の都市だそうで、頭の中にイメージしていた風景とは全く異なり、人も車も多く混雑した街でした。

セブ市内 ジプニー

ホテルから見たセブ市内です。中心地ですが高層ビルはほとんどなく、住宅が密集しています。市内を走るカラフルなジプニー(乗合タクシー)が行きかっています。電車がなく路線バスも少ない市内は、この格安なジプニーが市民の足だそうです。但し、一時的な観光客には危険なのでおすすめできないそうです。                              市内を走る自家用車とジプニーのほとんどは日本車でした。特にトヨタ車が圧倒的に多かったです。

日本の旅行ガイドブックなどによく出ている洗練された高級リゾートホテルは、ほとんどがマクタン国際空港のあるマクタン島の海岸沿いに集中しています。私たちが思い浮かべるセブ島のイメージは、まさにこのリゾート地の限られたエリアだけのものです。

私たちが宿泊したホテルは、娘が滞在しているホテルと同じです。一般的に語学留学先の滞在場所は、集合住宅や学校が所有する寮などを想像しますが、ホテルの個人部屋が教室ということです。つまり、語学留学経営者がホテルのフロントに隣接する一室を事務所的な場所(職員室兼ミーテングルーム)として借り切り、各教師は生徒がいる個人部屋に出向きマンツーマンで教えるといった具合です。教師のほとんどは、20~30代の若いフィリピン人女性でした。アットホームでフレンドリーな雰囲気が印象的でした。  日本人の無知な中年オヤジにとっては「ヘーそうなんだ!」という驚きの連続でした。

ともあれ、日本からはるばるやって来たオヤジたちを歓迎ということで、娘と友人(日本人留学生)が早速フィリピン料理のレストランで食事会をセッティング。

料理2 料理5

料理3 料理4

南国風の屋外レストランでフィリピン料理を囲んでの歓迎パーティ。今回同行した友人の家族と一緒に20年前に行ったバリ島以来の東南アジア料理を思い出しました。全体としてはどの料理も甘口でした。主食は米で、フォークとスプーンで食べる(ナイフはほとんど使わない)のがフィリピン風だそうです。たしかに米ですからスプーンがあると便利です。それと鶏肉料理が多かったですね。私個人の感想ですが、日本の場合鶏肉はブロイラーが主流で、その臭いと味が気になりますが、ここで食べた鶏肉は全く臭みがなくジューシーだったのが印象的でした。

 

カワサン滝とスミロン島

2日目、留学先の先生の親戚の方に、車(ワゴン車)でカワサン滝とスミロン島に案内してもらいました。チャーター代金は相場の半額ということで格安でした。娘の友人3人と合わせて計6人でスミロン島2泊3日の小旅行です。                               スミロン島は、セブ島の最南端にある小さな島です。なぜスミロン島にしたかというと海と砂浜、そしてサンゴが美しいダイビングスポットでもあり、静かで穴場的なリゾート地ということだそうです。たしかにセブ島というと島全体がきれいな海と海岸というイメージを想像しますが、実際にはごく限られた場所でしかないというのが現実です。これはどの国の観光地にもあてはまるものなんでしょうね。

カワサン1 カワサン2

カワサン3 カワサン4

カワサン滝は、セブ市内から車で約3時間位のジャングルに入った所にあります。観光地なので遊歩道が整備されています。まさに南国の島に来たという感じです。水着に着替えイカダに乗って滝下までいくことができます。(写真は地元の観光客が遊んでいたところをパチリ)この時はじめてスコールを体験!。いきなり大雨が降り出し一時的に足止めされてしまいました。

カワサン滝に行く途中、車窓からセブ島の町や村、そして風景を楽しみました。印象的だったのが、スペイン統治時代の古い建物が比較的多かったことです。現在でも使用されていて新しい近代的なビルや住居はほとんどありません。又、ヤシの木や樹林帯が多く、田畑がないということも驚きでした。熱帯気候、土の資質等で穀物や野菜類が育ちにくいのでしょうか。広い空地や草原などがあってもそのままになっているそうです。

 

スミロン島1 スミロン島2

セブ島の最南端に浮かぶスミロン島。海岸に備えられたはしけから舟で渡ります。約10分位の距離です。6月~10月頃までは雨期にあたり、訪れた7月上旬はちょうど雨期に入った時期で天気は曇りでした。

舟 スミロン島3

スミロン島は、ブルーウォーターアイランドリゾートホテルが所有する島です。歩いて一周一時間程度の小さな島で周りは全てサンゴ礁です。

 

コンドミニアム ベランダ

海岸に面したコテージ。宿泊する施設は全てこのタイプです。

コテージ1 コテージ2

ベッド・シャワールーム・トイレの設備があります。マクタンの高級リゾートホテルに比べれば見劣りしますが、我々オヤジ族にとっては静かで快適な空間です。なんといっても島全体がプライベートアイランドのため安全安心。島にいる観光客以外はすべてホテル従業員ですから、英会話は不自由でも島のどこに行っても身振り手振りそして笑顔で通じます。ストレスをまったく感じない点は最高ですね。

海岸1 海岸2

カヌー シュノーケリング

場所によっては砂浜と細かいサンゴの海岸があります。どこでもシュノーケリングが楽しめます。サンゴ礁で浅瀬になっているので泳ぎの苦手な方でも安心してスキンダイビングができます。海岸近くでも熱帯魚がたくさんいます。カヌーも好きなだけ乗りたい放題です。

 

海岸2 海岸3

コテージ前の海岸です。ここでもシュノーケリングができます。

 

食事1 食事2

食事3 食事4

楽しみのひとつはなんと言っても食事です。フィリピン料理からちょっと離れてこんな料理を楽しみました。

 

朝陽 海岸4

海岸5 花

オヤジたちの朝は早い!早朝島一周の散歩です。ゆっくり歩いて1時間。簡単な地図を持って出かけましたが、海岸沿いに遊歩道はなく、ほとんど岩とサンゴのゴロゴロした水辺でワイルドな散歩でした。ビーチサンダルで行った私は悪戦苦闘!

この後、今回の旅行の最大イベントのスキューバーダイビング初体験とジンベイザメウォッチングをしました。娘の友人が撮った水中写真が、まだ現地から送られてきていませんので、次回第2弾ブログでアップしていきたいと思います。

 

語学留学について

日本人の海外語学留学を最近よく耳にします。娘が今回セブ島を選んで3ケ月留学をしたことで意識するようになったからだとは思いますが。アメリカをはじめカナダ、オーストラリア、東南アジア、欧米などに多くの若者が留学しているようです。                日本のことしか知らない中年オヤジにとっては、今回のように現地で実際に英会話を勉強する若者たちを目のあたりにした時、何か複雑な思いが湧いてきました。一般的に言うと日本での就職難を打開すべく、英会話をひとつの武器にすることで就職を有利にすることや海外に一人で出ていろいろと見聞を広めるということも大きな理由なのでしょう。何にせよ目的がはっきりしていて、将来のことをしっかり見据えて行動を起こすことは意味があると思います。しかし、なんとなく逃避行的に海外留学をしている若者も少なくないように見受けられましたが、それもまた青春期のエネルギーであり生き方の模索なのでしょう。頑張れ!若者たち!。

今回、たまたま留学を終えた30代前半の男性の若者と一緒に帰国しました。彼は個人でIT関連の仕事をしているようです。詳しい内容についてはわかりませんが、広告収入などでやっていければと言っていました。過去にも数か国海外旅行経験があり、今の仕事を更に発展継続していく上で英会話は必要不可欠だそうです。目的がはっきりしていて、自分の夢を語る彼の姿はまぶしく見えました。一方で、老婆心ながらはたしてうまくやっていけるのか?この先何の保証もない人生の荒波にもまれて喰っていけるのか?などという思いが湧いてきてしまいました。

今の日本の社会では、本社員に採用されるのはかなり厳しい環境にあります。多くの若者は、非正規社員やアルバイト的な仕事で生活を強いられているようです。そうした現実が、海外に目を向ける若者が増えている要因にもなっているのでしょうか。

今回は、サンデー毎日オヤジの物見遊山の海外旅行でしたが、何か考えさせられる旅でもありました。