南アルプス主脈踏破への道

縦走の足掛かり2500mの稜線へ

 

光岳（てかりだけ）2591m　日本百名山。仁田岳からの雄姿

光岳は駿河・遠江・信濃の三国にまたがり、まずは日本アルプスの南のターミナルと見なしていいだろう。
更に南に大無限岳や黒法師岳が続いているが、2500m以上の山は、ここをもって終わりとする。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　甲斐駒ケ岳から鋭鋒を現わし始める南アルプスは、3000m級の巨峰を数多連ねて次第に南に及び、光岳をもってその俊英の気を収めるわけである。
深田久弥著「日本百名山」より

 

一昨年より温めていた南アルプス縦走プランは、7月17日深夜スタート。
東京竹橋にある毎日新聞本社ビル前から登山専用夜行バス「毎日アルペン号」に乗り込み、はたして踏破できるかどうかの不安を抱えながら登山口の畑薙ダムに向かいました。

 

　　

初日は畑薙ダムからスタートして、稜線上にある茶臼小屋に宿泊。
２日目は、いったん南下して光岳（てかりだけ）を目指すプラン。

 

　　

早朝5時半、畑薙ダムのゲート前に到着。南アルプス入山の静岡県側の玄関口。
すでに多くの登山者が入山しているようです。

 

　　

大井川の吊り橋を渡って対岸にある登山道へ。
見上げると稜線が見えます。今日はあの稜線まで一気に登りつめます。

 

　　

いきなり樹林帯の中の急登が続きます。14Kgのザックの重さが身にこたえます。
コースタイムでは５時間。標高差1500mを休憩含め８時間かけて登りました。
東海エリアは、この日梅雨明けしたことで天気が良く暑さも厳しくなり、なんと1.5Lの水がアッと言う間に空になっちゃいました。

 

　　

初日宿泊の茶臼小屋前からの展望。
ようやく標高2500mの稜線上に立つと、南アルプスの名峰たちを望むことができます。

 

２日目、一旦南下して光岳を目指す　

　

光岳に向かう途中、茶臼岳2604m頂上からの南アルプスの山並み（三百名山）

 

南に目を転じれば、稜線上の先に光岳（中央）が見えます。コースタイムで５時間。

 

　　

　　

　　

茶臼小屋で用意してもらったお弁当のいなり寿司(700円)。いただきま～す。
登山道脇にある水場。10秒手につけていられない位の冷たさでした。

 

　　

登山道から少し逸れたところにある展望の良いイザルｹ岳2540m。
ザックを置いてちょっと散歩気分で行ってみました。360度の眺望。

 

　　

光岳直下にある光岳小屋。２日目の宿泊地です。
小屋にザックを置いて、まずは光岳頂上へ（小屋から15分）

 

　　

光岳頂上2591m（日本百名山）　南アルプス最南端にある2500m級の名峰。

 

頂上の展望台から

 

　　

頂上から５分程下ったところにある「光石」（てかりいし）

 

山名の魅力に惹かれることは稀ではないが、光岳もその一つだろう。
光と書いて、テカリと読ませるところに味がある。
山頂西面の森林中に巨岩が露出していて、それが夕日にテカリと光るのが下界から認められるからだという。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　深田久弥著「日本百名山」より

 

光石

 

　　

光岳小屋１泊２食6000円。南アルプスの山小屋の中で最も安い小屋でした。

 

　　

小屋前のベンチで一休み　　　　　　　　　　夕食は山菜の天ぷらでした。

 

翌朝４時４０分頃、ご来光と富士山！

 

「南アルプス大縦走(2)」へつづく。次回は聖岳です。