南アルプス大縦走 ダイジェスト

光岳~北岳までの10日間の山旅

果てしなく続く天空の道を歩こう!

IMG_0332

南アルプスの赤石山脈は、深い緑に覆われたとてつもなく壮大な山岳地帯だった。  2500mの森林限界を抜けると一気に視界が広がり、見渡す限りハイ松が生い茂る。  そこには岳人たち憧れの名峰がそびえ立っていた。

南の果て光岳(てかりだけ)から北に延びる稜線がどこまでも続く。         右手に富士山を望みながらいくつの峰を超えただろうか。               それぞれの頂きに立った時、日本一の霊峰を仰ぎ見る喜びよりもこれでもかと目の前にどっしりそそり立つ高峰に圧倒されてしまった。

先を急ぐ旅は止めよう                              ダケカンバの林の中で思いっきり山の息吹を吸い込もう。              チングルマ、ハクサンイチゲ、マルバタケブキが一面に広がるお花畑で立ち止まろう。 2500mを超える26座の頂きに座り込んでアルプスの風を感じよう。          もう先を急ぐ旅は止めにしよう。

IMG_0468

7月18日、東海地方の梅雨明け宣言と共に今回の南アルプス縦走の旅が始まりました。   入山口は静岡県の畑薙ダムから一気に標高差1500mを登り、茶臼岳の稜線からスタートしました。                                    「一度登ったらもう絶対に下りないぞ」という気持ちが10日間という山旅を支えてくれました。                                     標高2千m~3千mの峰と峰をつなぐ稜線のアップダウンを繰り返す総距離80Km。     今さらながらとんでもないことをやってしまいました。

IMG_0279  左;聖岳3013m(百名山) 中央:上河内岳2803m(二百名山) 右:茶臼岳2604m

IMG_0401  早朝の悪沢岳3141m(荒川岳:百名山)頂上から。雲海に浮かぶ赤石岳。

IMG_0457  早朝5時、小河内岳からの富士山

IMG_0473三伏峠付近。歩いてきた稜線を振り返って。

IMG_0432  荒川前岳のカール。登山道はこのカールを下っていきます。

IMG_0266  光岳2591m(百名山)直下にある光石(てかりいし)にて。

数字で見る今回の山旅

■10日間の総行動時間83時間(歩行、途中休憩含む)、総距離80Km。

■ザックの重量:14Kg

■登頂した標高2500m以上の山の数:26座                    (内、3000m以上9座、日本百名山7座)

■宿泊、休憩で訪れた山小屋数:17軒(宿泊9軒、休憩8軒)

■総経費:10万円(交通費、宿泊費、飲食代、準備品他全て)

IMG_0600  南アルプス縦走のルート(山と高原地図)

IMG_0464  旅の6日目、宿泊した小河内岳避難小屋を後にして。

IMG_0509  塩見岳東峰3052m(日本百名山)頂上。

IMG_0527  仙塩尾根に広がるダケカンバとお花畑

IMG_0243  IMG_0282

IMG_0320  IMG_0376

IMG_0357  ライチョウの親子に遭遇!

IMG_0566  山旅10日目最終日、最後の峰北岳3193m登頂(百名山、日本第二峰)を果たし下山。

雪山登山、沢登り、岩稜登攀と、登山には多くの楽しみ方があるが、バリエーションとしての登山形態の基本はすべて縦走登山にある。                   山を全体から把握して、地図を読み、天候を見極め、そしてなによりも荷物を背負って歩いて頂上を見極めるという、登山の基本ともいうべき縦走登山を楽しむことこそ、ほかのジャンルの登山形態を確実に行ううえでも大切なことだと確信する。         山田哲哉著「縦走登山」(山と渓谷社)より

 

今回は、南アルプス縦走のダイジェストをブログにアップしました。          次回から今回の山旅を5回に分けてアップしてきます。               写真も400枚にのぼり、リアルに分かりやすく、又、深田久弥氏の「日本百名山」の著書を引用しながら、これから計画されている登山者の参考になればと思います。

次回「南アルプス大縦走(1)」

 

 

 

 

 

 

8 thoughts on “南アルプス大縦走 ダイジェスト

  1. 早朝の富士の美しい事
    どの写真も清々しい空気に満ちてますね
    山男のすーさんカッコいいですねぇ
    山登って特別な喜びがあるのでしょうね
    神社の階段にもフーフー言ってるお婆ちゃんには味わえない(苦笑)

    ともあれ無事に帰って来られて本当に良かったです

    1. 桂川さん

      コメントありがとうございます。
      一言でいって別世界です。この景色を見たくて登山される方が多いのではないかと思います。
      山には何か引き付ける特別な魅力があるように思います。

  2. お疲れ様でした。
    よく、10日間、がんばりましたね!
    雨も降ったと思います。
    ブログ楽しみに見ます~

    1. 家犬さん

      たいへんお久しぶりですね。
      お元気そうでなによりです。
      1日だけ雨に降られました。なんとその場所が、北岳と間ノ岳を結ぶ日本一長い3000m稜線でした。
      風雨で吹き飛ばされそうになりながら北岳山荘に駆け込みました。
      これらの詳細は写真を含めブログにアップしていきますので見てください。

      またこれから家犬さんとお話しできると思うとたいへん嬉しいです。

      1. さっそく、大縦走1日目を見ました。
        わくわくしますね!

        今年は、梅雨がすごく長引いたので心配していましたが、
        1日だけ雨とは、ラッキーだったと思います。
        さすが、善行の人! と思いました。

        山小屋がきれいで、安いので行きたくなります。
        お弁当もいいですね~
        私はすべてテント泊だったので、きつかった思い出ばかりです。

        1. 家犬さん

          家犬さんのこめんとちょっと見落としてしまいましてお返事遅れました。すみません。
          天候については、確かにラッキーでした。
          最近の山小屋はほんとうにきれいですね。特に南アルプスの場合、昔のイメージはまったくありません。
          避難小屋にしてもとてもきれいでした。
          山小屋のご主人の皆さんが努力されていることがうかがえました。

  3. いつも拝見させていただいています。小生65歳、35年くらい前に聖岳から荒川岳、二軒小屋ロッジへ縦走したことがあります。当時のことを思い出します。詳細を楽しみにしています。しばらく前の八高山も4月に行ってきました。

    1. まっちゃんさん

      コメントありがとうございます。
      いつも訪れていただき嬉しく思います。
      聖岳、赤石岳、荒川岳と二軒小屋ロッジのコースは、今でも人気のルートのようです。最近では、椹島を起点に周回する登山者が多いと聞いています。
      ブログを見て思い出していただけるだけでも励みになります。

      八高山にも行かれたんですね。三角錐のカッコイイ山ですね。
      これからも山のブログをどしどしアップしていきますので、いつでも気軽に見てください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。