カーナビゲーション

便利だけど頼りすぎていた?

私たちの日常生活の中でいろいろな物が便利になってきています。                反面、便利になったことで頼りすぎ、いざその物が機能しなくなった時、使い方がわからなくなった時、どうしたらよいのかとたいへん困ったりします。

数年前、雲取山に登った時、すれ違った登山者から道を聞かれました。           彼はGPSを片手に周りの景色を見ないでしきりに画面を見ています。           登山口から雲取山までのルートはいくつかありますが、ほとんど一本道で道に迷うことはありません。一部脇道はあるもののう回路程度です。                  私は、彼に私が持っていた地図で現在地と方角を教えてあげました。           多分GPSの場合、画面の中での拡大表示のため、自分の置かれている場所方向感覚がわからなくなったためだと思いました。                          普通の登山で専用地図さえ持っていれば、それほど迷うということはないと思いますが、こうしたGPSだけに頼ったため、使い方によっては逆に迷うことにつながったのではないかと思います。

先日の紀伊半島くるま旅の初日、カーナビが故障して機能しなくなりました。        普段当たり前のように使っていたため、まさか壊れるとは思ってもみませんでした。    全く知らない土地を走るのですから、旅のワクワクした楽しみよりも不安が先行したことは言うまでもありませんでした。

IMG_9633  IMG_0023    旅の途中故障したカーナビ         帰ってきて修理に出したカーナビ

あるサイトに                                    「ナビに集中してしまうと注意力が散漫になってしまいます。周囲の景色を見る機会が少なくなり、看板やお店を記憶せずに済むようになります。                 そうすると目印を見つける注意力が低下し、風景を覚えるための記憶力も衰えていきます。ナビは平地の地図のため、立体で物を認識する空間認識能力も低下してしまうのです・・・。                                     結局、指示に従うだけの運転になってしまって咄嗟(とっさ)の判断力が欠けてしまいます。」

なるほど言われてみればそうですね。                         特にナビ画面に集中してしまって注意力が散漫になったり、周りの景色を見る余裕がなくなり、目印となる建物や標識を見落としたりしてしまいます。              くるま旅の面白さは、結果目的地に着けばいい(ナビの目的)というのではなく、周囲の景色を楽しんだり、通過する町並みを思い出にしたり、標識を確認することで方向感覚が養われ、右に行けば○○に行けるんだな~などと想像する楽しさがあります。

又、くるま旅をしていると、咄嗟の判断力が必要になってくる場合があります。      わかりずらい交差路でナビの指示でもどちらに行っていいのかわからない場面に遭遇する時があります。その時、走って来た道路状況や方向感覚があれば、咄嗟の判断でハンドルを切ることができたりします。

IMG_0026  IMG_0061   大きな地図やガイドブック地図などがあれば、なんとか対応できます。           又、携帯アプリのナビでも十分役立つことができます。

IMG_9905  IMG_9683   方向さえ間違っていなければナビに頼ることなく、周りの景色を楽しみながら快適なドライブを楽しむことができます。                             時々停車して、今いる位置やこれから向かう方向を確認したりしました。

アクシデントを楽しむ余裕

話は変わりますが、先日テレビの「YOUは何しに日本へ」という番組の中で、外国人女性が旧中山道400Kmを一人で歩く旅が紹されました。                             その中で彼女から「アクシデントを楽しむ」というコメントがありました。          どんな旅でも想定外のことが起きます。その時、困った、どうしよう、こんなはずじゃなかった、運が悪いな~、なんてどうしてもネガティブに考えたりしてしまいますが、逆手にとって考えてみると違った光景が現れてくるものかもしれません。

登山にでかけた時、何度かアクシデントに遭遇したことがありました。               メガネフレームが破損したり、時計のベルトが切れたり、ブヨに刺されお岩さん状態になったり、カメラのSDカードを忘れたり・・・。                    全て山中のことですから修理・対応する手段がありません。しかし、これらのアクシデントをキッカケに他の登山者と仲良くなり、即席パーティを組んで一緒に登山を楽しむことがありました。                                   又、カメラが使えなくても、山の景色をしっかり脳裏に刻むことで今でも忘れることのない情景が思い出として残っています

いつもは助手席でボーっと景色を眺めているカミサンは、カーナビが使えなくなったことで突然ナビゲーターの大役が回ってきました。                         普段はあまり会話のない車中が一転したことはいうまでもありません。           又、その土地の地形やその町の景色、建物、看板までもがはっきりと記憶に残っています。

旅のアクシデントは、その取り方によってはポジティブに切り替えられることを教えられたような気がしました。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。