雌阿寒岳登山
噴煙上がる巨大な噴火口
北海道は例年にない長雨と曇りの日が続き、まるで梅雨の状況です。
気温も10℃を下回る日もあり、この時期日中でもストーブを焚く状態です。地元の方もこんな天候は今までになかったと話していました。
こうした中、天気予報で1日だけ高気圧が張り出して天気が回復するという予報が出ました。
このチャンスを逃すことはないということで、早速登山の準備にとりかかりました。
目指すは、「雌阿寒岳」です。
阿寒岳は、雄阿寒岳と雌阿寒岳、阿寒富士などから成る阿寒火山群。
その最高峰・雌阿寒岳は、比較的若い火山で、西側に原生林に囲まれた雌阿寒温泉や秘湖といわれるオンネトー抱く。
阿寒岳登山は、一般的に雌阿寒岳に登ることを指す。
オンネトー側の登山口よりも標高が高い雌阿寒温泉を登山口とし、深い樹林帯から森林限界を超えてハイマツ帯を登り、眼下にオンネトーを望みながら下山する。
火山でありながら花にも恵まれている。
週刊「日本百名山 阿寒岳」朝日新聞出版より
参考タイム5時間50分、休憩を入れて約7時間のコースタイム。
雌阿寒温泉を登山口として時計回りで周遊するコース。
登山口から頂上までの標高差780m。
雌阿寒岳頂上から一旦下り、目の前にそびえる阿寒富士を往復してオンネトーに下るコース。
いざ、雌阿寒岳へ!
お試し住宅がある清里町から雌阿寒温泉登山口まで車で2時間かかります。
早朝4時起きでまだ雨が残る中、登山口まで車を走らせました。
雌阿寒温泉登山口の野中温泉。
まだ小雨が降る中、すでに登山者の車が7~8台。登山の準備をされている方々がいました。
木の根が張る登山道と深い樹林帯の中を登っていきます。
ハイマツが生い茂る登山道をかがみながら進んで行きます。
6合目、森林限界を超えて一気に視界が広がり、ようやく青空が見えてきました。
なんとかもってくれればと祈りつつ急登が続くガレ場を登って行きます。
8合目付近、雲を抜けはるか雲海が見える高さまできました。
しかし、無常にも一気に雲が広がり、瞬く間に視界がさえぎられていきます。
なんと、頂上に立った時には全く見えませ~ん(涙)
頂上で3分ほど待機していると、雲が切れ始め目の前に火口が見えてきました。
自分が今、なんと火口淵に立っていることがわかりました。
地図上では分かっていたものの、実際にぽっかり開いた巨大な噴火口を見るとビックリです!
火口淵から覗いてみると底まで見えます。
今でも火山活動によっては登山の中止と解除が繰り返されているそうです。
雲がかかる中で頂上にいた登山者同士で一度は写真を撮り合ったものの、晴れ間が出てきてもう一度皆さんと撮り合いしました。
雌阿寒岳 1499m(日本百名山)
下山しながら振り返る火口 目の前にそびえる阿寒富士
阿寒富士1476m
雌阿寒岳から一旦下りきった所から見上げる阿寒富士。頂上までは登り40分のコースタイム。
阿寒富士中腹から振り返って見た雌阿寒岳の火口
晴れていた空も一気に雲がかかってきました。
阿寒富士も雲に覆われ視界10m位といった状況です。頂上に立った時も全く見えませ~ん。
山の天気はこんなものです。
シャクナゲ咲くオンネトー
ハイマツ帯から樹林帯の中をオンネトーに向け下っていきます。
オンネトー湖畔に建つ国設野営場
湖畔でランチタイムです。
今朝4時起きでカミサンが作ってくれたおにぎりをパクリ。
湖畔沿いに遊歩道がありました。
青く澄んだ湖面は、水の色が変化することから「五色沼」と言われているそうです。
遊歩道沿いにはシャクナゲ(ハクサンシャクナゲ)が咲きほこっていました。
オンネトーの湖畔から雌阿寒温泉登山口に向けた登山道を進んで行きます。
起伏が少ないほぼ平坦な登山道(1.6Km)です。
アカエゾマツの樹林帯の中は、まさに北海道の懐深い所に来たな~という雰囲気が漂っていました。
雌阿寒岳登山でなくてもオンネトー周遊トレッキングとして、北海道の自然を味わえるコースかもしれません。
ということで、今回の北海道旅で二座目の登山でした。
「2018北海道ロングステイ」 つづく