北アルプス表銀座縦走 8月22日~24日
名だたる名峰を望みながらの山旅
どうだ参ったか!と言わんばかりの絶景を見せてくれました。山の神に感謝です!
ご存じのとおり登山を愛好する方々にとっては、一度は行ってみたい憧れの表銀座から望む槍穂高連峰です。
過去に二度訪れた表銀座でしたが、三度目の正直と言うように神様はちゃんと見ていてくれました。と言うよりも一緒に行った山仲間たちの運のおこぼれを頂戴した感じでした。
今回は、オヤジ8人オバサン1人の平均年齢60歳のシニアパーティを組んだ山旅です。
登山口の中房温泉から入山して、急登で有名な合戦尾根をひたすら登り燕岳を目指します。ここからいよいよメインデッシュの表銀座と言われる稜線を縦走します。
北方には白馬岳からの後立山連峰と立山剣岳、そして目の前には烏帽子岳から水晶岳、鷲羽岳までの裏銀座の稜線が続き、更にその目線の先には黒部五郎岳、三俣蓮華岳、双六岳、南方には天を突く槍ヶ岳からの槍穂高連峰が鎮座しています。これだけの北アルプスの名峰を一望できる縦走路は、この表銀座をおいて他にはないでしょう。
登山口の中房温泉からいきなり急登が続きます。稜線に建つ燕山荘まで1250mの登り。
途中の富士見ベンチから富士山が遠望!、表銀座の稜線と大天井岳が見えました。
中腹の合戦小屋で休憩。名物のスイカは喉を潤すにはちょうどいいですね。眼下には安曇野の町が見えます。
合戦沢の頭付近からの燕岳と北に目を向ければ針ノ木岳が見えます
森林限界を抜けると左手に槍ヶ岳が見えてきました。右手には餓鬼岳。
ようやく燕山荘が見えてきました。燕山荘直下のお花畑に咲くトリカブト
燕山荘(2712m)に到着。北アルプスのシンボルタワー槍ヶ岳と北アルプスの女王燕岳が出迎えてくれました!
石灰岩でできた有名なイルカ岩。槍ヶ岳の三つの尾根がはっきり見えます。
稜線に建つ燕山荘と表銀座の稜線と大天井、槍ヶ岳
手前、北燕岳。奥、立山剣岳。燕岳頂上2763m
燕山荘の夕食、温かい手の込んだ食事に感謝です。燕山荘は三度目の宿泊です。
今まで多くの山小屋に泊まりましたが、私の個人的な感想ではナンバーワンの山小屋です。
歴史のある小屋ですが、建物の床や壁、トイレはいつ来てもピカピカです。更に、屋内にはカフェのメニューや売店も充実しています。屋外もきれいに整備され、景色を眺めながらのビールは最高でしょう。なによりもオーナーである赤沼さんのおもてなしは全く変わっていません。
私たち登山客が知らない燕岳周辺の案内や情報を提供してくれます。
そして、山の自然を守るために基本的な登山のマナーをしっかりお話してくれます。山小屋の主人という立場もありますが、プロのベテラン登山家のレクチャーは、充分に説得性がありますね。
2日目、燕山荘を5時30分に出発。前日の夜は激しい風雨で早朝は曇りでしたが、7時頃から晴れ間が広がり絶好の登山日和になりました。これも仲間たちの「運」が強かったおかげです。
写真左:右手には裏銀座の稜線が続いています。中央が水晶岳(黒岳)左側が鷲羽岳。
写真右:右奥は槍ヶ岳、左側がこれから目指す大天井岳。
稜線沿いに咲くコマクサ。右側表銀座と左側裏銀座の稜線。
大天井岳までの登山道。振り返ると今まで歩いてきた燕岳方面
切通岩のハシゴ。表銀座を開拓した小林喜作さんのレリーフ
大天井岳(オテンショウダケ)からの槍穂高連峰と大天井岳からの裏銀座の稜線
大天井岳から常念小屋を目指して気持ちの良い稜線歩きが続きます。
東大天井岳を過ぎてからハイ松の中の登山道を進みます。
横通岳から正面に常念岳と眼下には常念小屋が見えてきました。写真右:常念乗越
2日目の宿泊地は常念小屋です。明日3日目は、早朝3時起床して常念岳頂上からのご来光登山です。真っ暗の中、全員ヘッドライトをつけて登りました。
常念岳頂上2857m 4時50分着。残念ながら曇りのためご来光は望めませんでした。
下山途中からの朝焼けと眼下には常念乗越が広がっています。
一ノ沢を下山。沢沿いに咲くニッコウキスゲ
天候不順が続く中、その合間の晴れ日に山旅ができたことは、なんとラッキーだったかと思います。全員の運を使い果たしちゃいましたが、その見返りは最高のものでした。
一ノ沢登山口近くにある神社「山の神」には、もちろんお礼の参拝をしてきました。
さて、来年の夏山は、今回槍穂高連峰の雄姿をさんざん見せつけられたので、言うまでもなく全員一致で奥穂高岳ということで即決しちゃいました。
詳細の地図、コースタイムはヤマレコに投稿しましたので、興味のある方は見てください。