荒島岳と白山ピークハント
リンドウ咲く初秋の北陸二峰
週末の天気が一時回復する見込みを当て込んで24日(土)、25日(日)に荒島岳、白山を登ってきました。
退職したシニア登山は、いつもだったら混雑する週末を避けて平日狙いですが、今回は遠路はるばる北陸までの遠征登山ですからそんなことは言ってられません。
連続してこの二山を登った第一の感想は、同じ百名山でもこれだけ人気度が違うのかと思い知らされました。
日本百名山のひとつである白山は、老若男女のハイカーにとってはやはり絶大な人気がありますね。
登山口の駐車場を見れば一目瞭然でした。荒島岳は30台弱、白山はざっと300台を超えていました。
又、登山者の年齢層や身なりは、荒島岳が渋い中高年層、白山は山ガールをはじめ若者層と家族連れが圧倒していました。
大野市の郊外からの荒島岳。
登山当日は、ガスがかかり全く眺望できなかったので2日後の早朝に撮りました。
深田久弥氏が少年時代、大野盆地から仰ぎ見た荒島岳の雄姿が強烈に印象に残ったことが、百名山選定の決定打になったのかもしれません。
早朝の登山口駐車場。
朝5時30分到着しましたが、すでに数台の車があり皆さん登山の出発準備をしていました。
荒島岳頂上1523m。残念ながらガスがかかり全く眺望できませんでした。
すれ違った登山者はざっと50~60人位でした。
名古屋からの団体ツアーパーティ(20人位)もいましたから、いかに百名山の中でもマイナーな山といわれても百名山巡礼者(?)が全国から登りにくるんですね。
宿泊、交通、お土産などなど、福井県、とりわけ拠点となる大野市は「荒島岳=百名山」のおかげで、無視できない恩恵を受けているはずである。
また、遠方からの登山者の多くは滅多に来ないエリアだろうから、山登りのついでに周辺の観光名所を回る確率が高い。結果として一帯の認知度が上がるという副次的効果も期待できる。
樋口一郎著「新釈日本百名山 荒島岳」より
荒島岳登山で出会った60代後半の男性と下山後大野市内で偶然再会しました。
ダンナさんが登山中に奥さんは大野市内観光をしていたそうです。私たち夫婦と全く同じ行動でした。
百名山登山の拠点となる市町村は、今までの経験をとおしても副次的効果は大きいものだと改めて思いましたね。
いつも雲の上に浮かぶ白山
荒島岳下山後、大野市内を観光していたカミサンと合流して昼食を済ませてから、その足で白山登山口の一ノ瀬を目指しました。
この日は一ノ瀬登山口で車中泊です。広大な駐車場は、夕方にもかかわらず半分以上埋まっている状態でした。頂上直下の山小屋(室堂)に宿泊している登山者の車のようです。
おそらく諸君の多くは日本の中部の山から、北に当たって遠く、雲の上に浮かんだ山を見逃しはしなかっただろう。そしてそれは孤高の気品をもって諸君を打ったに違いない。
わが国でアルプスと八ヶ岳についで高いのは白山である。
古くから駿河の富士山、越中の立山、加賀の白山は、日本三名山と呼ばれた。
深田久弥著「日本百名山 白山」
北アルプスの名だたる名峰のテッペンから、いつも雲の上に頭を出す白山が見えました。
そこにいた登山者たちは絶対に見逃さない山でもありました。
弥陀ヶ原(標高2500m付近)は秋の気配が訪れています。(ナナカマド)
早朝5時30分、一ノ瀬駐車場から別当出合登山口まで登山専用バスで移動。
一般乗用車は、週末と祭日のみ車両規制のためこの登山口までは入れません。
登りは砂防新道コースを選びました。
柳谷川沿いに登って行きます。
7時30分、途中の避難小屋にはすでに多くの登山者が休憩していました。
トラバースしながら尾根に登り詰めていくと「黒ボコ岩」に出ます。
広大な弥陀ヶ原には秋の気配が漂っています。ガスで見えないのが残念。
下山途中、眼下に室堂が。晴れていれば素晴らしい眺望なのに・・・(涙)
ピークハントであってもそれなりの達成感はありましたが、今回は消化不良という気持ちです。
これだけの名山ですからスッキリ晴れ渡った山容と景色を見たかったです。
再度チャレンジしてみたい山の筆頭に挙がったことは言う間でもありません。
次回はいつ来ようかと思いながらの下山でした。
「北陸の名峰とくるま旅」 つづく
次回は、登山後のくるま旅がメインです。