三伏峠から望む
漆黒の鉄の兜、いざ塩見岳へ
三伏峠から望む塩見岳
塩見岳東峰3052m (日本百名山)
塩見岳の特徴は、漆黒の鉄の兜、あるいはズングリした入道頭、こうおぼえておけば、遠くの山から南アルプスを眺めても、その中の塩見岳を見落とすことはないだろう。
三伏峠は日本で一番高い峠で、2580m・・・。
三伏峠の上に立って、そこから眼の前に中俣を隔てて仰ぎみた塩見岳のすばらしい姿に、旅人は暫く息を飲む思いをしたであろう。
実際この峠からの塩見岳は天下一品である。
塩見とはいい名前である。そしてその山も、南アルプスの他の3千m峰に伍しながら、どこかつつましやかなところも大へん私の気に入っている。
深田久弥著「日本百名山」
山旅7日目、前泊した小河内岳避難小屋から三伏峠を越え、塩見小屋を目指します。
この日塩見岳に登頂することはできますが、下山後次の山小屋までのアクセスが長いため手前の塩見小屋泊にしました。 この辺の間隔は南アルプスならではのもので、山小屋間の距離・時間がかかります。
蝙蝠岳からの朝焼け(避難小屋から) 早朝、雲海に浮かぶ富士山
塩見岳は、ここから見ても漆黒の鉄の兜? 雲海に浮かぶ中央アルプス(木曽駒ケ岳)
昨夜泊まった小河内岳避難小屋 まずは烏帽子岳を目指します
烏帽子岳頂上2726m 今まで歩いてきた南アルプス南部の山並
三伏峠付近から塩見岳を望む
三伏峠小屋2580m。
長野伊那方面から鳥倉ルート、塩川ルートで塩見岳を目指す登山者のベースになる山小屋です。
ここに泊まる登山者のほとんどが塩見岳とその先の熊ノ平を経て、間ノ岳・北岳を目指すようです。
振り返って見た三伏峠小屋 前方には本谷山2658m
今夜宿泊する塩見小屋。
昨年建て替えたため新しい小屋でした。
南アルプスのほとんどの山小屋は布団ではなくシュラフに切り替わっていました。
夕食は食べたかったカレーでした! 朝食はしっかり食べて、いざ塩見岳へ!
塩見岳から熊ノ平へ
8日目の朝5:30、ガスが立ち込める中、塩見岳への登頂を開始。
ガスの中、慎重に登っていきます。 次第にガスが切れて荒川三山が。
塩見岳西峰頂上3047m 同時刻登頂した高校生パーティ
頂上に立った時、晴れてきました。ヤッター! 富士山も見える!
西峰頂上から東峰が目の前に。 逆に東峰から望む西峰。
塩見岳東峰頂上3052m 南アルプス北部の山並み。北岳、間ノ岳
塩見岳を超えて仙塩尾根を北に向けて。先を行く高校生パーティが見えます。
仙塩尾根。仙丈ケ岳と塩見岳を結ぶ稜線。
塩見岳を超えてくる登山者はほとんどいません。前を行く高校生達と私だけでした。
先日の荒川岳~三伏峠間の稜線と同じですね。
今回、南アルプス縦走をしてきましたが、一番良かった稜線はこの二つでした。
こんなスリル満点の登山道もありました。 振り返って見た塩見岳。
塩見岳から下ってきた北俣岳分岐。
ダケカンバとお花畑の庭園?
北俣岳分岐から北荒川岳の稜線から少し東側にトラバースする登山道を進むと、なんとそこには「庭園」?と思われるような素晴らしいお花畑が広がっていました。
ハクサンフウロ マルバタケブキ
北荒川岳2698m
新蛇抜山2667m
前日泊まった塩見小屋で用意してもらったお弁当。
南アルプスの山小屋のお弁当はおいなりさんが多いですね。これで3度目です。
このおいなりさんは改めて優れものだと思いました。
汗をかき疲労した身体にとっては塩分と糖分が必要です。この甘さがとても美味しく感じられました。 美味しいと感じるのは、身体が要求していることだと思いますね。
今夜宿泊の熊ノ平小屋。泊まりの登山者は4人だけでした。
この日も登山者同士で山談義に花が咲きました!
ということで、8日間かけてようやく終盤戦に入ってきました。
残りあと2日です。明日からは、いよいよ間ノ岳と北岳です。
「南アルプス大縦走(5)」につづく
すばらしい快晴。
気持ちいいですね。
山小屋に泊まると、シュラフを出してくれるんですか?
布団より湿気なくていいですね。
お弁当がおいなりさんというのも面白いですね。
家犬さん
入山して一週間ほど晴れが続きました。ラッキーでした!
今まで山小屋の場合、ほとんどが布団でしたが、今回の南アルプスではシュラフの方が多かったです。
私が持参したシュラフはスリーシーズン用で持ち運びに便利なんですが、3000m位の標高ですと、かなり寒かったです。
その点、山小屋のシュラフは厚くて大きかったです。このため快適に寝ることができました。
お弁当がおいなりさんという小屋ははじめてでしたが、お箸を使わずおにぎりのように片手で食べられるので便利でした。
いろいろなおかずがあるより、しょうゆの塩分と砂糖の糖分があり、登山にはもってこいですね。
いろいろ学ぶことや発見があった旅でもありました。
最終は5話ですが、いろいろな人との出会いがあり、そのあたりを中心に編集後記のブログを出そうと思ってます。
また見てくださいね。
tozan3190さんが入っている写真は臨場感があってとてもいいです。
どのようにして撮ったのですか。
私は体力がないから重い荷物を背負っての山登りは苦手です。
だから、日帰り登山しかやったことがありません。
ロープウエーで山頂近くまで行き、そこから縦走ができるようなアプローチしやすい山々はないものかなどと昔から思っていました。
mittyさん
コメントありがとうございます。
写真はごく普通に撮りたい場所を撮っているだけですから、特に意識しているわけではありません。全くの素人写真です。
単独行ですからいつも三脚をもって撮っています。軽い携帯用の三脚ですが伸ばせば長さが1m位になり重宝しています。
私自身をブログにアップしますのでいつも後ろ向きですみません。 又、花の写真はできるだけアップして撮っています。お花畑の全体像を撮りたい気持ちはありますが、全て小さくなってお花畑かどうかわからなくなってしまいます。やっぱり実際に肉眼で見た方が何倍もいいですよね。
ロープウェイを使っての登山や縦走もいいですね。
関東甲信越や長野方面しか知りませんが、例えば群馬の谷川岳、長野伊那の木曽駒ケ岳と空木岳、上高地方面の新穂高温泉郷(西穂高岳)、又、蓼科のピタラスロープェイを使った北八ヶ岳方面の山などがあります。
今では書店にロープウェイを使った登山ガイド本などありますから、参考にしてみてください。
他に山のことで知りたいことなどありましたら、ぜひコメント欄を通してご連絡ください。私のわかる範囲でお伝えしたいと思います。
これからも山のブログをどしどしアップしていきますのでご覧になってください。