義父の生き方から学ぶもの (2)

96歳でも元気な秘訣は?

久しぶりに一人暮らしの義父の家を訪れました。                    退職以降、月2回ペース位で様子を見に出かけていましたが、母の認知症が進んだことで静岡での同居がしばらく続きご無沙汰していました。                  年齢的に足腰が弱ったといっても、相変わらず元気でなによりでした。96歳になってもこれだけのパワーはどこから出てくるのか不思議です。                                  若い頃からたばこはもちろん、濃い味付けの料理や辛い物が大好きで、今ではたばこは止めましたが、食事の味付けに関しては変わることなく続いています。              低カロリー、減塩?そんなことは皆無です。今更、言っても聞かないし、この歳まで健康に生きていられるわけですから、好きな物を食べればいいと思っています。

会えばいきなりあいさつ代わりに短歌の話題ではじまり、毎朝3首の短歌を詠む日課が十数年続いています。なるほど、これが長生きの秘訣か!と頷いてしまいます。        年間にしたら1000首を超える短歌を詠んでいることになります。             特に気に入った短歌はメモ紙(広告の裏)からノートに書き写し、更に、半紙に清書していきます。70歳から通信教育で始めた書は、師範の免許持ちですから達筆です。      2年前、油絵、書、短歌の個人本を出版してからも、精力的に短歌を詠み続けています。   ブログ義父の生き方から学ぶもの

IMG_9033  最近詠んだ短歌

私は短歌さえ詠んだこともない素人ですが、義父の話では短歌を詠む時、いろいろな情景を頭に浮かばせ言葉や文字を考え、更に、書く段階で辞書(漢字、季語など)を引きながらペンを走らせていくのだそうです。                       一首の短歌が出来上がるまでは、頭を使い、辞書を細かく引き、書くという一連の動作が脳の働きを活発化させ、老化防止に役立っているのだと義父を見る度に思います。         本人は、老化防止のために短歌を詠んでいるということは考えていないと思います。    好きだから何年も続けていられ、結果として老化防止に役立っているのでしょう。

IMG_9030  IMG_9028   メモ紙                  市販のノート

IMG_9035  IMG_9031   気にいった短歌は、メモ紙から手作りのノートにも書き写してしていきます。

 

90歳を超える高齢者の生活費

90歳の母と96歳の義父には、3つの共通点があります。                 一つは毎日3食必ず食べていること、二つ目は持病がないこと、三つ目は毎月の生活費が平均約5万円程度だということです。                          (生活費:食費、水道光熱費、通信費、介護費、医療費、雑費、その他税金全て込み)                                    はじめて生活費について聞いた時、これだけでやっていけるの?というくらい驚きました。母は家計簿を付けていたので、過去数年にわたっての記録からも、たしかにこの金額程度の支出でした。                                       義父は、自分の足で外出することはほとんどなく一日中家の中です(デイサービスは除く)。考えてみれば、お金を使う機会はありません。寝たきりの完全介護でなければ、この程度の金額で済ませることも出来るのかと思いました。

年齢に関係なく生活費の金額は、人それぞれだと思います。               しかし、一概には言えませんが、一定の年齢を超えた時はそれほど変わらないと思います。介護費や医療費の差くらいのものでしょう。                    人間いつまで生きていけるのかわかりません。想定できても断定はできません。             だからこそ老後の資金に対する不安があると思います。                     お金はあるに越したことはないと思います。だからといって幸せかどうかというと疑問です。なければないで節約や工夫をしたりして生活できるもだと思います。         大事なことは、自分の好きなこと、張り合いのある過ごし方ができることが一番幸せなのではないかと、義父を訪れる度にそう思います。

今回も義父とカミサンの三人で、義父の大好きな回転寿司に行きました。         自分の好きなネタ7カンほど食べ、あら汁をおかわりすることはいつもと変わりません。   ニッコリと満足した顔つきを見ると、ホッとする気持ちになります。                96歳になっても常に前向きでポジティブな義父からいつも何か学ぶものがあります。

 

7 thoughts on “義父の生き方から学ぶもの (2)

  1. 96歳でお元気、万歳ですね。
    塩辛いもの、タバコ、お酒など体に悪いものを常用していても、長生きの人は
    いますね~
    昔の人は、粗食だったし重労働でも長生きです。
    あやかりたいものですが、現代ではむずかしそうですね。

  2. 家犬さん

    自分はもう歳だから、身体がいうことをきかないからダメだ、なんていうネガティブな言葉はあまり発しません。96歳という年齢ですからたまにはグチることはありますが、それ以上に趣味の短歌に情熱を注いでいるので元気でいられるのかと思います。
    体力はなくても気力や好奇心が支えているように思えます。
    人それぞれ生き方があり、こうしたことをマネすることはできませんが、何かヒントがあるように思います。

  3. 家内の両親は俳句をしておりましたが、結構大変で頭使ったみたいです。
    こういう趣味を持つとお金を使いません。公的年金だけで貯蓄が増えて行くみたいです。私も、知的な趣味を持ちたいと思っています。

    1. 俳句、いいですね。
      学生のときは、好きでした。
      最近は、川柳寄りですが…
      できなかったこと、興味のなかったことでも、新しく挑戦しようと
      思います。

      1. Taibunさん、家犬さん

        俳句、短歌などの趣味はいいですよね。私はあまり興味はないですが、義父の短歌を詠むとなにかホッとする気持ちになります。

  4. 病を得ても、身体が思うように動かくなっても、認知症になっても
    自分を受け入れて生き生き人生を楽しみたいです。

    自分が何歳で逝くかは、少し気にしてますが、
    どんな状態でも、どんな時でも自分らしく毅然としてたいです。
    ご両親の介護、わたしのやり方とは違いますが参考になります。

  5. ヒトミさん

    コメントありがとうございます。
    母がグループホームに入って約2週間ほど経ちました。入居後の母の様子について、どんな気持ちでいるのか、ちゃんと食事は食べているのか、帰りたいと思っているんじゃないかなど、私も含め兄や義姉みんな心配していました。先日、兄が様子を見に行きました。母は元気で施設の生活を楽しんでいたそうです。帰りたいとは一言も言っていなかったそうです。
    そうした母の活き活きとした姿が目に浮かび、ホッとしています。

    昨日、義父に会いに行ってきました。相変わらず短歌をしてくれました。
    ヒトミさんがおっしゃるように自分らしく毅然とした姿で活き活きと自分の人生を楽しんでいました。そんな義父の生き方に何か教えられるものがありますね。

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