まさに360度のパノラマの絶景! 10月18日
関東以北最高峰から上信越の名峰9座を望む山旅
どうだこの雄姿を見ろ!と言わんばかりの日光白根山に圧倒されました。
深田久弥著「日本百名山・日光白根山」から 東西南北の山々から望んだとき、真に日光群山の盟主にふさわしい威厳と重厚をそなえた山容が得られる。かつて、平ケ岳の頂上から眺めて、連山を抜いて一きわ高く豪然とそびえている、その立派な姿に驚いたことがある。
日光白根山に登るのは今回で3度目。以前カミサンと2回登り、7年前の10月末に登頂した時はなんと降雪に見舞われビックリ。まだ10月なのになんで~!なんて思いましたが、この地方の気温と標高の高さからみて、少しでも天候が悪化すれば雨は雪に変わります。
そんな思い出を頭に浮かべながら今回は山仲間6人と行ってきました。一番気になるのがやはり天候です。登山スケジュールが決まっているパーティ登山の場合、天候悪化による日程変更は難しいです。365日サンデー毎日のオヤジにとって単独行であれば簡単にスルーしちゃいますが、今回は祈るような気持ちでした。
やはり「山の神」は存在しましたね!なんと雲一つない晴天に恵まれました!晴れ日だったら少しくらい雲があってもいいと思っていましたが、願いが強かったのか山の神様は、雲さえ取り除き真っ青な空にしてくれました。
完全リタイアの私を除きメンバー全員働いています。今回も皆さん仕事が終わった後に集合しての前泊登山です。前泊地は白根山近くの片品村にある民宿です。7人宿泊ということでロッジ風の一戸建てを用意してくれました。到着後、深夜遅くまでの前夜祭もこうした山旅の楽しみのひとつです。
日光白根山登山の場合、登山口は4ケ所あります。その内の1ケ所は、丸沼高原ロープウェイを利用します。
料金はかかりますがロープウェイを利用すれば標高2000mまでいっきに上がることができます。
終点の頂上駅からは目の前に白根山の雄姿を望み、ここからでも絶景を見渡すことができます。
又、足湯(無料)もあることから観光スポットになっています。この頂上駅から白根山登山がはじまり、頂上までゆっくり歩いても2時間半~3時間位で行けます。そういう意味では、関東以北最高峰(2578m)の山でありながらも初心者でも登れる山として人気があります。
頂上から望む男体山と中禅寺湖。男体山(2486m)も高い山ですが、この日光白根山の方が約100m程標高が高いです。
紅葉シーズンの頃、観光で車を使っていろは坂を上り、中禅寺湖から日光湯元温泉方面を見た時、その先にそびえ立つ山がこの日光白根山です。
標高2300m付近から森林限界を抜け、いっきに視界が広がります。今回、うっかりミスをしてしまい、なんとデジカメのSDカードを忘れてしまいました。写真は全てスマホですが、景色が良かったのでなんとか綺麗に撮れました。
頂上からは眼下に五色沼が見えます。週末の土曜日だったせいか多くの登山者が来ていました。特に頂上で写真を撮るのに一苦労。頂上標識付近では長蛇の列が出来てしまうほど混雑してました。
皇海山、赤城山方面と武尊山、谷川岳方面
五色沼から頂上を仰ぎ見る白根山と弥陀ケ池
今回の登山では、紅葉を期待してましたが、標高の高い山ではすでに冬景色の様相でした。
紅葉は麓まで下りてきています。その代り天気に恵まれたこともあって頂上からの絶景を楽しむことができました。
この時期は、天気が良ければ大気が澄んでいるので山並みが見事なほどはっきりと確認できます。360度のパノラマからは、上信越の名峰百名山を9座望むことができました。
(燧ケ岳、至仏山、会津駒ヶ岳、谷川岳、武尊山、皇海山、赤城山、浅間山、男体山)
御嶽山噴火事故の教訓
先月末、御嶽山の噴火事故がありました。遭難された方々にご冥福をお祈りします。
今回の日光白根山は、気象庁の噴火レベルに運用されている山ではありませんでした。
しかし、この出来事は、これからの登山のあり方について考えさせられる事故であり、山を愛好する者にとって教訓とすべきものだと思いました。
そのひとつの対策としてヘルメット着用があります。すでに北アルプスでは、落石事故防止や滑落時での安全確保のためヘルメットの着用が進んでいます。昨年秋、北穂高岳と大キレットに行った時、多くの登山者が着用していました。私もはじめて準備しましたが、事故をできるだけ未然に防ぐ意味から、今回の噴火事故のことも合わせて着用した方が良いとあらためて感じました。
今回、早朝ロープウェイ待ちをしている時、中高年のご夫婦二人だけがヘルメットを持っていました。この光景を見た時、噴火レベルに運用されていない山ではあっても身の引き締まる想いになりました。