日本三百名山全山人力踏破
夢を持たせてくれる山岳ドラマ！
皆さんもよくご存知だと思いますが、現在、プロアドベンチャーレーサーの田中陽希が日本三百名山踏破に向けて、日本各地の山岳地帯を登っています。
それらは全て ”人力踏破” ということで、多くの人たちに感動と夢を持たせてくれています。
2014年に日本百名山、2015年に日本二百名山の人力踏破に成功しました。
そして、2018年から日本三百名山踏破を目指し、とんでもない偉業に挑戦しています。
これら踏破の様子を撮ったドキュメンタリーが、現在定期的にNHK-BSプレミアムで放映されています。
そんなチャレンジしている映像を観るたびに感動が沸きあがってきます。
田中陽希と同じような挑戦ができる人はなかなかいないと思います。
観る側とっては、自分に合ったチャレンジに置き換えて勇気と希望を与えてくれるものがあります。
それはどんな小さなことでも目標を持って一歩づつ近づけていく力になるように思います。
以前放送された番組の中で、病気を抱えているファンの方が出演したことがあります。
その人は、日々病気に苦しむ中、この放送を観るたびに ”勇気をもらうことができた、明日への希望につながってきた” と述べていました。
多くの視聴者やファンの人たちに大きな影響を与えているのではないでしょうか。
直近の放送は、3月2日第11集「黒部源流の山々から槍・穂高へ」でした。
私たち夫婦も何度か出かけた山域でしたので、思い出話をしながら楽しく視聴しました。
そんな北アルプス縦走の中、奥穂高岳から槍ヶ岳に向かうシーンが流れました。
時期は多分10月中旬～下旬頃だと思いますが、標高からいってすでに雪が舞う季節に入っていました。
少しでも天候が悪化すれば降雪や登山道（岩稜帯）の凍結が予想されます。
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番組では、奥穂高岳から「大キレット」を通って槍ヶ岳に向かうルートが、いったん下山して横尾経由で槍ヶ岳に登攀するルートに変更しました。
登山ルートとしては、北アルプス随一の難関「大キレット」を辿れば短時間で通過できます。
田中陽希のレベルの高い登山技術や能力からすれば難なく通過できるルートです。
しかし、あえてこのルートを選択しなかったことは、降雪と凍結を考慮して ”過信することなく冷静な判断” だったのではないかと思いました。
これだけの偉業を達成してきた経験から生まれてきたものではないでしょうか。
「過信」というものは、その裏に大変なリスクを負うものがあると思います。
槍ヶ岳を目の前にして田中陽希は、
『無理だと思います。僕にはそのゆとりがないです』
『自分が向かうルートは「自分とコンディションがイコール」であるかどうかを確かめた』と話していました。
まさにこうした即断即決は、日ごろのトレイルで鍛えた精神力と判断力が養われているからこそなのではないかと思いました。
同じように登山を愛好する者として学ぶものがあります。
2013年10月好天の中、私が単独で縦走した時の南岳～北穂高岳間の大キレット
大キレットの核心部の長谷川ピークとナイフリッジは、今まで登った岩稜帯の中で最も危険な難所でした。
2015年8月、山仲間たちと一緒に登った奥穂高岳
2014年から始まったグレートトラバースから私も夢と勇気をもらうことができました。
その年から始めた海抜０ｍから登る富士山や剱岳をはじめ、北・南アルプス大縦走もそのひとつでした。
60代のオヤジが年甲斐もなくようやるわ！と言われちゃいそうですが（笑）、そんなロマンに惹かれるものがあります。
ちょっと背伸びしてみよう、手が届くか届かないところを目標にしてチャレンジしてみようか、という想いがこのドキュメンタリーの山岳ドラマを通して湧いてきます。
登山に限らず昨年からはじめたマラソンもまたそのひとつでした。
更には、トライアスロンやアクアスロンもやってみようという想いもあり、今年から少しづつですが準備をはじめています。
2011年3月の東日本大震災から８年が経とうとしています。
まだまだ復興が続く中、「みちのく潮風トレイル」ルートが環境省によって整備されてきました。
これは、震災が起きた青森県八戸市から福島県相馬市までの太平洋沿岸をつなぐロングトレイルです。
大震災に見舞われた被災地とその復興状況、自然豊かな東北地方と優美な海岸線、更には、福島第一原発事故による被害など・・。
多くのことを見聞し学ぶトレイルにもチャレンジしたい思っています。
昨年までで日本百名山８６座登頂してきました。
あと2、3年で達成できると思いますが、それで終わりではないと考えています。
次から次へとチャレンジすること、したいことが、このグレートトラバースを観て湧き上がってきます。
そんなロマンを与えてくれるドラマではないかと思います。