雲海と滝雲の銀山平 8月5日
枝折峠からの雲海と滝雲の銀山平(早朝5時)
銀山平の朝日と雲海 朝日を浴びる越後駒ヶ岳
関越自動車道小出ICから352号線を走り、枝折峠には日が暮れる19時頃到着。
登山口の専用駐車場は、半分ぐらい車で埋まっていました。皆さん車中泊組です。
翌朝4時起床、すでに駐車場は満車状態でした。車のナンバープレートは、宮崎・高知などの九州四国。その他にも山陰、関西など西日本からの登山者でしょう。
やはり日本百名山の威力はすごいですね。
しかし、はたして登山者の車なのか?と思いましたが、実は写真愛好家の方々の車もあったということです。以前、テレビ番組でも紹介されていた滝雲の絶景です。
登山口の駐車場から明神尾根を歩く30分の間、眼下には奥只見湖と銀山平の上空を埋める雲海が広がり、滝のように雲が流れる光景を見ることができました。
なるほどこれがそうなのかと思いつつ登っていくと、尾根づたいには写真愛好家の皆さんがカメラと三脚を立てスタンバイしていました。更に、眼下の352号線の道路沿いには何台もの車が駐車され、カメラを覗く愛好家の姿が見えました。皆さんそれぞれポジショニングがあるようですね。
私はカメラや写真にはあまり興味はありませんが、絶景を見るのは大好きです。しばらく足を止め、流れ落ちていく雲の様子や朝日を浴びていく山並みに見とれていました。
ちょっと角度が違いますが、左写真が朝5時頃の雲海に埋まる銀山平。右写真が下山してきた午後2時頃の奥只見湖と銀山平です。銀山平は山に囲まれた盆地です。
越後三山の盟主・越後駒ヶ岳へ
目指す頂上や山容を見ながら登る山はあまりありません。
なぜならほとんどの山は麓から登り、樹林帯に囲まれたりして視界が広がらなかったり、前山などに遮られて見えません。周りの山がないあの剣岳でも剣沢から登る場合、前剣に遮られなかなか山頂が見えません。
しかし、今回の越後駒ヶ岳は、最初からその雄姿を見ながらの登山が楽しめました。登山口の枝折峠は1065mの高所にあり、しばらく尾根道を歩けば森林限界を超えることで眺望が広がります。
尾根道ですが登山道はしっかり整備され、稜線を歩く気分で空中散歩のようです。
明神尾根の一本道の登山道を雄姿を見ながら登って行きます。
整備された登山道沿いには高原の花が咲いています(ハクサンシャジン)
越後三山のひとつ中ノ岳 北方の山並み(長岡、新潟市方面)
頂上直下に建つ駒の小屋 小屋の冷たい湧水(無料)
越後駒ヶ岳頂上2003m 目の前には越後三山のひとつ八海山
写真左:左側は燧ケ岳、中央は平ケ岳、右側は至仏山の百名山が一望。
写真右:眼下には登って来た明神尾根と銀山平。
頂上からの駒の小屋 眼下に五日町、六日町方面
小屋周辺に咲くニッコウキスゲ 枝折峠駐車場のトイレ
下山14時、9時間30分の行程でした。登山道は一本道の往復でしたので、同時刻に出発した方々とは追い越したり、追い越されたりしながらあいさつをかわすようになり親しくなりました。
中でも親しくなった60代と思われるシニアのご夫婦は、あと一つ平ケ岳を残すだけで百名山達成ということでした。明日は、いよいよ最後の平ケ岳登頂を目指すそうです。
深田久弥氏の「日本百名山・越後駒ヶ岳」より
魚沼三山(越後三山)は水無川の上流を包んで三角形に立っている。そのうち一番高いのは中ノ岳の2085m、一番名の聞こえているのは信仰登山でにぎわう八海山であるが、私があえて三山の代表として駒ヶ岳を挙げたのは、山としてこれが一番立派だからである。
八海山はスキー場や観光地、又、お酒の銘柄にもなっていて有名です。小出あたりから見上げる三山は、山の上部の方しか見られませんが、352号線を銀山平に向かう途中からは越後駒ヶ岳の雄大な山容があらわれてきます。この姿を見た時、はじめて三山の盟主だなと思いました。
352号線から仰ぎ見る越後駒ヶ岳