アクティブシニア (1)

元気で好奇心旺盛なシニア世代(団塊世代)

 

今年も地方へのくるま旅、又、南・北アルプスへの山旅を楽しんできました。
そんな旅をする中で、シニア世代の元気で旺盛な姿を目にする機会が大変多かったです。
先日、飛行機と電車、バスを使っての北海道旅行でも同じような光景を目にしてきました。

定年退職後、時間的なゆとりとある程度の経済的な余裕を持ち、働いていた頃できなかった夢や家族とのひとときを取り戻すようにチャレンジする姿、夫婦で楽しむ姿がそこにありました。

「アクティブシニア」
自分なりの価値観をもち、定年退職後にも、趣味やさまざまな活動に意欲的な、元気なシニア層をさす。

特に、2007年(平成19年)以降に定年を迎えた団塊世代をさすことが多い。
団塊世代は1960年代に青春時代を過ごし、若い時から大量消費文化をけん引してきた。そのため流行に敏感でライフスタイルにもこだわりをもっている点が特徴とされてきた。
コトバンクより

60代になると体力が落ちて、若かった頃と比べ自分の身体状況を意識するようになります。
いろいろなことにチャレンジする気持ちはあっても身体のことを気にかけて、もう一歩前に進むことに躊躇する年代でもあります。
こうしたことは、若い時と違って加齢による身体の衰えは当然のことであり、人間としてごく自然なことでもあると思います。

最近、健康寿命や支援・介護という言葉をよく耳にします。
人の手を借りなければ日常生活に支障をきたす身体になり、自立して生活することができない状況を指すものです。
親の介護を目の当たりにして、いつかは自分たちもそうした状況になるだろうと思うようになります。
又、進歩した情報社会の中でいろいろな方面(TV、ネット、ラジオ、新聞雑誌、地域コミュニティ・・・)から、健康に関する話題が溢れるようになってきています
それはそれで私たちにとって大変重要な情報であり、対策を打つ手段として役立つと思います。

しかし、一方でこうした情報過多が、不安を増大させ、ある程度健康であっても気持ちの上で弱気になり、自己暗示にかかるように身体に悪い影響を及ぼしてくることもあるような気がします。

 

超高齢化社会における新たな潮流

 

私たち夫婦は、登山・山歩き・くるま旅の趣味を持ち、退職以降いろいろな山や地方に出かける頻度が多くなりました。
こうした中で同じような趣味を持つ多くのシニアの方々との出会いがありました。
そして、共通して言えることは、皆さん好奇心溢れる元気な方々ばかりで、逆に励まされ、そうした気力をいただくほどでした。
このことについては、今までの当ブログにおいても何度か体験談として記載してきました。
自分スタイルのこだわりを持った自由な旅行や登山を楽しむシニアの姿がそこにありました。

アクティブシニアについて、ちょっと調べていたところ総務省のサイトに「超高齢化社会における新たな潮流」と題して記事がありました。

「変わる高齢者像ーアクティブシニアの出現ー」
一般的に、高齢者は加齢とともに、その身体機能や認知機能が低下するといわれるが、身体機能や認知機能に若干の衰えがあったとしても、逆に向上する能力もあるとの指摘もある。
認知能力については、その加齢による変化について、短期記憶能力は50歳を境に衰える一方日常問題解決能力や言語能力は、経験や知識の習得能力に伴ってむしろ向上するとの研究成果があり、身体機能についても男女とも11歳若返っているとの研究成果がある

 

2016要介護者の割合 要介護の割合の推移 (総務省資料)

 

登山で出会ったアクティブシニア

 

「山で石を投げればシニアとモンベルに当たる」!?
たいへん失礼な言い方で申し訳ございません。それだけ多いという例えです。
私たちが住む下界においては、シニア世代の中でも病気やケガなどの身体の不調に関する話が溢れかえるように話題になっていますが、登山に来てみればそんな話はどこにも見当たりません。

今年の山旅でも私の世代(60歳前後)の登山者は少なかったです。
圧倒的に65歳以上の登山者の方々が多かったように思われます。(下の写真)
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今年8月、剱御前小舎前で賑わうシニア登山者たちと室堂に向かうパーティ。

 

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立山の雷鳥平からみくりが池方面に向かうシニア登山ツアーの団体。

 

くるま旅で出会ったアクティブシニア

 

登山と同じようにくるま旅に出かけた時、シニアの方々が多いことに気づきます。
退職後、時間的に余裕があることから長期のくるま旅が共通した特徴でした。
このことは、「キャンピングカー白書2016」の中でもその傾向が顕著に出ていました。

2016キャンピングカー白書1

2016
日本RV協会「キャンピングカー白書2016」より

 

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昨年、伊豆の伊東道の駅にて。
車中泊されている車は約70台ありました。(内、キャンピングカー30台)
ほとんどがシニア世代の方々でした。

 

「北海道ちょっと暮らし」の長期滞在者

 

来年夫婦で「北海道ちょっと暮らし」を体験しようと計画しています。
先日、友人家族と3泊4日の北海道旅行に行った時、「美瑛町のちょっと暮らし」を見学しました。
滞在されている人は、ほとんどがシニア世代の方々ばかりでした。

北海道への移住や「ちょっと暮らし」を紹介するイベント「北海道暮らしフェア」は、元々はI・Uターンを絡めた移住&就活イベントであったが、道内の仕事が減り、10年ほど前からは、団塊世代の大量退職を見越した中高年向けのものに変わった・・・。
多くの自治体が滞在用住宅をこしらえ、入居者を募っており、その数もかなりになってきている。
「北海道観光研究所・北杜の窓」サイトから引用

 

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美瑛町の体験住宅           「北海道暮らしフェア」パンフレット

 

ここ数年実際に見聞きしてきた登山、くるま旅の年齢層の実態、そして今回見学だけでしたが、ちょっと暮らしを利用されているのは圧倒的にシニア世代でした。
「そんなことはちょっと考えれば当たり前のことだろう。時間に余裕があり、ある程度の資金もあるリタイアした世代が多いに決まっている」と言われますよね。

登山、くるま旅、ちょっと暮らし以外においても、私たちの身の回りのいろいろな場面でアクティブシニアの姿を目にします。
健康寿命や平均年齢が伸びていく中、それでも自立した生活ができるのは限られていると思います。
その限られた時間の中で、できるだけチャレンジしたいこと、夫婦でやりたいことなどを実行していきたいと改めて感じます。
特に自分なりのライフスタイルとこだわりを持った団塊世代の先輩たちの行動には、いつも励まされ元気をもらっています。

 

10年後のアクティブシニア

 

アクティブシニアという言葉は、団塊世代が定年退職を迎えた2007年頃から使われたそうです。
では10年後の60~70代前半のシニア層は、引き続きアクティブシニアと言われるのでしょうか。
「団塊世代」の人たちは、自分なりのこだわりや価値観を持ち、仕事や趣味に意欲的で元気なシニア世代でした。
しかし、次の世代以降は、団塊世代と比較して同じような考え方、生き方を持っているのでしょうか?

私は違うと思っています。
これからの世代は、残念ながら多分「アクティブシニア」と言われないのではないかと思います。

この点について、次回のブログで考えていきたいと思います。

 

「アクティブシニア(2)」へつづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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