ミズバショウを求めて 6月2日
♪ 夏がくれば思い出す~
7年振りにミズバショウを求めてカミサンと二人で尾瀬にやってきました。 この時期、ミズバショウの見頃ということで全国からハイカーが訪れます。サンデー毎日のオヤジにとっては混雑する週末を避け、晴れ日を狙って日曜日の夜出発しました。高速道路は割引利用、上り線の渋滞を後目に下り線をゆっくり車を走らせます。前泊予定の戸倉駐車場には深夜10時に着きました。すでに、小屋泊まり組と車中泊組の車が40台程駐車されていました。翌朝5時、起床して車外に出るとほぼ満車に近い駐車場にびっくり。関東近県の車はもちろんですが、山口、大阪、京都、高知ナンバーもあり、この時期の尾瀬は全国区レベルの人気の高さです。 早朝、隣に大阪ナンバーの車が入って来ました。60代中ごろの方で、昨日大阪を午後3時に出発して、途中高速SAで車中泊してから14時間かけてゆっくり来たそうです。趣味は写真撮影ということで、車にはカメラ機材を載せていました。「天気が良くてよかったですね」と声をかけたら「できたら雨が止んだ頃がいいんですよ。雲の切れ目からの景色の撮影ができれば一番ですね。晴天だと普通の写真しか撮れないんです」と。なるほどそういうものか、写真好きの方にとってはこだわりがあるようですね。
この時期の尾瀬は一般車両の入山規制があり、車で登山口の鳩待峠には行けません。麓の戸倉駐車場に車を停めて、乗合タクシー(片道960円)に乗って鳩待峠に向かいます。
戸倉第一駐車場。朝起きたら車がいっぱい。皆さん深夜車を走らせやってくるんですね。この駐車場から乗合タクシーに乗って登山口の鳩待峠まで行きます(約20分)
登山口から山ノ鼻まで整備された木道が続きます。左手に残雪の至仏山が見えました。
木道沿いにはミズバショウの群生が出迎えてくれました。雪解けの小川の水は、とてもきれいです。
7:20 山ノ鼻に到着。まだ早い時間帯なのでハイカーは少なく静かでした。この後、尾瀬ヶ原の竜宮まで行って戻ってきた11:00頃には、多くのハイカーでごった返していました。
尾瀬ヶ原に出るとすぐに燧ケ岳が目に飛び込んできました。ミズバショウもきれいに咲いていました。ちょうど見頃です。
尾瀬ヶ原の木道の前後は、日本百名山の至仏山2228m、燧ケ岳2356mを眺望しながらの散策ができます。至仏山は毎年7月山開きです。7年前の7月上旬に登った時にもまだ残雪がありました。燧ケ岳は昨年7月下旬に登りました。残念ながら天気に恵まれず尾瀬ヶ原を眼下に見られませんでしたが、ここから見る燧ケ岳は雄大ですね。
水中に咲くミズバショウ。尾瀬ヶ原の湿原は、山からの雪解け水が流れてくる小川もありますが、湧き出ている場所もあります。水はかなり冷たかったです。
木道の周辺は池塘がたくさんの点在しています。池塘に写る「逆さ燧」です。早朝8時頃、空気が澄んでいて無風状態でしたのできれいに逆さ燧が撮れました。この後、竜宮まで行った帰りは、少し風が出て池塘の水面がさざ波、逆さ燧が揺れていました。
尾瀬ヶ原の牛首付近。ミズバショウと残雪の至仏山を撮るビューポイントです。皆さんよく知っていますね。山ノ鼻から竜宮に向かって行く牛首分岐手前の左側にあります。写真撮影好きな方は三脚持参で撮っています。お昼頃になると雲が出てきて、空が白くなってくるので、真っ青な空をバックに撮るには早朝がいいですね。
池塘と景鶴山2004m。尾瀬ヶ原と山の間は、灰色の枯れたダケカンバが周囲を覆っています。肉眼ではもっとはっきり見えますが、このコントラストがとても見事でした。 透明感のあるきれいな小川には魚が気持ち良さそうに泳いでいました。
ミズバショウはやっぱり水辺が似合いますね。リュウキンカも見頃です。木道沿いや木道の間に群生していました。尾瀬ヶ原に黄色が花がとても映えます。
中田代付近からの景鶴山(ケイヅルヤマ)。竜宮の山小屋に向かうカミサンを後ろからパチリ
青紫のタテヤマリンドウと赤紫のショウジョウバカマもちょうど見頃です。木道沿いにひっそりと咲いています。小さい花ですから20倍ズームで撮りました。
山小屋に向かう歩荷(ぼっか)さん。約60Kgの荷物だそうです。ご苦労様です。尾瀬の木道は右側通行です。お昼頃には、この木道もハイカーの行列が続きます。
山ノ鼻付近に咲くふきのとう。季節は初夏ですが、尾瀬はようやく春の訪れです。 昼12時頃、鳩待峠に向かう帰路の途中、多くのハイカーとすれ違いました。中には30~50人位の団体ツアーが何組もありました。鳩待峠に着いた時、駐車場は小型バスで埋め尽くされていました。
ミズバショウの見頃は6月上旬ですが、中旬までは大丈夫みたいです。ミズバショウ以外でもリュウキンカやタテヤマリンドウなども見頃です。これから行かれる方には、こうした花や新緑を楽しめると同時に季節的にも日本百名山の2山もはっきり眺望できますのでおすすめします。できたら平日狙いで早朝から午前中の行動が適していると思います。
帰りは沼田の望郷の湯に入ってさっぱりしてから帰路に着きました。季節の便りに誘われた山旅でした。