小田和正コンサート

昔は「皆で素敵な大人になっていこうね」と・・・

今は「お互い、元気を出そうね」と。

 

6月13日(月)映画「64ロクヨン(後編)」をカミサンと二人で観に行ってきました。
5月に前編を観てから次の展開がどうなるのか?と期待と好奇心を持って出かけました。
映画のストーリーについてはこの場では特に触れませんが、主演の佐藤浩市の演技は役者として一段と厚みが増し、「渋い味」が出てきたな~と感じました。
個人的な感想では、最近観た映画の中で一番良かったかなと思います。

 

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「64ロクヨン」と小田和正どういう関係があるの?
もうすでにこの映画を観た方はおわかりかなと思いますが、映画の主題歌を小田和正が歌っています。
(「風は止んだ」作詞、作曲)

もともと横山氏(「64ロクヨン」原作者)のファンで原作小説も読んでいたという小田は、主題歌のオファーを受けて「ビックリしましたが嬉しかったです。横山さんご本人は納得してくれているのかな」と話している。
主題歌制作にあたっては「監督はどんな曲を期待してくれているのかなとやはりそれを考えましたが、あえて質問しませんでした」といい、・・・「重いテーマだったので同じような色合いで前向きな感じがいい」と、自ら感じたところから曲づくりをスタート。  そして、「『君を想う気持ちだけが強くなっていく』というところへ行き着きました。
そのながれで願いも込めて『風は止んだ』になりました」と明かす。
サイト「映画.com」より

 

映画が終わって字幕の画面になった時、この「風が止んだ」の曲が流れました。
そうだ!明日はオダカズのコンサートだ!絶対この曲を歌うんだろうな~と思いながら、シネマを後にしました。

 

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2016全国コンサートツアーのテーマは「君住む街へ」でした。
昨年2月にも東京代々木で行われたツアーコンサートを観に出かけましたが、それまでは3年に一度のペースで全国ツアーを行っていました。
昨年と今年、3年も待たずに全国ツアーが行われたのには理由がありました。

本来、ツアーはオリジナルアルバムで、新しい曲をたくさん作ってからやるべきかと思っていましたが、この年齢になると、できるだけ早く、また皆さんのところへ会いに行ったほうがいいかなと、自分のことだけではなく、客席の方々の年齢のこともありますから(笑)。
コンサート
会場で配られた対談パンフレットより

 

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コンサート会場(埼玉スーパーアリーナ)に向かう方々は、ほとんどが中高年です。

 

小田和正は今年68歳になります。まさに団塊世代ですね。
今回の会場は、私たちの住む地元埼玉で行われました。(埼玉スーパーアリーナ)
昨年の代々木体育館も大きく観客も1万人を超えていましたが、このスーパーアリーナはそれを更に上回る大きさです。後で聞きましたが2万人の動員があったようです。
会場内で周りを見渡せば年齢層の高いシニアの方々でいっぱいでした。私が若く(60歳)見えるくらいの年齢層ですから想像できると思います。
「客席の方々の年齢のこともありますから」というオダカズの言葉もよくわかります。
新しい曲がなくてもオフコース時代からの名曲(私たちが若かった頃の曲)を聞かせてくれるだけで十分満足すると思います。                       更に、地元に足を運んでもらい(君住む街へ)、その姿を見るだけでもファンの方々は元気になるのではないかと思います。

ずっと音楽を通して人と関わってきたけれども、もしかしたら僕の役割は、ずいぶん変わったかもしれないと感じましたね。昔は「皆で素敵な大人になっていこうね」と言い合ってきたのが、今は「お互い、元気を出そうね」と、頑張りますと言ってくれれば、こちらも頑張らなくっちゃと思う。こうしたやりとりが、気持ちのなかに積み重なってきました
同対談パンフレットの小田の弁

私たち夫婦は、2012年横浜赤レンガ倉庫で行われた野外コンサート以降3回ツアーコンサートを観に行きました。                                                  その時から比べるとコンサート内容や雰囲気がちょっと変わったかな?と思うこともあります。新曲を出すとその曲の宣伝ツアーという感じもありますが、そんなことより今までの曲を語りかけるようにじっくり聞かせてくれているふうにもみえました。

最近、とみに思うのは、皆が歌詞を本当に深読みしてくれているんだなぁということ、こういうふうに受け取られるんじゃないかなとこちらが考える、それ以上のことを、いつも感じてくれています。ああ皆、大人になったんだな、年を重ねて家庭や子どもを持って、人生経験を積んでいったことで、歌の聴こえ方も変わってきたんだろうなと。
同対談パンフレットの小田の弁

今回埼玉アリーナに来られた観客は、多分オフコース時代からのファンじゃないかと思います。若い頃の70年~80年代にかけて、フォークソングからニューミュージックに切り替わる時代の中、新鮮なメロディーとリアルなラブソングに衝撃を受けた世代だったのではないかと思います。
そんな世代が今や60歳代になりました。あの時感じたメロディーや歌詞をこの歳になってまた違ったかたちで受け止めているように思えました。

開演早々なんと2万人の観客が総立ちでした。
コンサートが終わってからも誰一人帰る客はいません。なんと3回のアンコールがあり、6曲も追加して観衆を喜ばせてくれました。                                                                             最後は「お互い、元気を出そうね」というメッセージが聞こえてくるようでした。
今年もまたオダカズとここに集まった観衆(シニアの皆さん)から元気をもらった素晴らしいコンサートでした。

 

 

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