利尻岳登山~その1
再挑戦!天を突く海上の山へ
清里町での4週間のお試し暮らしを終了して稚内に向けてくるまを走らせました。
清里から稚内まで約350Km。途中、道の駅で車中泊する行程でした。
昨年6月末、利尻島で1週間のお試し住宅暮らしを体験しました。
この時、利尻岳に登ろうと計画していましたが、なんと天候不順が続き登山を断念した経緯があります。
どうせ登るなら天気の良い日を狙って登りたいということで、「来年また来よう!」と島を後にしました。
そして今年は、登山予備日2日間を設けて天気をみながら登ることにしました。
天気がよくなければ稚内で待機というスケジュールです。
そんな中、当初予定していた登山日が晴れの予報、早々利尻島にGO!。
稚内駅と駅に隣接した「わっかない道の駅」
道の駅に車を駐車して、フェリーで利尻島に渡ります。今回、カミサンは稚内に残り市内観光です。
稚内フェリーターミナル。料金は鴛泊港まで片道2240円(2等席)
ターミナルの待合室には、リュックを担ぐ多くの登山客がいました。
いよいよ登山シーズンを迎え、更に日本百名山ということもあって全国から登山愛好者が来られていました。
ノシャップ岬と利尻島
朝方は曇っていましたが、出航する頃には晴れてきて利尻島がくっきりと見えてきました。
明日の登山が期待できそうな予感です。
稚内駅で購入した「四大かに駅弁」(1200円)を利尻島を眺めながらランチです。
まさに北海道に来たな~という実感です。
利尻島が近づくにつれて、その姿はまさに海上に浮かぶ山です!
それはもう一つの陸地ではなく、一つの山になった。海の上に大きく浮かんだ山であった。
左右に伸び伸びと稜線を引いた美しい山であった。利尻島はそのまま利尻岳であった。
深田久弥著「日本百名山 利尻岳」
利尻島の鴛泊港とペシ岬
鴛泊港に着いた時、下船した多くの観光客が観光バスに吸い込まれていきました。シーズンを迎えた利尻島の姿がここにあります。
フェリーターミナルは、礼文島に向かう観光客の列でびっしり埋まっていました。
こちらも「花の礼文島」といわれるように、トレッキングされる人たちが大勢いるんですね。
予約しておいた旅館に入る前に鴛泊港にあるペシ岬展望台に登ってみました。
たくさんのカモメが飛び交う中、ゆっくりと散策ができます。
青い海原に浮かぶ礼文島がくっきり見えました。
ペシ岬展望台と先端にある灯台
鴛泊港と利尻岳
最初雲がかかっていましたが、しばらくすると雲が切れて利尻岳がしっかり見えてきました。
晴れていて日差しは強いですが、それほどの暑さは感じません。気温は18℃くらいで乾燥しているのでさわやかな心地です。
30分ほど展望台でボーと景色を眺めていました(笑)
今夜泊まる「旅館なり田」(1泊2食9000円)
鴛泊港が目の前にあり、ペシ岬と利尻岳が窓から見えます。
この旅館は利尻岳登山口(利尻北麓野営場)まで送迎してくれる宿です。登山口までのバスがないため、早朝登山口まで送ってもらえるのは助かります。
この旅館では私の他に3人が利尻岳登山をするようです。
登山者同士とご主人と相談して、明日の旅館出発は4時45分、登山開始は5時に決まりました。
利尻岳登山の一般的な参考タイムは、休憩を含め約10時間ほどですから、このくらいの時間の出発になります。
離島にそびえる利尻岳に登るには、どうしても前日から利尻岳に宿泊する必要がある。
また、国内最北の名山といえども、夏山シーズン中は日中の気温が思った以上に上昇するため、午前6時までには登山口を出発したい。
朝日新聞出版「週刊 日本百名山 利尻岳」
離島の宿の夕食は楽しみでした。
周りは海に囲まれた利尻島ですから、やっぱり新鮮な海の幸がいいですよね!
利尻といえば、昆布とウニです。
昨年利尻島での生活を体験しましたが、ウニの旨さには驚くばかりでした。
バフンウニとムラサキウニを堪能させていただきました。
この料理分かりますか?
「ほっけの煮つけ」です。
ほっけの開きはよく食べますが、煮つけは食べたことはありませんでした。
旅館の女将さんに聞いたところ、ちょうどこの時期(7~8月)は脂がのって一番美味しいそうです。
確かに美味しかったですね。今まで食べた魚の煮つけでは一番美味しかったです!
今回、同宿した登山者の間でも話題になったほどでした。
これから利尻島観光する方には、ぜひおすすめしたい旅館です。
こじんまりした家庭的な雰囲気の宿でご主人も女将さんも親切な方です。
何よりも料理が美味しくリーズナブルなところがいいです。登山や温泉入浴される方の送迎もしてくれるので大変ありがたいです。
さて、天気予報では明日は晴れのようです。
「2018北海道ロングステイ」 利尻岳登山~その2につづく
すーさん、こんにちは。利尻岳登山はいかがでしたか、格別のものがあったことともいます。
最北の山から見下ろす景色、想像できませんが、感動ものだったことでしょう。
それにしてもスーさんのブログを拝見していて、時の流れの速さに驚いています。
九州でのロングステイ、その後の北海道でのロングスティ、拝見させていただいて、
人生を大いに楽しまれているな~と感じます。
決して奥様と二人だけでなく、お二人の親しい方たち、旅先で出会った一期一会での方たちとの
交流が自然で、楽しいひと時を感じられてとても素敵です。
どうぞこれからも楽しい、旅と、登山と、美味しいもの、高山植物、動物(熊さんは遠くからの
もので良いですけど。笑)のブログをお願いします。
埼玉は暑いですよ~(;^_^A
Roseさん
コメントありがとうございます。
今回の北海道旅で4つの百名山に登りました。
どの山も素晴らしい登山ができ、山腹や頂上からの景色は本当に良かったです。
今回の利尻岳登山の途中、愛知から来られた若者二人との出会いがありました。
彼らも北海道の百名山を目指して利尻岳に来たと話していました。
3人で頂上に立った時、「4つ登られた内、どの山が良かったですか?」と聞かれました。
「う~ん、どの山も良かったけど、やっぱり利尻かな~」と応えました。
二人ともニンマリして「そうですか~」と満足そうな顔をしていました。
自分たちが今、頂上にやっとの思いで立った山こそが一番いいという評価に満足して頷いていた顔が忘れられません。
旅のスタイルは人それぞれだと思います。
私たちは、「旅」と「登山」は共通するものがあると思っています。
旅は、観光地と観光地を結ぶ点と線ではなく、その途中やその土地ならではの発見と出会いがあるものだと思っています。
登山も同様で単なるピークハントだけでなく、その途中の景色や草花を楽しみ、周遊や縦走することで様々な発見があると思っています。
一言でいえば、「行って来た」「登ってきた」のではなく「そのプロセスが面白い」と思っています。
だからこそプランニングの時から旅や登山はすでに始まっているんだな~と。
今回の清里町は、町並みや景色がとてもきれいな所でした。
特に市街地においても清潔感のある道路、街路樹が素敵でした。
この町で出会った多くの地元の人たちもやさしく親切な方々ばかりでした。
お試し住宅を去る日、カミサンと共に話したのは、「こんな素敵な町をつくっているのはやっぱりその土地に住む人だな」ということでした。
今回のお試し住宅の担当者とは、バーベキューにお誘いして一緒に楽しみました。
なんとその時、鹿肉が手に入ったからと言って差し入れしてくれました。
いろいろと話をする中、「清里町は、利尻・網走・摩周阿寒湖・尾岱沼などの観光地の中間にあって、観光客(バス、乗用車)が通過するだけなんですよね」と、ちょっと嘆いていました。
私たちはその時、旅の面白さはやっぱりその途中にあることを改めて感じました。
もちろんそのことは、ある程度その土地に滞在してみないと分からないものですが。
「途中下車の旅」というタイトルの番組があります。
まさにこうした旅が、”出会いと発見” がある旅だと思います。なぜなら観光客としての「受け身の旅ではない」からだと思うからです。
長々ととりとめのない話をしてしまいましたが、これからも私たちのスタイルで旅を続けていきますので、どうぞ継続してブログを見てください。
暑がりのカミサンは、「埼玉に帰りたくな~い!」と言ってます(笑)