斜里岳
雪渓と15回の渡渉で8時間30分!
清里町のお試し住宅に滞在してから、庭先から望む斜里岳にいつ登ろうかと天気を見計らっていました。
梅雨のない北海道といっても曇りの日が続いていました。
又、気温の差も激しく、朝晩は10℃を下回る日もありストーブをつけることもあります。
そんな中、天気予報でようやく晴れマークが出たところで早速登山の準備をしました。
この時期の日の出は3時40分頃ですから、朝早くからの行動が可能です。
登山口までの林道は未舗装ながら整備されていました。車がすれ違うことができるほど幅広い林道です。
登山口のある清岳荘。駐車場は広く整備されていました。
登山シーズンになれば平日でも満車状態になるでしょう。
登山口から30分ほどで沢に出ました。
幅5m~10mの沢ですが、前日の雨や雪解け水の影響で勢いがありました。
道しるべは赤いリボンが目印です。見落とさないように玉石飛びで沢を渡っていきます。
もし滑らせて沢に足を入れたら足首から膝まで浸かってしまうでしょう(笑)
この沢渡りを帰りの渡渉で数えたらなんと15回ありました。その他にも沢沿いの崖をつたって渡る登山道が5回ありました。
渡渉が終わる頃、ようやく斜里岳の尾根が見えてきました。
今度は沢沿いに雪渓が現れました。滑って沢に落ちる危険を考え、ここでチェーンスパイクを装着しました。
このスパイクを履くのは初めてです。通常のアイゼンに比べ簡単に装着できる点は便利です。
装着はなんと片足10秒でした!
下二股の分岐。
左が沢沿いに登る旧道コース。右が尾根道沿いに登る新道コース。
清岳荘の案内板で旧道コースは雪渓が残っているため危険と明記され、新道コースを登ることを勧めていました。
この時点で少し迷いましたが、安全を考え新道コース往復を選択しました。
ダケカンバの急登をを登り始めると眼下に雲海と斜里岳に続く尾根が見えてきました。
雲海に隠れる清里町と斜里町方面
前方に斜里岳の全容がようやく見えてきました。
アレッ!どれが斜里岳の頂上なの? こうした山容は珍しいですね。
地図と方角で確認後、斜里岳頂上は一番左です。
ハイマツの中の尾根道を振り返った熊見峠。
上二股で旧道と新道が合流。
旧道コースは雪渓でした。
合流した後も雪渓が続いていました。
アイゼンなしで進むことができました。
頂上直下に咲くチングルマ。
登山道沿いでは標高の高いこのエリアだけに咲いていました。
可憐に咲く花をみることで登山の疲れが吹っ飛びます!
ようやく頂上が見えてきました。
斜里岳頂上(日本百名山)1547m
登りはじめて頂上まで5時間の行程でした。
頂上に立った時、私一人だったので自撮りでパチリ。この後、続々と登山者が登ってきました。
オホーツク海まで見えました。
心地よい頂上だったのでなんと40分も休憩しちゃいました。
今朝3時に起きてカミサンが作ってくれたオニギリをいただきま~す。
この時期、北海道は新緑が眩しいです。
本州では5月の季節にあたるかもしれません。
雪のためダケカンバが登山道をさえぎるように横たわっています。
何度も頭をぶつけてしまいました(笑)
下山後の斜里岳を振り返って。
お試し住宅から車で3分の所です。
頂上からの雲海は全て消えていました。
斜里岳を最も美しく眺める所まで来た時、天は私たちのために快く晴れて、青空をバックに、左右ゆったり引いた、憧れの山の全容を見せてくれた・・・。
斜里岳は大きく根を張った山である。原住のアイヌ人が素朴にオンネプリ(大山の意)と呼んで、神の如く尊崇したと伝えられているのも納得できる。
深田久弥著「日本百名山 斜里岳」より
「2018北海道ロングステイ」 つづく
お疲れ様です。
山頂付近の風景は面白かったですね~
2年前の7月中旬に羅臼岳を登ったときも雪渓があって、ストックもアイゼンもなく
苦労しました。
最近のアイゼンは軽くてよさそうですね。
家犬さん
コメントありがとうございます。
羅臼岳に登ったんですか~。
先日、羅臼岳の登山口の木下小屋まで下見に行ってきました。
山小屋のご主人と話をして登山情報を聞いてきました。駐車場が少ないので早めに行こうと思っています。
又、斜里岳頂上付近で出会った登山者からも羅臼岳の情報を入手しました。
現在、羅臼岳はかなりの残雪があり、最後の急登はアイゼンが必要とのことでした。
その方のアドバイスでは、軽アイゼン(4~6本)やチェーンスパイクでは無理のようで、10本アイゼンが必要と言っていました。
アイゼンなしで登っていたパーティーは引き返したとのことでした。
う~ん、困りました!
チェーンスパイクしか持ってきていないのでどうしようかと思っています。
モンベル(小清水店)が近くにあるので10本アイゼンを購入しようと考えています。
雪渓が急登でなければチェーンスパイクで大丈夫だと思いますが、このような状態だとは思っていませんでした。
やはり現地での情報は大事ですね。