山と山小屋 (8)

岳人たちの聖地・涸沢カール

穂高岳の内懐 ~ 涸沢ヒュッテ

 

日本の登山黎明期から登山者憧れの対象であり続けた穂高連峰。登山史が凝縮された峰々は、いまなお険しい山容で登山者を惹き付ける。知的に誌的に肉体的に穂高を遊ぶ岳人の山旅。
初めて奥穂高岳への挑戦するなら、このルート。上高地から梓川沿いに横尾へ。屏風岩を見上げながら涸沢へ向かう道は、穂高の内院へ入っていくような独特の雰囲気だ。涸沢は北穂高岳から涸沢岳、奥穂高岳、前穂高岳北尾根に囲まれた穂高の内懐。
「岳人」2015年10月号より

 

そんな魅力溢れる涸沢のど真ん中に建つのが涸沢ヒュッテだ。多くの岳人たちが、この山小屋をベースに険しい峰へと挑戦していっただろう。
ヒュッテのテラスに立てば、ぐるりと真近に穂高連峰が迫ってくる。仲間と共にビールを片手に明日への想いを熱く語り合える不思議な雰囲気がこの涸沢ヒュッテにある。

 

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2015年8月23日 涸沢ヒュッテと吊り尾根

私たち夫婦が、この涸沢ヒュッテにはじめて訪れたのは2002年の8月でした。
登山経験がほとんどない頃、北アルプスに憧れいきなりこの涸沢カールに来てしまったことは、今思えば初心者の怖いもの知らずだったのかもしれません。
それから5年後の2007年7月、ある程度登山経験を積んでから再びこの地を訪れました。
その時はザイディングラートから穂高山荘を経由して、憧れの奥穂高岳登頂を果たしました。
そして今年の8月、山仲間たちと共に奥穂高岳を目指し、ヒュッテに2泊しました。

 

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涸沢ヒュッテ玄関とラウンジ

 

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山小屋らしい雰囲気を持つ食堂。

 

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夕食と朝食

 

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穂高連峰と涸沢カールを一望できるテラス。仲間たちと共にビールを片手に明日への想いを熱く語り合える場所です。

 

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早朝のモルゲンロート。陽が上るにつれて山肌の色が変わっていきます。

 

これからの時期は紅葉一色!

 

夏が終わり初秋の時期を迎える頃、涸沢の景色は大きく変化してきます。
特に10月上旬(10日頃まで)は紅葉のピークを迎え、全国から登山者や写真撮影を趣味にした方々が押し寄せてきます。日本一といわれる涸沢の紅葉がはじまります。

 

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2013年10月5日 北穂高岳から眼下に見る涸沢カール

 

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ナナカマドと涸沢ヒュッテ

 

涸沢から奥穂高岳を目指す登山の最適期は、残雪がなくなる7月下旬頃から紅葉ピークになる10月上旬までです。期間としては、2ケ月半ぐらいです。
紅葉がはじまるこれからの時期、また行ってみたくなる涸沢です。

2 thoughts on “山と山小屋 (8)

  1. すーさん、
    8月でこの紅葉ですからピークの10月は想像をはるかに超えるものでしょうね。
    四季の少ないカリフォルニアに住んでいる者からは息をのむ景色です。

  2. ジュリーさん

    写真の紅葉は、一昨年の10月のものです。
    わかりにくい表現ですいませんでした。
    涸沢はこれから10月初旬にかけてピークを迎えます。

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