山と山小屋 (7)

庭園に囲まれたこれぞまさに天空の楽園!

北アルプス最深部 ~ 雲ノ平山荘

 

「もう一度行ってみたい場所は?」と聞かれたら、私は雲ノ平山荘を筆頭に挙げる。    

そこは、黒部源流域に位置する広大な溶岩台地にあり、ハイ松と点在する池塘がまるで日本庭園を彷彿させる。更に、夏はハクサンイチゲ、チングルマのお花畑が一面に広がり、まさに「天空の楽園」という言葉しか出てこない。
周囲に目を向ければ、岳人たちが憧れる北アルプスの名峰がズラリと取り囲み、その雄姿を眺めているだけでも時間が経つのを忘れてしまう。

 

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ビール・珈琲を飲みながら一日、二日ゆっくりしたい山荘

 

雲ノ平に行くには、主なルートとして3つあります。
■新穂高温泉から鏡平、双六、三俣蓮華を通過し、黒部源流を渡って行くルート。
■大町の高瀬ダムから烏帽子、野口五郎、水晶をとおる裏銀座から入るルート。
■富山の折立から太郎平、薬師沢を渡り、雲ノ平に登るルート。

いずれのルートも途中1泊か2泊しないと辿り着くことができない北アルプス最深部です。
これはあくまでも登山口からのルートであって、関東・関西方面から行くのであれば、登山口までのアクセスを入れて、更にもう1日か半日の時間を要することになります。

雲ノ平を取り巻く日本百名山は、薬師岳・水晶岳・鷲羽岳・黒部五郎岳の四座あります。
その他、通過していく名峰として、北ノ俣岳、双六岳、三俣蓮華岳、野口五郎岳、烏帽子岳、祖父岳など名だたる山々が鎮座しています。

このため、これらの峰の登頂を目的とする登山者たちにとっては、雲ノ平はその通過点という存在になりがちです。いや、ピークハントの目的だけであれば、通過しなくても峰から峰への縦走で達成することができます。なんと残念なことでしょうか。
私としては「もったいない」という言い方を、こういう時に使いたいです。

 

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黒部五郎岳をバックにした雲ノ平山荘    自然庭園の中を木道がどこまでも続く

 

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木道脇には一面のお花畑          祖母岳から望む水晶岳

 

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雲ノ平の真っただ中に立つ山荘       入口受付

 

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談話室                  2階

 

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2階                                                                             トイレ 

                 

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食堂兼ラウンジ              食堂からの風景

 

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食堂でのひととき

 

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スイス庭園から望む水晶岳         庭園の中を木道がどこまでも続く

 

「山と山小屋」シリーズ  つづく

                         

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