南アルプス白峰三山縦走の山旅 (1)北岳

ミヤマハナシノブ咲く南アルプス

日本一長い標高3000mの稜線トレイル

 

雲一つない真っ青な空からギラギラと照りつける日差しが眩しい!
下界であれば蒸し暑さがまとわりつき汗ビッショリになるだろう。
しかし、ここは標高3000mを超える稜線だ。長く果てしなく続くこの稜線を歩んでも汗ひとつかかない。カラッとしたさわやかな風が気持ちいい。
そんな空中散歩からは、日本一の名峰富士山を望み、振り返れば標高第二位の北岳がそびえ立ち、そして目の前には第三位の間ノ岳が近づいてくる。こんな素晴らしい眺望をプレゼントをしてくれる南アルプスに感謝したい。

8月4日~6日まで南アルプス白峰三山(しらねさんざん)縦走の山旅に行ってきました。
「えー!先月、北アルプスに9日間も行ってきたんじゃない。よーやるよこのオヤジ!」
な~んて言われちゃいそうです。
実は、北アルプスの山旅から一週間後に南アルプス9日間大縦走(光岳から北岳まで)というとんでもない計画をしていたんです。しかし、準備不足と体力不足の懸念?もあり、やはり歳を考えて2泊3日の白峰三山縦走の山旅に切り換えました。            この白峰三山は、北岳(3193m)、間ノ岳(3190m)、農鳥岳(3026m)の三山を総称して言います。そして、北岳と間ノ岳の間にある中白根山(3055m)を越え、更に間ノ岳と農鳥岳の間にある西農鳥岳(3051m)を通過しながら縦走するパノラマコースです。

この縦走路には日本一と呼ばれるコースがあります。それは、中白根山から間ノ岳に至る標高3000mを超える長大(2.5Km)な稜線です。日本で最も空に近い縦走路です。
そんな空をつかみたくなる山旅に行ってきました。

 

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大樺沢から仰ぎ見る北岳3193m(標高日本第二位、日本百名山)
登山口の広河原から標高差1700mの頂へ。

 

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西農鳥岳中腹からの間ノ岳3190m(標高日本第三位、日本百名山)

 

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中央:西農鳥岳、左側の峰:農鳥岳3026m(日本二百名山)

 

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日本一長い標高3000mの稜線。中白根山頂上から間ノ岳を望む縦走路。

 

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「山岳展望のいちばんの楽しみは?」やっぱり富士山ですね!(早朝の北岳山荘から)

 

 

南アルプスの玄関口「芦安」から、いざ北岳へ

 

南アルプス市の芦安温泉までは車で行けますが、それ以上の入山は、マイカー規制のためバスか乗合タクシーになります。市営の無料駐車場(600台)がありますが、この時期の週末はほぼ満車状態です。                                   平日といっても駐車場確保が心配だったので、前日から行って駐車場で車中泊しました。

 

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芦安市営駐車場に前日の夕方到着。平日でしたがほぼ満車状態。この時間にまだ駐車されているということは、皆さん入山して山小屋泊まりということです。ここで車中泊。
翌朝5:15、始発バスは満員でした。乗合タクシー(ハイエース9人乗り)は、すでに5台ほど先行して出発していきました。バス・タクシーとも乗客を見るとほぼ7割がシニア(60代後半)の方々でした。北アルプスの時もそうでしたが、皆さんお元気ですね~!

 

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芦安からバスで1時間、広河原に到着。ここから目指す北岳が見えました。野呂川の吊り橋を渡っていきます。

 

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北岳登山口。途中から白根御池小屋経由のコースと大樺沢コースに分かれます。
私は沢沿いに大樺沢コースで登って行きます。

 

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沢沿いに咲くハクサンシャジン       沢を何度か徒渉していきます。

 

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ようやくその姿をあらわしてきました!

 

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大樺沢からの北岳(北岳バットレス=東面にある大岩壁)。振り返ると鳳凰三山。

 

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ミヤマハナシノブ             大樺沢二俣付近からの北岳東壁

 

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ハクサンフウロ              二俣からはほぼ見上げる位置

 

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キタダケトリカブト            マルバダケブキが群生していました。

 

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沢から2時間30分登りっぱなしです。    稜線からの仙丈ケ岳3032m(日本百名山)

 

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尾根を更に登っていきます。        尾根沿いに咲くチシマギキョウ

 

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北岳肩ノ小屋               テント場

 

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小屋から見る頂上(頂上まで約50分)    頂上直下から見下ろす肩ノ小屋

 

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頂上まであと一息だ~。          北岳から中白根山までの稜線

 

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13:10、北岳山頂3193m。この時間帯になると雲が出てきます。

 

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北岳から下った八本歯のコル分岐      今夜泊まる北岳山荘

 

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山荘からの北岳              明日登る中白根山と間ノ岳方面

 

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北岳と中白根山の鞍部にある標高2900mの山小屋。この日2時30分頃山荘に到着。
到着後、続々と登山者が訪れ寝床は大丈夫かな?と心配。エー、なんで心配なの?と思うかもしれませんが、この夏山シーズンの時は平日でも満室になる場合があります。
山小屋の場合、原則予約はいりません。したがって、宿泊希望の登山者は全て受け入れます。このため1枚の敷布団に2人ということも考えられます。
週末の土曜日は、ほぼ確実に1枚の敷布団に2人です。最悪の場合3人になります。
そういうことを知っている登山愛好者の時間がたっぷりあるシニアのおじさん、おばさん達は、人気の高い山には週末は行きません。多分、今週末は最大ピークになると思います。

ということで、今回は1人1枚の敷布団でゆっくり休むことができました。
さて、明日はいよいよ日本一長い標高3000mの縦走と間ノ岳、農鳥岳のトレイルです。

 

「南アルプス白峰三山縦走の山旅」 つづく

 

2 thoughts on “南アルプス白峰三山縦走の山旅 (1)北岳

  1. お疲れ様でした。
    なつかしいです。
    ’93に初めての天幕2泊3日で行きました。
    若かったので、余裕で楽しみました。
    大樺沢から早川に抜けました。

    1. 家犬さん

      20数年前ですか、若い頃から登られていたんですね。
      早川というと早川町(奈良田)ですよね。今回、私も三山縦走して大門沢小屋に宿泊後、奈良田まで下山しました。
      北岳、間ノ岳の二山は、かなりの登山者がいましたが、農鳥岳まで足を伸ばす登山者はほとんどいませんでした。静かな南アルプスでした。

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