谷川岳(茂倉新道縦走)

日本三大急登「西黒尾根」をへて

ハクサンイチゲ咲く稜線歩き

梅雨入り後、なかなか天候に恵まれない日々が続く中、13日(土)は久々に晴れの予報。  以前より挑戦してみたかった西黒尾根から登る谷川岳に行ってみようと思い立ち、深夜3時に起床し関越自動車道を水上に向け車を走らせました。

谷川岳には過去6回ほど登っていますが、いつもピークハントで終わっていました。     ルートもロープウェイを利用して天神尾根からの登頂と往復。一度だけ西黒尾根をカミサンと下ったことはありますが、登りははじめてです。                  更に今回は、足を伸ばして谷川岳~一ノ倉岳~茂倉岳の稜線を縦走する総距離約14Km、所要時間9時間半というロングコースです。

2015茂倉新道  写真中央奥が谷川岳(右突起がトマノ耳、左突起がオキノ耳) 左手前が茂倉岳      ※通常、谷川岳の山容は、水上側からの撮ったキリッと立つ双耳峰が印象的ですが、この写真は裏側から見た谷川岳です。

IMG_5421  登っている途中から見下ろした西黒尾根。なだらかのように見えますが、実際はかなり急登の連続で、コースタイム約4時間の登りです。

2015三大急登  一般的に山岳誌などで言われている日本三大急登は、甲斐駒ケ岳の黒戸尾根、烏帽子岳のブナ立尾根、それと今回の西黒尾根ですが、三つの内最も距離が短いです。        他の尾根などとも比較してみると、それほどでもないじゃないかと思いますが、やはりきつかったですね。過去三回登った燕岳の合戦尾根に比べると西黒の方が厳しかった印象はあります。

IMG_5371  IMG_5372   早朝5時、水上側から見る谷川岳。二つの耳を持つ双耳峰ですね。             土合駅に駐車して登山口へ。土樽駅に下山後、上越線でこの駅まで戻ってきます。

IMG_5376 IMG_5380 IMG_5382   西黒尾根登山口から樹林帯の中、急登が続きます。    天神平が見えてきました。

IMG_5387 IMG_5392 IMG_5393   岩稜帯を登っていきます   谷川岳頂上付近の全容   向かい側の天神尾根

IMG_5388  IMG_5396   タニウツギ                タニウツギと天神尾根

IMG_5394  IMG_5401   タカネニガナ               タチスボスミレ

IMG_5418  IMG_5411   イワカガミ                 ミヤマキンバイ

IMG_5409  IMG_5415   尾根途中で一休みです。          尾根から眺望する天神平方面

IMG_5412  IMG_5422   頂上(トマノ耳)に続く尾根道       頂上直下の熊笹

IMG_5425  頂上直下は一面残雪で覆われていました。数十メートルほど雪道をトラバースします。

IMG_5431  IMG_5432   頂上直下にある肩の小屋          谷川岳(南峰:トマノ耳)頂上1963m

IMG_5436  IMG_5451   南峰トマノ耳から見た北峰オキノ耳     オキノ耳頂上1977m(日本百名山)

IMG_5445  IMG_5463   振り返って、今まで登って来た西黒尾根   さぁーこれから目指す一ノ倉岳と茂倉岳

IMG_5417  IMG_5442   この付近から登山道沿いに咲き乱れるイワザクラ(左)とハクサンイチゲ(右)

IMG_5475  IMG_5472   頂上から深く切れ落ちる魔の谷「一ノ倉沢」  一ノ倉沢を上から覗いてみました

これほど有名になった山もあるまい。しかもそれが「魔の山」という刻印によってである。いま手許に正確な調査はないが、今日までに谷川岳で遭難死した人は二百数十人に及ぶという。 深田久弥著「日本百名山 谷川岳」の冒頭より

IMG_5374  IMG_5375

この著書が出版されてから50年以上経ちます。遭難者の数はすでに八百人を超えていますほとんどの遭難がこの一ノ倉沢を登るロッククライマーです。来る途中、土合駅近くにある慰霊碑を見てきましたが、昨年は4名の名前が刻みこまれていました。         一般的な谷川岳の登山では、こうした遭難はほとんどありません。現在、若者(山ガールなど)による第三次登山ブームの中、こうした痛ましい多くの遭難事故があった山としては、忘れ去られようとしています。

IMG_5460  IMG_5473   チングルマの群生             この場所だけにオダマキが咲いていました

IMG_5477  IMG_5479   一ノ倉岳から茂倉岳に向かう稜線      茂倉岳手前の残雪

IMG_5481  IMG_5488   茂倉岳周辺に咲くハクサンイチゲのお花畑

IMG_5492  IMG_5493   シラネアオイ               ヨツバシオガマ

IMG_5496  IMG_5499   茂倉岳を振り返って            谷川岳から歩んできた稜線

 

「この谷川岳は、3000m級の北アルプスか!」                      と思わせるほど、高山植物の宝庫でした。茂倉新道の稜線歩きは、北アルプスの表銀座を彷彿させる雰囲気を持っています。                         谷川連峰の縦走も改めて面白いものだと感じました。

JR上越線の土樽駅発の電車が15:24分。この電車を逃せば次は18:09分で約3時間待ち。   途中のタイムスケジュールで30分の遅れに気が付き、これはヤバイ! ということで、最後は速足で下山。ようやく登山口に駆け下りてきたのが発車34分前。ここから土樽駅まで20分の案内。やれやれと思ったのも束の間、途中2回道を間違えちゃった(誰もいない林道) 9時間以上歩いた重い足をひきずり駅まで猛ダッシュ!                  発車3分前に駅に駆け込みセーフ!                           やっぱり余裕を持った登山をしましょうね。 

 

6 thoughts on “谷川岳(茂倉新道縦走)

  1. いいですね~
    朝3時起床の山登り…よくしました~
    花も多くて、かすんだ感じの山々…なつかしいです。
    写真を見ているだけで、息切れしそうです。
    谷川は登ってないです~
    楽しみに見ております。

    1. 家犬さん

      谷川岳は、ロープウェイで天神平まで行けます。天神平から登山道があり、頂上まで約2時間半~3時間くらいで登れます。ぜひ一度行ってみてください。ハイキング気分で行けますよ。天神尾根からの景色は素晴らしいです。
      又、天神平から天神山までリフトもあり、展望台からの眺めもいいです。
      登山でなくても観光地としても人気があるところです。ドライブがてら行ってもいいですね。

  2. 些細な事ですが、イワザクラではなくハクサンコザクラではありませんか。
    谷川岳は私も近いうちに登りたいと考えています。参考になりました。
    皇海山には一週間後ぐらいに登りました。沢沿いの登山道で渓流の音が涼やかでとてもいい道だと感じました。登山口までの道が長くもう一度行こうという気になかなかなれないなと感じています。

    1. 槌ケ崎さん

      コメントありがとうございます。
      皇海山に行かれたんですか。たしかに登山口までのアクセスがたいへんでしたね。私ももう一度と言われても躊躇してしまいます。
      谷川岳は、ぜひ一度行ってみてください。おすすめします。まずは、天神平からの登山がいいのではないでしょうか?

      花の名前ですが、ヤマレコの中でもお二人の方が雪割草と記していました。
      私も最初そうだと思ってましたが、ちょっと調べたところイワザクラの場合、花弁がハート型になっているのが特徴でした。
      咲く時期は両方とも問題ないようです。はたしてどちらなんでしょうか?
      私もわからなくなってきました。

  3. ヤマレコ見ました。
    初歩的な質問で心苦しいのですが、山に登るのに地図とかコンパスとか使われるのですか?
    山って携帯のGPS使えるのでしょうか?(汗
    一人で暗い時間に登り出して道に迷ったら怖いですが、自分のペースで登れば一層楽しいと思います。
    友人と何回か登りましたが、体力が違い景色を楽しむ余裕がないです。

    自慢ではないです。
    海外の山は、ポーターとガイド付きなので自分で考える必要ないし手ぶらだし、自分のペースで周れるので楽ですよ。
    絶対ではないですが遭難しないし、高山病の心配と外人と一緒になるとパワー不足で泣きますが。

    プログの更新楽しみにしてます。
    東海地方にも登山に来て下さいね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。