山と山小屋 (11)

北アルプス編

名峰 ”剱、槍、白馬” の山小屋

 

北アルプスは、多くの登山者たちの憧れの山があります。

2007年頃から現在まで続く第3次登山ブームでは、「山ガール」といった言葉が注目を集めました。
「山スカート」に代表されるファッションアイテムは、それまで地味だった登山服から一変して色やアイテムを組み合わせて ”オシャレを楽しむ” 登山へと変貌してきたように思います。

この「山スカート」は、アウトドアブランドの「モンベル」が2006年から販売を開始し人気を集めたそうです。
この頃からの登山用品は、ファッション性と機能性を兼ね備えたものになり、本格的な登山だけでなくハイキングや日常生活の中で利用されてきているのではないでしょうか。

そんな登山ブームを反映して、各地の山小屋も大きく変化してきたように感じます。
特に人気の高い北アルプスの山小屋では、ただ単に寝るだけの小屋ではなく、快適性や清潔感、更には小屋生活を楽しめる空間を提供してきていると思います。
中でも ”女子が泊まる” となれば、食事や寝具、トイレ(男女別)、着替え場所などに配慮した設備も充実してきていると思います。

 

早月尾根から剱岳へ

 

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「早月小屋」 1泊2食11000円

登山口の馬場島から早月尾根中腹にある山小屋。馬場島からは約6時間の行程。
多くの登山者は剱沢から一服剱と前剱を経て登るのが一般的ですが、早月尾根からの登山者は少なく、のんびりとした登山が楽しめます。
ピーク期を除けばゆっくりと落ち着いた山小屋泊が期待できます。

 

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広い畳敷きの部屋は相部屋でした。

 

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小屋前は広場があり、剱尾根と奥大日岳の絶景が楽しめます。

 

 

東鎌尾根から目指す槍ヶ岳

 

槍ヶ岳へは上高地から横尾分岐を右側(左は涸沢)に歩を進め、槍沢を登るのが一般的です。
途中に槍沢ロッヂがあります。

多くの登山者は槍沢を登りますが、ここはぜひとも東鎌尾根に取り付き槍を目指すルートをお勧めしたいと思います。
なぜなら、槍沢は谷沿いに登るため視界が開きません。東鎌尾根に登れば360度の視界が広がり、穂高連峰や南岳の3000m稜線、更には表・裏銀座を展望しながら登ることができるからです。

 

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「槍沢ロッヂ」  1泊2食10500円

この小屋の特徴はお風呂(湯沸かし)があることです。
こうした山小屋にはとても珍しです。疲れた身体を癒し汗を流すにはたいへんありがたい設備ですね!

 

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私たちが泊まった時は7人パーテーだったので一室借りることができました。
一般的には二段式の相部屋です。

 

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東鎌尾根から槍を目指すルート。360度の絶景が楽しめます。

 

 

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「槍ヶ岳山荘」  1泊2食10500円

槍ヶ岳頂上直下にある肩の小屋。目の前には槍の穂先がそびえたっています。

 

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清潔感のある小屋内の売店と軽食スペース

 

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宿泊した日の夕食はハンバーグでした。その他焼き立てパンも販売していました。
こうした販売も女子に人気があるのかもしれません。

 

白馬縦走の山小屋

 

白馬岳は、杓子岳と白馬鑓ケ岳と合わせて「白馬三山」と言われています。
白馬といえば ”大雪渓” が有名です。近年は温暖化の影響でこの雪渓が少しづつなくなってきているようです。

白馬岳に登るのであれば、ぜひ三山を縦走するルートをお勧めします。
登山ガイドブックの紹介では一般的に2泊3日(小屋2泊)の行程ですが、ここはぜひ3泊4日(小屋3泊)でゆっくり縦走の醍醐味を味わってみるのもいいのではないでしょうか。

 

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「白馬大池山荘」  1泊2食11000円

栂池からロープウェイを利用して白馬大池に向かうコースです。
大池湖畔に建つ白馬大池山荘

 

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2段式の部屋とテント場

 

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山荘前の大池と夕陽に照らされたチングルマの群生 

 

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白馬岳に続く稜線と頂上からの景色

 

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「白馬山荘」1泊2食11000円。レストラン「スカイプラザ白馬」

日本最大の収容人数(800人)を誇る山荘。宿泊棟3棟

 

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レストランでのランチ、夕食は宿泊棟で

 

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白馬鑓ケ岳から望む白馬岳と杓子岳(白馬三山縦走)

 

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「鑓温泉小屋」 1泊2食11000円

 

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2段式の部屋と夕食はカレー。

 

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全国の山小屋の中でも珍しい源泉かけ流しの温泉付き
絶景を眺めながら入浴でき、この温泉を目的に登ってくる登山者もいるようです。
基本は混浴ですが、女性は水着持参で入浴しています。別に女性専用内風呂もあります。

 

北アルプスの人気の山、剱岳、槍ヶ岳、白馬岳の山小屋を紹介しました。
これらの山は日帰りで登ることはできません。
登山は ”早出早着” が基本です。なるべく早めに山小屋に着き、ゆっくり小屋生活を満喫するのも登山の魅力だと思います。

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