沖縄基地問題 (1)

沖縄県知事選から

民主主義を考える契機に

 

ブログアップしてから4年半経ちました。
これまで私たちの生活に関わるいろいろな政治社会問題についてアップし、私個人の意見・考えをお伝えしてきました。
こうした中、沖縄基地問題については今まで一度も触れることがありませんでした。

それは、基地があることで戦後から続く様々な諸問題(環境問題、事件事故、人権問題など)と同時に日米安保条約という大きな問題に触れることだったからかもしれません。
又、沖縄という地が遠い所のイメージもあり身近な問題として切実に捉えていなかったこともあったと思います。

今年9月の沖縄県知事選の結果については、すでに報道によってその詳細が明らかになっているのでここでは割愛し、選挙後の動向とこれからの方向性について考えたいと思います。

 

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選挙後、政府は辺野古新基地建設をめぐって、埋め立て承認を撤回した沖縄県の措置を不服として、防衛省沖縄防衛局が国土交通相に審査請求し、撤回の効力停止を申し立てる対抗措置に出ました。
そして今月1日、政府(国土交通相)は撤回効力の一時停止を決めて埋め立て工事再開が行われるに至っています。

皆さん、こうした事態をどう思われましたか?
圧倒的多数で辺野古新基地建設に「ノー」を示した民意はいったい何だったのでしょうか。
まさに民主主義が問われる問題として考えなければならないのではないでしょうか。
選挙後安倍首相は、玉城デニー新知事との会談で「県民の気持ちに寄り添う」と述べました。
あの時の言葉はいったい何だったんでしょうか。
まさに「ポスト真実」ということがここでも現れました。

「ポスト真実の政治」
政策の詳細や客観的事実より個人的信条や感情へのアピールが重視され、世論が形成される政治文化のこと。
県民や国民に対して「気持ちに寄り添う」「〇〇します」とは言っても、それは言葉だけで行動が伴わず、その場限りの感情へのアピールで繕い、結果として言葉(発言)と裏腹な行動をとる。

「暖簾に腕押し」という言葉があります。
ここ数年の政治で様々な法案の強行採決や出来事が起きました。
秘密保護法、安保法制、原発再稼働、モリカケ問題とその追及、働き方改革、社会保障問題(年金、医療、介護)、法人税減税と消費税増税・・・。
これら全て多くの国民の「民意」が反映されたものでしょうか?
そして、今回の沖縄県知事選の結果とその後の動向は、全く同じように動き始めています。

国民の意思や国会審議、選挙結果はどうであれ、すでに政府が決めた方向、事柄に結論づけられているということが、今回の選挙を通してハッキリしたのではないかと思います。
どんなに声を挙げても結論は決まっているのであれば、”民主主義とはいったい何なんだ” ということにもつながります。

本当にこれでいいのだろうか? という想いは、私だけではないと思います。
多くの沖縄県民はじめ本土の国民も大きな疑問を持っているのではないでしょうか。

 

基地そのもののあり方を考える契機に

 

今回の選挙戦で「基地負担のあり方」が焦点になったなったような感があります。
このことは、選挙戦に限らず戦後沖縄の基地負担が大きな問題となってきた背景があるからだと思います。
国土面積の0.6%しかない沖縄県に、全国の米軍専用施設面積の約70%が集中しています。
又、それに伴う騒音や安全・安心に暮らすための環境問題、米軍による事件・事故の多発、更には人権問題など、基地があるための多くの問題が山積しています。

 

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各新聞社の社説                毎日新聞社「社説」(10/2付)

 

こうした中で辺野古新基地建設ということから、「基地負担のあり方」が更に大きな問題として浮上してきたのではないでしょうか。
大手新聞各社やテレビ番組などでもこの負担問題を中心にした記事・報道が目立ちました。

例えば、選挙結果が出た直後の毎日新聞の「社説」(10/2)では、
「日米の返還合意から22年が過ぎても実現していない根底に、基地負担のあり方をめぐる本土と沖縄の意識差が横たわる。
問題の核心は、日米安保のメリットは日本全土が受けているのに基地負担は沖縄に集中するという、その極端な不均衡にある」

確かに基地負担のことを考えればその通りだと思いますが、はたして問題の核心は本当にそうなんだろうか?という思いがあります。
この「社説」が出てから毎日新聞の沖縄県知事選結果に関連する記事を追ってみました。

毎日新聞10/13 「記者の目」上野央絵 (オピニオングループ編集委員)
安倍政権は・・・辺野古を含めて自衛隊と在日米軍をあわせた日本全国の基地の意義、役割について説明してはどうだろうか。国民が広く基地負担を自覚することで、国の安全保障を自らの問題として担う覚悟を持ってもらうよい契機ともなろう。

両記事とも今回の選挙を通して「基地負担のあり方」に焦点を絞っています。
日米安保条約の傘の下、国民は基地負担を自覚すべきであるという考えのようです

実は、上記の毎日新聞社の編集委員である上野央絵さんが講演するセミナーが先週開かれました。
このセミナーは、月一回の頻度で開催される時事関連を中心にした講演会で、11月は「沖縄県知事選から考える」と題しての会で参加してみました。

この時の講演会の内容については、次回ブログでアップしていきたいと思います。

それに先立って、今回の選挙結果から見えてきたものは、「基地負担のあり方」ではなく「基地そのもののあり方」だったのではないかと思います。

 

次回「沖縄基地問題 (2)」へ つづく。

 

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