2018北海道ロングステイ (13)

羅臼岳登山~その1

登山口の「木下小屋」に前泊

 

道東エリアには、日本百名山が3つあります。
斜里岳、雌阿寒岳、そして羅臼岳です。

清里町でのお試し住宅暮らしの期間中、この3つの山に登ることを目標にしていました。
前者2山については登頂でき、残るは羅臼岳です。
梅雨空?が続く北海道の天気の中、少しだけ天候が回復する時を狙って羅臼岳に登ってきました。

千島を失った今日、日本の東北端は知床になった。オホーツク海に向かって長く差し出したこの半島は、荒涼とした僻地に憧れる人たちにまだ夢を残している。
その知床の代表として羅臼岳を挙げるのは、決して不当ではあるまい。
知床半島というのは細長い山脈の突出であって、ほとんど平地がない。海のきわまで山が迫っている。その山脈の主な峰々を半島の付け根から数えて行くと、海別岳(うなべつ)、遠音別岳(おんねべつ)、羅臼岳、硫黄山、知床岳などがあり、羅臼岳が最も高い。
深田久弥著「日本百名山 羅臼岳」

 

羅臼地図  110713tizu1
羅臼岳は知床半島のほぼ中央に位置し、知床連山の最高峰。
登山コースは、岩尾別温泉からの頂上往復が一般的。

 

今回の羅臼岳は日帰り登山ができますが、朝早い登山出発のため木下小屋に前泊することにしました。
清里町から1時間30分ですから、前日はゆっくり知床ウトロを目指しました。

 

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登山前日、この日は雨/曇りの予報でしたが、午後から一気に晴れてきました。
清里町からも知床連山が見えました。

 

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オホーツク海岸線に沿ってウトロを目指します。

 

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知床五湖に向かう道路に入ってから、目の前に羅臼岳が大きく見えてきました。

 

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羅臼岳が知床富士とも呼ばれるのは、羅臼村からすぐ眼前に形のよい円峰のそびえているのが見えるからだろう。村は海ばたにあるし、そこから直線距離8キロで、掛値なしの1660メートルを仰ぐのだから、山は大きく立派である。
深田久弥著「日本百名山 羅臼岳」

深田久弥は、根室海峡に面した羅臼側から登っているので著書では羅臼村と書かれています。
現在のメインコースは、ウトロ側の岩尾別温泉からですが、こちらも羅臼側と同じように海岸から仰ぐかたちになり立派な雄姿です。

 

 

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登山口の「木下小屋」

素泊まりのみで1泊2500円。シュラフや食料は持参。
見た目はちょっと強面なご主人ですが、とてもやさしく親切な方でした。
同宿した登山者は、私を含め7人でした。皆さん内地の方ばかりで、全員が道東の百名山3座を目指す方々でした。
そんなことから、斜里岳と雌阿寒岳の登山情報交換をはじめ北海道の百名山に関する話で盛り上がりました。
小屋泊まりというのは、初対面であってもご主人や同宿者同士の共通した山の話が話題になるので、長い時間話していても全く飽きません
こうした親密なコミュニケーションができるのは、山小屋ならではのことではないでしょうか。

 

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2階の部屋は広く、ざっと20人くらいは泊まれるでしょうか。
この日は私一人で独占でした。

 

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小屋の裏には露天風呂があります。
24時間かけ流しの温泉です。源泉は60℃と高いですが、小屋のご主人が温度調整していてくれてちょうど良い湯加減でした。
こうした山の中の温泉では、蚊やブヨには注意しましょう。
風呂から出た時、なんと数か所蚊に刺されちゃいました(涙)

 

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知床半島は世界でも有数なヒグマの生息地と言われています。
最近でも羅臼岳登山道にヒグマが現れ、何度か目撃されているようです。
一般的に出会いがしらでの遭遇が一番危険とされているため、登山者は必ず鈴を鳴らして登ります。
とはいっても、もしものことが起きることが予測されます。

現在、羅臼ビジターセンターや木下小屋では、いざという時のために「ヒグマ撃退スプレー」がレンタルされています。
レンタル料は1日(24時間)1000円です。(使用した場合は1万円)
ひとつの保険といったところでしょうか。
使用しないことを願ってレンタルしました。

小屋のご主人からは、各登山者に対して、もし遭遇してしまった時は、
「絶対に慌てない、大きな声を出さない、逃げない」ということを何度も言われました。
ヒグマも人間と遭遇してビックリしているのだから興奮させるようなまねはしないで静観することが大事。

ヒグマのすみかにおじゃましていることを忘れずに。
登山道では鈴などで音を出して、ヒグマに自分の存在を知らせましょう。
羅臼ビジターセンター

 

「2018北海道ロングステイ」 羅臼岳登山~その2へ つづく

2 thoughts on “2018北海道ロングステイ (13)

  1. こんばんは。

    北海道暮らしを楽しまれていらっしゃるようで何よりです。

    温泉、良いですね~😊

    >ヒグマ

    私もとても気になっていました。遭遇されないことを祈るのみです。

    >ヒグマの住処にお邪魔していることを忘れずに。

    こういう考えがとても大切ですね。あちらも人と出会ったら驚くでしょうから。

    (12)でのシャクナゲがとてもきれいです。

    大いに北海道ライフをお楽しみくださいね。

    1. Roseさん

      コメントありがとうございます。

      北海道の登山は、やはりヒグマが気になりますね。
      登山者同士の話題もヒグマのことが多いです。鈴だけでは不安ということもあります。
      下山の時、なんとなく登山者同士がかたまって下りてきました(笑)
      こうした行為も必要なことですね。

      高山植物が、ちょうどこの時期からきれいに咲き始めていました。
      次回のブログで紹介しますので、ぜひ見てくださいね。

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