九州くるま旅 (13)

九重山

主峰・久住山と最高峰の中岳へ

 

九州の海岸線沿いの旅に一旦別れを告げ、いよいよ内陸部に向かって移動しました。
目指すは九重連山です。
日本百名山踏破に向け、九州の山にはまだ一つも登っていません。
九州には6つの百名山があり、その最初に登頂する山として九重山を選びました。

九州本島で一番高いのは九重山。九重山は山群の総称であってその主峰は久住山。同じ発音を持つ九重と久住が、そんな分け前に落ちつくまでに、長い山名の争奪戦があったそうである。
正しい名は九重か久住か。うっかりどちらへも加担は出来ない。およそ地名なるものは・・・土地の人の利害と深く結びついているからである。
深田久弥著「日本百名山:九重山」より

九重か久住? 私も初めはどちらが正しいのかと思っていましたが、山名ついてはこの地域の歴史的な背景があるようです。

 

明日から好天が続く!という予報が出た時点で、九重山麓までくるまを移動しました。
初めての九州の地ですから、地形や道路などの地理的な感覚や移動時間などは全く分かりません。
早朝から登山を開始するためには、前日明るいうちに登山口の状況を確認し、できればその周辺で車中泊することがベストです。
しかし、山深い地帯ですからその周辺に車中泊する場所がありません。
ということで、登山口である牧ノ戸峠駐車場で車中泊することにしました。

この牧ノ戸峠の標高は1333mでかなりの高所にあります。
登山前日の夕方に駐車場に到着した時、激しい雨と強風が吹き荒れていました。
ほんとうに明日は晴れるのか?と思い心配つつ、なかなか寝付けない一夜を明かしました。

 

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早朝6時、前日の激しい風雨から一転、好天に恵まれました。
最近の天気予報はよく当たりますね(笑)

 

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牧ノ戸峠登山口

このコースは、登山口と山頂との標高差が比較的少なく、しかもアップダウンがほとんどないため、比較的容易に山頂を踏むことができ登山者には人気のコースだそうです。

 

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しばらく登っていくとミヤマキリシマが咲いていました。
これは期待できると思いましたが、標高が高いため山麓全体を覆う開花はまだこれからのようです。

 

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西千里浜

登山口から1時間10分ほどで平坦な西千里浜に着き、ここでようやく久住山が望めました。

 

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九重連山の主峰久住山

 

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避難小屋近くで休憩し、ガレ場の中、目の前にそびえる久住山を目指しました。

 

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久住別れの標識。主峰の久住山と最高峰の中岳との分岐。
ここで目の前に久住山の全容が大きく現れてきました。

 

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久住山山頂1786.5m 日本百名山

 

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眼下左手に星生山(ほっしょうざん)1762m

 

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北千里浜と硫黄山

 

 

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天狗ケ城(手前)と最高峰中岳(奥)

山が群がっているから地形は複雑で、あちこちに峠があり、温泉がある。それらをいろいろに組み合わせて、変化のある楽しい一日の行程を作ることが出来る。
深田久弥著「日本百名山」より

頂上からの眺めは、まさに山が群がっていて地形は複雑でした。
森林限界が低いため、ほとんど登山口から360度眺めのいい景色が楽しめます。山と山とを結ぶ稜線や登山道がはっきり分かるため、まさに、「いろいろ組み合わせて、変化のある登山」が出来そうです。
本州にはない素晴らしい山岳地帯だと思いました。

 

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天狗ケ城と御池              中岳頂上1791m

 

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中岳から望む久住山(左)

 

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九重連山は、百名山でもあり九州でも人気の山ということで登山道は歩きやすく整備されていました。

 

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もう少しでこの辺り一帯がミヤマキリシマで埋め尽くされるのではないでしょうか。

今回はちょっと早かったですが、素晴らしい登山ができました。
ミヤマキリシマが咲く時期、もう一度訪れてみたい山です。

 

 

下山後、黒川温泉へ

 
登山口の牧ノ戸峠を通るやまなみハイウェイを下った所にあるのが黒川温泉です。
登山後はこの温泉に入ろうと決めていました。
この黒川温泉は、九州の数ある温泉地の中でも最近人気の温泉街のようです。

 

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黒川温泉

平日のお昼ごろ、温泉街を散策する観光客が大勢いました。

 

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観光案内所でパンプレットをいただき、近くの「やまびこ旅館」で入浴しました。
日帰り入浴500円。

 

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この時間帯での入浴は露天風呂でした。洗い場もあり汗を流すにはいいロケーションです。
入浴されている人は誰もいませんでした。貸し切り状態です。
ちょうどいい湯加減でさっぱりしました。

 

この後、明日登る予定の阿蘇山に向かいました。
近くには道の駅「阿蘇」があり、今夜はここで車中泊です。

 

「九州くるま旅」 つづく

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