九州くるま旅 (6-2)

映画「あなたへ」のロケ地~平戸編その二

 

薄香港は、平戸港から山をひとつ隔てた反対側の入り江にありました。
ここに港があることを知らなければ多分通り過ぎてしまうほどです。
平戸の観光案内所で尋ねた時、ナビでの目印がないということで、薄香の簡易郵便局の電話番号を教えてもらいました。

観光案内所の係員の方が、
「映画化されて6年ほど経ちますが、まだ多くのファンの方が見えられるんですよ」

 

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いよいよ来たのだ。洋子の、ふるさとに。
私はその標識に従ってステアリングを切り、細くて長い下り坂をゆっくり降りて行った。
薄香は、私が想い描いていたとおりの、静かでこぢんまりとした漁村だった。
昭和の風景がそのままロケセットとして残っているような、なんとも懐かしい港町なのだ。

小説「あなたへ」の一文から

※主人公倉島英二(高倉健)の亡き妻洋子(田中裕子)のふるさとが薄香。
この薄香の海に散骨してほしいという妻の「一通目の遺言」をたずさえ、遠い富山から旅をしてきた・・・。

 

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小説に出てきた薄香簡易郵便局       ロケで使われた郵便局(公民館)

ここが・・・。薄香の郵便局か。
正直、私が想い描いていた地方の郵便局とはまるで違っていた。そこは普通の民家が委託で郵便業務をする、いわゆる簡易郵便局だったのだ。外見上は一般的な漁村の一軒家となんら変わりがないため、〒マークに気づかなければ素通りしてしまいそうだった。
建物は小豆色の木造二階建てだが、一応、一階の窓の庇の上に「薄香簡易郵便局」と手書きの小さな看板が掛けられていた。
郵便局の玄関の前には、低い石段があった。
私はそれを、一段一段踏みしめるように登った。

小説「あなたへ」の一文

※郵便局留めになっている「二通目の遺言」を受け取るために、この薄香簡易郵便局を探して訪ねた場面。

まさに原作どおりの郵便局が現存していたのには少々驚きました。
低い石段や看板までもがそのままでした。

 

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局内に入ると、映画「あなたへ」のロケセットや物語の場面などの写真が掲示されていました。
カミサンは、「あなたへ」の専用ハガキを数枚購入し、その場で友人に手紙を書いて投函しました。

郵便局の係員の方と30分ほどお話し、ロケ当時の様子を聞かせてくれました。
前述した観光案内の係の方と同じように、今でも多くのファンが来るようです。

 

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私は集落の路地に向かって歩き出した。夕焼けに染まった洋子のふるさとを、のんびり散策してみることにしたのだ。
こぢんまりとした集落には、迷路のように細い路地が張り巡らされていた。私はあえてその迷路に飛び込んで、気の向くままに拾い歩きをした。
小説「あなたへ」の一文から

私は、こうした漁村の路地裏歩きが好きです。
全国くるま旅に出かけた時には、幹線道路から外れて漁港や漁村に立ち寄ってみたりします。
今回は、小説の主人公倉島英二(高倉健)が路地を歩いたように散策してみました。

そして路地を散策しながら探したのは、映画に出てきた写真館です。

 

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漁港周辺に立ち並ぶ民家を抜けて一番奥まった所に、映画の場面に出てきた「富永写真館」を見つけました!
なんと映画のロケセットのまま現存していました。
ようやくこの場所に来たな~と何か感慨深いものがありました。

映画では、この富永写真館のウィンドウに飾られていた洋子の幼い頃の写真を発見した所です。
実は、原作ではこの場面は
ありませんが、この映画のメインポスターになった場所です。
又、原作本の表紙写真にもなった場所でもあります。
ロケ当時もそうでしたが、誰も住んでいない空き家です。

 

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あの場面と同じようにカミサンに撮ってもらいました(笑)
「ちょっとオタクじゃないの?へんなオヤジだな~」と言われちゃいそうですね(笑)

 

 

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ロケセットになった「濱崎食堂」      映画での「濱崎食堂」

漁港の前にある民家を利用して食堂に仕立てた家です。

 

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誰も住んでいないようでしたが、この民家も当時のままでした。

港の湾奥に建つ一軒家の一階部分だけを改造して作ったような、どこか時代めいた食堂だ。
一応、紺地に白抜き文字で「濱崎食堂」と染め抜かれた暖簾がかかってはいるのだが、その暖簾の右側の壁には普通の家と同じように「濱崎」という表札があるし、さらに表札の隣には錆の浮いた郵便受けも付いていた。
小説「あなたへ」の一文より

まさに原作のまま再現された食堂だったんですね。

 

ということで、念願だった小説「あなたへ」の原作と映画ロケ地の門司港・薄香を訪ねることができました。
又、この後、主人公倉島英二(高倉健)が、洋子の絵ハガキを投げるシーンとなった灯台のある岬が伊王島であることを知り、こちらにも足を運んでみました。

九州の観光地を訪ねたり、その土地ならではのグルメを食したり、そして今回のように小説と映画のロケ地を訪ね歩くこと、これもまた旅の良さであり、楽しみのひとつなのかもしれません。

 

 

平戸の海鮮料理

 

港町といえば、やっぱり新鮮な魚介類が楽しみですよね。
ここ平戸港で上がった魚介類をリーズナブルな値段で食べさせてくれる食堂がありました。

 

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平戸市漁業協同組合が経営する食堂が、港の前にあり早速覗いてみました。
活いかをはじめ各種お魚が水槽の中で元気よく泳いでいます。

 

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さざえは、大きさによって値段が異なりますが、一個150~300円で安いです。
これを調理してくれるのかな? 楽しみですね。

 

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どの料理もリーズナブルです。

 

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海鮮丼700円
プリプリした身は新鮮でした。味噌汁といっても大きな魚のアラが入っていて出汁がよく出ていました。

 

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鯛茶漬700円

 

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単品でアゴ飯(200円)も注文してみました。
今まで食べたことがないような実に美味しいご飯でした!お持ち帰りしたかったな~(笑)

さざえは網焼きしてもらいました。これで一個200円ですから得した気分です。

 

ちょっと小奇麗な街のレストランもいいですが、こうした浜の食堂は安くて新鮮な魚介類が食べられるので十分満足できますね。

まさに ”九州恐るべし” ですね! コレッて何度目かな?(笑)

 

「九州くるま旅」 つづく

 

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